やじうまミニレビュー
ETON「クリップレイ」
ETON「クリップレイ」 |
LEDライトは消費電力が少なく、単三乾電池でも長時間使用できる製品が多く登場している。東日本大震災をきっかけに防災用品として導入した人も多いだろう。停電時には光源は必要不可欠で、念のために用意しておいて損はない。
その一方で連絡手段の確保も重要な要素だ。現在であればフィーチャーフォンではなく、スマホ使いの人も多いだろうが、スマホは要求電力が高い。モバイルバッテリーを防災キットに入れておいても、自然放電してしまったり、バッテリー自体が空になったあとの再充電方法も問題だ。
そこで今回は、手回し発電をすることで、スマホが充電できる懐中電灯「クリップレイ」を紹介しよう。
メーカー | ETON |
製品名 | クリップレイ |
購入場所 | 楽天市場 |
購入価格 | 2,800円 |
クリップレイの本体は手のひらサイズ。57×32×152mm(幅×奥行き×高さ)の長方形で、重量は約138gと軽い。パッケージと本体には、アメリカの赤十字社推奨の証である赤十字がプリントされている。本体のカラーリングは赤色で、薄暗い場所で目立つ。それだけでなく、滑り止め塗装がされている点もチェックすべきポイントだ。
実際に、下記しているが使い勝手はすこぶるよく、防災キットのみならず、普段使いにもピッタリだ。
スイッチとしてあるのは、本体正面のLED点灯スイッチのみ。スイッチ横にあるランプは手回し発電時に点灯する | 手回し用のハンドルを出したところ。本製品自体が小ぶりだが、持ちやすく設計されているため、予想以上に回しやすいと感じるハズ | 側面にはUSB端子×1がある |
まずはLEDライトとしての性能を見ていこう。高輝度LEDが3基搭載されている。スペックはパッケージやホームページには特に明記されていないが、点灯してみると十分な明るさを備えている印象。点灯方法は、本体正面にあるスイッチを押すと点灯するとシンプル。
ここで内蔵されたクランクを約1分間回すと、約30分間の点灯が可能になる。正面3~5mを照らすには十分な明るさだ。下記写真で確認してもらいたい。
クランクの幅はそれほど大きくないため、日本人の手にもちょうどぴったり収まる。実際に本製品を持って散歩することが多いが、よく手に馴染み、手が疲れることもない。クランク側を外側に向けて持つと、本体の丸みのある形状もあって特に持ちやすい。
カラビナが搭載されている点もうれしい。ベルトやカバンに引っかけておける。カラビナ部分の厚みは約10mmになっており、両手を使いたいときに、どこかに提げておけるのも個人的にはメリットだった。
正面と裏面で末端部の丸みが異なるのもあり、とても持ちやすい | カラビナも用意されているので、写真のように携行するのも楽 |
LEDは高輝度なものを3基搭載している | まんべんなく明るくするというよりは、とりあえず明るくするといった印象 |
1.5m先を照らしてみたところ。3~5m先までは十分に照らせそうだ | 比較的直進性の高い光源になっている。反射材で光をある程度広げるにとどまっている | 屋外ではあまりに気にならないが、室内では3重リングっぽくなるので少し気になるかもしれない |
充電したいモバイル製品と本製品をUSBケーブルで接続したら、準備完了だ。写真は充電チェックに使用したウォークマンS。余裕で充電できる |
さて、本体にはUSB端子が用意されており、ケータイやスマホなど、USBで充電できるものに対して給電を行なえる。手回しなので出力は回転速度に影響する。まずは次の動画を見てほしい。
iPhone 4Sを手回し充電してみたところ。iPhoneシリーズ自体が要求電力が高いが、動画の通り、ゆっくり手回ししても充電が継続している。なお、純正Dockケーブルでも、サードパーティー製のケーブルでも充電できた |
iPhone 4Sでは、手回し速度がゆっくりでも、ちゃんと充電が開始された。さすがにフル充電は現実的ではないが、動画の速度で7分ほど回したところでバッテリー残量が1%上昇。スリープ状態であればもう少し楽に充電できそうだった。
次にiPhone 5。iPhone 5は接続ケーブルがLightningコネクタに刷新され、ケーブル内に出力をチェックするチップが搭載されている。そのため、充電をするには一定出力を維持しなければならないが、iPhone 4S時とほぼ同じ速度で手回しした場合、案の定、対応外アクセサリーの警告文が表示されてしまった。早く回せば、充電中のアイコンが表示されるが、速度を維持しないといけないため、手が疲れてしまった。
こちらはiPhone 5の充電に挑戦してみたところ。接続は純正のLightningコネクタを使用。iPhone 4S時と似た速度で手回しした場合は、すぐに警告メッセージが表示されてしまったが、高速回転すれば充電が継続された。ただし、速度を維持しないとすぐに警告メッセージが出るため、1%の充電でも大変。手が疲れました |
とはいえ、大半のデジタル製品はゆっくり回しても充電可能だ。その証拠に、iPadシリーズやウォークマン、Xperia ray、HONEY Bee 101Kといった製品は、iPhone 4Sの動画と同じ速度で手回ししたところ、ちゃんと充電が開始された。ちなみに小生がよく使っているWILLCOMのスマートフォン「Hybrid W-ZERO 3」(対応するモバイルバッテリーの数がきわめて少ない)は、電源を落とした状態であれば充電可能だった。もし、起動した状態で充電できない製品の場合は電源を落としてみるといいだろう。
明るさもちょっと先を照らすには十分だし、本体自体もとてもコンパクトで持ち運びもしやすい。またUSB経由での充電性能も大半のUSB充電可能製品に対応するとあって、防災キットに入れておくにもちょうどいいといえる。もちろん、小生のようにお散歩用にもピッタリ。カラビナを使って玄関に引っかけておくなんて使い方もできるので、ぜひチェックしてほしい。
2012年 10月 11日 00:00
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