ミニレビュー

トレイルにも街乗りにも似合うスマートなヘルメット「LAZER Impala」

ミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです
シマノの公式オンラインストア限定モデル「LAZER Impala」。価格は13,310円。重量は295g

4月から自転車でもヘルメットの着用が努力義務化されますが、みなさんヘルメットはどういう基準で選んでいるでしょうか? 筆者はe-MTBでトレイルを走るのが一番好きなのですが、そんなに頻繁にトレイルに出かけられるわけでもなく、乗る機会が多いのは街中。となると、選ぶヘルメットもトレイルライドに対応していても、そんなにゴツいものではなく、街乗りにも似合うシンプルなデザインのものになってきます。

そんな使い方にピッタリなヘルメットがLAZER(レイザー)からリリースされているオンラインストア限定の「LAZER Impala(レイザー インパラ)」。トレイルライドに対応したプロテクション性能の高いMTB用にも関わらず、シャープなシルエットでロードバイクなどにも似合うデザインです。

スマートな見た目とプロテクションを両立

自転車用ヘルメットを選ぶ基準として重視されるのは、デザインとプロテクション性能でしょう。「LAZER Impala」のデザインはMTB用としてはかなり“シュッ”としています。山道を走るMTB用ヘルメットは、プロテクション性能が重視されるため、物々しいデザインになっているモデルも少なくないですが、このモデルはスリムなシルエットになっています。

MTB向けとしては横幅が抑えられていて、スマートな見た目となっています。写真はマットホワイトで、ほかにマットブラックとマットコバルトオレンジのカラーも用意されています
バイザーも大きすぎず、スマートなシルエット

それでいて、プロテクション性能についてはMTB用らしくしっかりしたもの。後頭部までしっかりカバーするシェルデザインと、EPSインパクトプロテクションによって転倒時に頭部を守ってくれます。一度MTB用に慣れてしまうと、後頭部をカバーしないヘルメットをかぶると、やや不安を感じるのですがこのヘルメットなら安心できそう。

後頭部まで覆う設計になっていることがよくわかります
実際にかぶってみるとこんな感じ。後頭部まで守ってくれるので、舗装路でも安心できます

バイザーは3段階に角度調整が可能。日光を遮るだけでなく、木の枝などが顔に当たりそうになった際に防ぐこともできるので、トレイルライドでは欠かせない装備です。

バイザーをもっとも下げた状態。LAZERのロゴがキレイに見えるのはこの位置
中間位置
一番上までバイザーを上げるとこんな感じ

縦方向も調整可能なフィット感

もう1つ、ヘルメットを選ぶ際に重要となるのがフィット感。「LAZER Impala」はターンフィットプラスという機構を採用し、頭部全体に締め付ける力を分散する構造となっているので、部分的に圧迫を感じることがありません。フィット感は後頭部のあたりにあるダイヤルで細かく調整できます。

フィット感を調整するダイヤルは後部に装備。ノッチも細かくて調整しやすい

筆者の場合、だいぶ縦に長い頭の形状をしているため、ヘルメットによっては前後方向に圧迫感を感じるモデルもあるのですが、「LAZER Impala」は縦方向のサイズ調整が可能なアジャスタブルヘッドバスケットを採用しているので、その点も大丈夫。縦方向のサイズを最適な位置にしても、側頭部もフィットした状態を保てました。

縦方向のフィット感を独立して調整できるので、筆者のような縦長頭にはありがたい
後頭部を包み込む部分が浮いているような構造になっているのがわかるでしょうか? この部分が動いて縦のフィット感を調整できます

GoPro用のマウントも付属する

トレイルライドではGoProなどのアクションカメラを使って動画を撮影する人も多いですが、そうしたニーズにも対応しています。ベルクロで固定できるGoPro用のマウントが付属しているので、ライディング体験を動画に記録することができます。

こちらが付属するGoPro対応のマウント
装着は中央のベンチレーションホールに挿し込んで、ベルクロで固定するだけ
試しにGoProを装着してみましたが、バランスも悪くなさそう
ただ、GoProのアクセサリーにはだいたい埋め込まれているナットが付属していないので、用意する必要がありました

実際にかぶってトレイルを走ってみた

実際の使用感を確認するため、「LAZER Impala」をかぶって舗装路やトレイルを走ってみました。一番に感じたのは、フィット感と安心感の高さ。筆者は頭が縦長の形状なので、フィットするヘルメットが結構限られるのですが、これは全体のフィット感だけでなく縦方向のサイズも調整できるので、頭全体に吸い付くようにフィットします。また、後頭部まで覆ってくれるので舗装路を走っていても、包み込まれているような安心感が感じられました。

ダートを走っても、ヘルメットが頭全体にフィットしているので安心感が高い

そして、プロテクション性能が高いのに、大きめのベンチレーションホールが22個も設けられているので、快適性も上々。がっちり保護するタイプのヘルメットだと、頭が蒸れがちになるモデルもありますが、「LAZER Impala」は蒸れることもありませんでした。

調子に乗って、やや激しいラフロードも走ってみましたが、フィット感が高いわりに蒸れないのが好印象

GoProでの撮影もしてみましたが、こちらはちょっと気になる部分も。固定がやや甘かったのか、段差などを通過するとカタカタとカメラが動いているのがわかります。GoProについては、しっかり固定する必要がありそうです。

撮影した動画はブレが大きかったので、切り出した静止画だけを載せておきます。ブレ以外は問題なく撮影できました

使ってみての印象は、コストパフォーマンスはかなり高そうということ。筆者のようにトレイルライドから街乗りまで使いたいという人には、プロテクション性能のわりに見た目も快適性も、日常使いに対応しているのでかなり良さそう。すっきりしたシルエットなので、街乗りしかしないという人が選んでも、後頭部まで包み込んでくれる構造で、安心してライドすることができそうです。

LAZER Impala(マットホワイト)

増谷茂樹

乗り物ライター 1975年生まれ。自転車・オートバイ・クルマなどタイヤが付いている乗り物なら何でも好きだが、自転車はどちらかというと土の上を走るのが好み。e-bikeという言葉が一般的になる前から電動アシスト自転車を取材してきたほか、電気自動車や電動オートバイについても追いかけている。