やじうまミニレビュー
スマートキーから出る電波を遮断せよ!! 「リレーアタック」対策をアレコレ試してみた
2019年2月21日 06:00
身近なモノで「恐怖のリレーアタック」を防ぐ!?
近頃話題の「リレーアタック」。バレーボールとかの新戦略? ヒーローの必殺技? いいえ、新手のクルマ窃盗方法です。悪い奴らが使う自動車泥棒テクニックですね。
リレーアタックのターゲットとなるのは、スマートキーなどと呼ばれる「電波でドアのロックを解除したりエンジンをかけたりできるキー」を採用しているクルマ。イマドキのクルマの多くがスマートキーを採用しています。
キーとクルマが電波で通信することにより、ボタン一押しでエンジンがかかったりドアのロックを解除できたりするというしくみですが、車体(の通信機箇所)とキーが十分近接していないとエンジンをかけたり解錠したりできません。車種にもよると思いますが、車体とキーの距離1m以内でないとドアロックが解除できなかったり、キーが車内にないとエンジンをかけられなかったりします。
でも、リレーアタックの場合、クルマとスマートキーが近接していなくても、ドアロック解錠やエンジン始動が可能。たとえば玄関にスマートキーが置いてあり、家の外の駐車場にクルマが駐めてあっても、悪人がドアロックを解除してエンジンをかけてクルマを盗んでいってしまいます。
どうやってるの? 玄関のスマートキーと駐車場のクルマの間を「特殊な道具」で「電波的に近接した状態にしてしまう」そうです。実質的にスマートキーとクルマが十分近くにあるように「クルマやスマートキーを欺いてしまう」というわけです。
もちろん、玄関にスマートキー、外の駐車場にクルマ、というシチュエーション以外でも、リレーアタックが行なわれる可能性はあります。窓際にスマートキー、外にクルマとか、キャンプ場のテント内にスマートキー、ちょっと離れた駐車場にクルマとか。犯人(たち)がスマートキーおよびクルマにある程度(1m以内などに)近づければ、リレーアタックでクルマを盗まれてしまう可能性があるというわけです。
ヤバいじゃん!! どうすれば?
今すぐできる対策方法としては、スマートキーが発する電波を遮断することです。スマートキーとクルマが電波で通信することにより、ドアロック解除やエンジン始動が可能になりますが、その通信を遮断すればドアロック解除やエンジン始動も不可能になります。つまりリレーアタックを防げます。クルマ側の電波発信・受信部は複数箇所ありパネル内に埋め込まれていて電波を遮断しにくいですが、スマートキーは小さいので電波を遮断しやすそうです。
というわけで、「スマートキーから出ている電波の遮断」をあの手この手で試みてみました。身近にあるもの、すぐ手に入るものでトライしてみましたので、以下にその方法と結果をご報告申し上げます~♪
なお、以下に述べる結果は、筆者のクルマおよびスマートキーで試したものです。車種などによっても結果が変わってくると思いますので、あくまでもご参考までに。実際にリレーアタック対策として以下の方法を使う場合は、ご自身で十分試してご納得のうえ実行してください。「ここで紹介されている方法を使ったけどリレーアタックで高級車盗まれたぜぇ~!」とかいう結果になっても、筆者およびインプレスは一切の責任を負いませんスイマセン。
缶に入れればいい説
ネットで「リレーアタック 対策」などと検索すると、「缶にスマートキーを入れて保管すると良い」といった方法が見つかります。あ~、缶ね。玄関とかに缶を置いて、そこにスマートキーを入れる習慣にすれば、スマートキーの出し入れも便利だし、お金もかからなそうだし、イイかも! では早速、試してみましょう。
予想では「スマートキーの電波は微弱(クルマとの距離が十分近いときだけ機能させるため)だから、缶とかに入れちゃえば大丈夫だろう」と思っていたんですが、なんかダメですね。密閉性が高い缶や厚みのある缶なら大丈夫かもしれませんが、とりあえず諦めてほかの方法を。
ジーン・ハックマンのポテチ袋方式だゼ~!!
映画「エネミー・オブ・アメリカ」で、ポテトチップ的なお菓子の袋に追跡用発信器を入れて探知から逃れるというシーンがありました。ああいったお菓子の袋の内側ってアルミかなんかでコーティング(たぶん蒸着)されていて、それで電波を遮断するというシーンでした。
じゃあアレだ、薄いアルミでつくられた袋だ! 実はアルミをラミネートして製造したと思われる袋を多量に持っているのでした。それで試してみます。
3重にしたらスマートキーが機能しなくなり、なんか前出の缶と似たような結果ですが、これもまた現実的な方法ではありませんね。もしかしたらポテチの袋なら! と思いましたが、なんかダメそうな予感がするので諦めて別の方法を。
電波の遮断ならコレ? アルミホイル最強説
筆者的には電波遮断において絶大レベルの信頼を置いているのが、アルミホイルです。実は以前、スマートフォンの電波を遮断する方法をあれこれ模索したことがあり、そこで優秀な性能を発揮したのがアルミホイルだったんです。その件は別記事「アルミホイルの電波遮断能力ってスゴいな~! ……じゃあ類似品の電波遮断能力はどうなの?」に書きました。
てなわけで、アルミホイルでトライ。スマートキーをアルミホイルで包むという単純な方法です。
凄いぜ~アルミホイル! アルミホイルだ~い好き♪ って感じですネ。ただ、クルマを使うたびにアルミホイル包みを開いたり、再度スマートキーを包んだりするのも面倒です。
も~しかすると、箱の表面とかにアルミホイルを貼って、なんと言うか、アルミホイルで包んだような入れ物をつくって、そこにスマートキーを入れるといいのかも!? とか思ったんですが、面倒なのでとりあえず試さず、また別の方法を。
金で解決、市販の電波遮断ポーチでキマリ!!
携帯電話やスマートフォンから出ている電波を遮断してしまうという製品があります。いわゆる「電波遮断ポーチ」の類。スマホなどと比べると、スマートキーから発せられる電波はかな~り弱いと思われますので、たぶんそういったポーチを使えばOKでしょう。実際に試してみます。
圧倒的な手軽さと実用性で、市販の電波遮断ポーチがイイです。市販の電波遮断ポーチに唯一対抗できるのはアルミホイルですが、アルミホイルだとスマートキーの頻繁な出し入れには向きません。実用性の面で電波遮断ポーチの圧勝です。まあそりゃそうですよね、電波遮断のために製品化されているくらいですから、電波をキッチリ遮断してくれつつ便利に使えるんですよね、やっぱり。
なお、電波遮断ポーチの類は1,000円未満で買えたりします。さらに、Amazonで「電波遮断ポーチ」で検索したりすると、スマートキー用のものが多々ヒット。「身近なモノを使ってトライ」とか言ってないで、専用品買っとけ>筆者、って感じでしたね。お粗末様。