やじうまミニレビュー

布団を「立てて収納する」という、新発想の布団圧縮袋

やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです

 四季があるのが日本の良いところですが、四季に合わせて着るものや布団を出し入れしないといけないのは、正直面倒ですよね。

 なかでもかけ布団、羽毛布団の収納は面積が大きいし虫食いも気にしないといけないしと、とても厄介に思っていました。そこで、昨夏の引っ越しを機に、布団圧縮袋を購入してみました。

 布団圧縮袋といっても本当にピンからキリまであります。100円均一でも入手できるようなものもありますが、折角奮発して買った羽毛布団なので、なるべく傷まないように収納したい。そこで「オリエント 羽毛ふとん圧縮袋 いたわり収納 まるめるタイプ」を購入してみました。ぜひ“いたわって”欲しい!

オリエント「羽毛ふとん圧縮袋 いたわり収納 まるめるタイプ」
メーカー名オリエント
製品名羽毛ふとん圧縮袋 いたわり収納 まるめるタイプ 120×92cm
価格776円

 まずは開封して羽毛布団を入れてみます。拙宅の羽毛布団はやや大きめかと思っていましたが、ダブルサイズの袋にすっぽりと余裕で収まりました。そこに、付属の消臭シートをポンと入れます。脱臭剤というと短い棒状のイメージでしたが、これは紙のように薄いシートなので、たとえ密着させても布団にヘンな型が付く心配もなさそうです。

羽毛布団を入れます
同梱の脱臭シート。複数枚あると嬉しいですね
袋は厚手のビニールで、しっかりした印象
ビニールについている空気の吸い出し口。ここに掃除機を装着して圧縮させます

 袋の口部分は二重のジップがあり、かなりしっかりとした作り。これを手でぴったり閉じるのは相当に骨が折れそうですが、スライドして口を閉じるためのクリップのような道具が付属しています。これを口の端から走らせると……ぴったりと閉じることができました!

 やや力を入れてつまむ必要はありますが、スムーズに密閉が完了。なお、密閉の前に硬く絞った布でジップ部分を拭くと、密閉率が上がるとのこと。今回は中身の量に余裕があったため、この工程は省きましたが、それでも問題なくしっかり閉じられました。

袋のジップ部分に、この小さな道具を当ててスライドさせる
この道具を滑らせると、しっかり閉じられます

 惜しむらくはこの青いクリップが、ころんと箱に入っていたこと。何かと繋がっていたりくっつけたりできないので、次回使う時までに無くしそう……。もしくは、箱から袋を出すときに勢いよく出すと、紛失してしまう可能性もあります。せっかくしっかりとした作りなので繰り返し使うために、このクリップの収納に、ちょっとした工夫があると更に良いなと思いました。

 さて、続いて空気抜き、掃除機の出番です! これまでも、圧縮袋をいくつか使用したことがありますが、この空気抜きが上手くいくかどうかが圧縮袋の勘所。ここが上手くいかなければどうにもなりません。

 今回の製品はというと、空気吸出し口がヘッドを外した掃除機の口とぴったり! とまでは行きませんが、特に違和感もなく吸い込み開始! 初めは布団がふんわりしている分、あまり吸い込んでいないのかな……? という感じでしたが、周りの空気を吸い込みきった辺りから、ぐんぐん目に見えて縮んでいきます! これは楽しい!

口に掃除機を当てます
ぐんぐん吸い込むから気持ちいい!

 2分ほどで空気の吸い込みが完了し、布団も袋もぺっしゃりとしました。普通の圧縮袋ではここで終了ですが、この製品の面白いところは「巻ける」ところ。圧縮して硬くなっているため少し力が必要ですが、ぎゅっぎゅっと布団を巻いていき、付属の不織布でできた筒状の袋に入れます。

 ところが、巻きが緩すぎたのか袋に入りません。なんとか無理して入れようとすると不織布が破けてしまう結果に……。諦めて一度取り出し、もう一度きつく布団を巻いたところ、今度はなんとか入れることができました。

 不織布が一か所破れてしまいましたが、指でつまむのではなく手のひら全体を使って不織布をひっぱり、同時に巻いた布団を押すことによって少しずつ進めることができました。最後まですっぽり、とはいきませんでしたが筒として自立する程度には入ったので良しとします。

しっかり真空になりました!
巻き巻き
なんとか入りましたが、不織布に少し穴が…とほほ

 筒に入れてみると、パッケージに書いてあった通り直径約30cmのどーんとした筒の出来上がりです。なかなかの存在感! と思いましたが、押入れに収納してみると非常にすっきりとした印象に!

 横に寝かせての収納はもちろん、立てて収納できるというのがとても画期的です。これなら混乱しがちな押入れでもすっと収納が可能です。さらに、拙宅ではこれを使用しての引っ越しも経験しましたが、布団と思えぬ取り扱いのしやすさで非常に重宝しました。

押入れに入れてみます
布団と思えない収納の様子

 最後に圧縮袋のもう一つの勘所、開封もしてみました。ここでふんわり戻るかどうかが羽毛布団収納の大事なポイントです。実際に開封してみると、布団がみるみる空気を吸い込み、1時間後にはほぼ元通り。半日後には収納前と変わらないふわふわ感になっていました。

 今回は通常利用よりは短い、8月の引っ越しから秋までの3か月ほどの圧縮期間でした。でも、半年ほど収納したとしてもこれなら問題なさそうです。今回はお試しで1枚分しか購入しませんでしたが、次の春が来ればこの製品を布団の数だけ購入して、押入れを「布団の林」にしてみるのも面白いなと思いました。

 これから少しずつ暖かくなり春が来ますが、布団の入れ替え時期にはこの丸めて立てられる圧縮袋、おススメですよ。

福井 彩乃