家電製品ミニレビュー

ロボット掃除機初体験! 床掃除を任せられるのはやっぱり便利だった

ハイアールアジア「AQC-RB100C」

 当初は、なかなか情報を得られず、高価だから買い控えしてきたロボット掃除機。だが最近、国内外のメーカー各社がロボット掃除機市場に参入してきて選択肢も増え、価格も手の届く範囲になってきた。

 「そろそろ試してみたい」と思っていたら、ロボット掃除機を借りるチャンスが巡ってきた。今回お借りしたのは、ハイアールアジアの「AQC-RB100C」だ。初めての体験となるが、自動で床を掃除してくれるのが、どれほど便利なのか楽しみだ。

メーカー名ハイアールアジア
製品名AQC-RB100C
購入場所Amazon.co.jp
購入価格32,470円

 AQC-RB100Cは、一般的なロボット掃除機と同じ丸形(直径36cm)で、掃除の方法は部屋の中をランダムに動いて掃除する「ランダム型」だ。本体前方のセンサーで障害物を検知、もしくは障害物にぶつかると方向転換して掃除を続ける。これを繰り返して部屋をキレイにする。

 床のゴミは、本体前方の左右のサイドブラシと、回転ブラシで吸い込み口にかき込む。吸い込まれたゴミをHEPAフィルターが捕集し、きれいな空気を排気する。

 ダストカップは容量0.4L。本体の上面から取り出せるので、簡単にゴミを捨てられる。ダストカップとHEPAフィルターの間にティッシュをはさむ「ティッシュでブロック」を、同社では推奨。フィルターの目詰まりや汚れを抑え、手入れが楽になる。

 電源は、14.8V/2,200mAhのリチウムイオンバッテリーで、充電時間は約6時間。連続して掃除できる時間は最長で約90分だ。充電は、ACアダプターを本体に直接、または充電台に差し込んで行なう。

本体以外の付属品。左上から順にACアダプター、充電台、リモコン、サイドブラシ×4
前方にある2本のサイドブラシと、その間にある回転ブラシでゴミをかき込む。サイドブラシは、ブラシが3本生えている従来のロボット掃除機とは、形状が異なる
ダストカップは、本体の上部から取り出す。容量は0.4L
ダストカップとHEPAフィルターの間にティッシュを挟むことで、フィルターの目詰まりや汚れを軽減する
お手入れブラシはダストカップにセットされている

邪魔なものをどかしておくなど使用者の工夫次第で床がよりキレイに

 使用前の準備として、初めて起動するときに時刻とタイマー予約を設定をする。時刻合わせやタイマー予約は、本体とリモコンのどちらでもできる。

 タイマー予約は、毎日設定した時間帯に掃除をしてくれる便利な機能だ。我が家では、室内に誰も居ない可能性が高い14時から、60分間のタイマー予約をして、3週間ほど毎日床掃除をしてもらった。

 掃除してもらう範囲は、約15畳のLDKに加え、書斎、寝室、洗面所、廊下と我が家にあるほぼ全ての床だ。トイレだけ扉を閉めていた。

ホコリや糸くずが大量にとれた。ティッシュを挟んでおけば、とれたゴミは包んで捨てるだけなので楽だ

 まずはリビングに充電台を設置し、床掃除をしてもらった。初日は、掃除機をかけずに出かけたので、帰宅してダストカップを開けてみると大量のホコリやゴミが入っていた。それも2日目、3日目と日を追うごとに、ダストカップに入っているホコリやゴミの量が減っていった。

 床がキレイに保てるのが嬉しくて、夫婦揃ってAQC-RB100Cへの協力を始めた。出かける前に、コードや小物入れなど掃除の邪魔になりそうなものは、テーブルや棚の上に載せるようにした。最初は、邪魔なものを意識して片付けていたが、いつの間にか習慣になっていた。

 休日は、センサーに感知されないよう気をつけながらAQC-RB100Cを観察したが、LDKから玄関に向かう廊下の途中にある、寝室と洗面所の入り口にうまく入れないことがあった。充電台の位置で改善できればと思い、設置場所を何度か変えてみたが、ゴミを吸い込んでいる日とゴミが残っている日が半々だった。結局、充電台の位置はリビングに落ち着いた。

 充電台の位置変更でゴミの取り残しが改善できないときは、渦巻き状に回転しながら直径約1.5mの範囲を掃除する「旋回」モードを利用すると良い。掃除開始時、その場所にAQC-RB100Cを移動させ、本体やリモコンの「旋回」ボタンを押すと掃除を始める。

 外回りから内回りに移行し、掃除開始位置(移動させた場所)に戻ると旋回モードを終了し、部屋全体の掃除を始める。なお、部屋の隅や、充電台の近くでは、旋回モードが利用できないので注意して欲しい。

 掃除終了後、充電台まで戻っていないこともあった。段差に乗り上げて身動きが取れなくなったのは仕方がないが、廊下やダイニングの障害物のない場所で止まっていたことが4、5回あった。おそらくは、段差やダブルベッド脇の細い通路から抜け出すのに手こずり、バッテリー切れで止まったのだろう。

 また、壁際のゴミや、キッチンマットに絡まったゴミは取り残すこともあった。吸引力が変わるかと思い、ダストカップとHEPAフィルターの間にティッシュを挟まずに掃除させてみたが、さほど変わらなかった。

玄関の段差で落ちることはなかった
普段、掃除するのが面倒な狭い場所にも入っていく
キッチンマットは乗り越えられるが、台の高さが1cm以上あるキャットタワーの段差で移動不能になることもあった
多少重たいものでも、グイグイ押しながら移動する

床掃除の手間を軽減できるメリットを痛感

 ブラシ以外の手入れは簡単。ダストカップとHEPAフィルターは、お手入れブラシで落としきれなかったホコリなどを、水洗いやつけ置き洗いで取り除ける。

 だが、回転ブラシとサイドブラシは水洗いできないため、絡まった髪の毛やまとわりついた微細なホコリを、お手入れブラシで取り除くのに手間取った。ただし、ブラシの手入れが面倒なのは、毛が絡まりやすいものであれば、どのロボット掃除機でも同じことだ。

 3週間ほどお世話になったが、ロボット掃除機の便利さを痛感した日々だった。床の邪魔なものをどけておくだけで、毎日キレイな床で生活できる。自分たちが床の掃除でやることは、帰宅後に壁際などに残ったゴミを、クイックルワイパーで取り除くだけだ。

 今までは、コード式のキャニスター型掃除機で、コードと本体を持って移動したり、途中で電源コードを付け替えたり、次第に重くなる腰を伸ばしながら各部屋を掃除していたのが嘘のようだ。今回ロボット掃除機を使ったことで、メインの掃除機として買い換えたい気持ちがより一層高まった。

中野 信二

Amazonで購入