あってよかった

大掃除できなかった人に 放置系ハウスケアグッズ3選

くらしを快適にしてくれるアイテム探しに余念がない住生活ジャーナリスト・ライターの藤原千秋が、注目のショップで買って使ってよかったお気に入りを紹介するコーナーです (店頭では予告なく販売終了となることもあります)
日革研究所「ダニ捕りマット」

人間、秘事の一つや二つあるものだ。あるいは秘めるほどのことではなくてもわざわざ人に言わなくてもいいようなこと――ここ数日あるべき大きな便りがみあたらないとか、結局暮れに大きな掃除らしきことはなに一つしなかったとか……そういうこと。

ただ、身の裡にその不在はジワッとズシッと重くのしかかる。モヤッともする。

新年早々心曇らせる、そんな人の思いを軽くする一服の清涼剤代わりになるハウスケアグッズ(しかも、具体的に何をどうする手間もない)を3つ、今回はご紹介したい。

ベッドに挟むだけの「ダニ捕りマット」

夏はあれほどいつまでも続きうんざりするほど暑かったのに、急転直下的に気温が下がると俄然動きたくなくなる。自分はもしや恒温動物ではなく変温動物なのではないか。そう己を訝しんだ経験のある人は、きっと筆者だけではないだろう。

布団、ベッド、ソファ、ラグ、厚めの布もの、身体を覆う暖かな巣。あったかい。動きたくない。寒い、何もかも億劫。家に帰ってきたなら、そこに長く居たい。居ながらにしてご飯を食べたりくつろいだりしたい。眠い。疲れた。寒い。

……とかなんとか言っている間に年を越してしまった。

そんなあなたに、年明け、気温が底を打って上向きになる前までがチャンスだとお伝えしたい。

そのヌクヌクした居所が湿気、食べカス、フケ、ホコリなどの蓄積により「ダニ」の大発生ポイントになる前に、日革研究所「ダニ捕りマット」
を仕込もう。

なに、パッケージを開封してベッドの下やカーペット裏に挿し挟むだけのことだ。

ここ20年ばかりのライフスタイルの変容、住まい自体のデザイン変化などの影響でめっきり布団や住まいの大きな布ものを屋外に「干す」という営みは失われつつある。

でも、人間が生きている限りそのそばにはダニがいる。完全に無にはできないが数を増やさせないくふうを講じないことにはアレルギー諸症状とのいたちごっこになる。

とにかく、居場所に挿そう。敷こう。そして放置しよう。そのまま3カ月はすべてを忘れて生きることができる。

日革研究所「ダニ捕りマット」
を今から仕込もう

ゴミ箱に貼るだけの消臭剤

ティスパ「香りでごまかさない 本当の消臭 ゴミ箱用」

真冬なのにここまで臭うとは、不覚。新年早々そんな哀しみに直面したなら、立ち直るまで余計な時間を食うこと必定。

しかし、まあ、ゴミ絡みのトラブル。なくはない。全く、なくはない。

人間生きている限り、どこかしら何かしらからうけるダメージを無にはしきれないから、いかにしなやかにマイナスからゼロポイントに戻せるかがカギだ。生きる知恵。レジリエンス。そのためには持ち札の数がモノを言う。

そして、このティスパのゴミ箱用脱臭・消臭剤はそんな「札」の一つに挙げられよう。しかも強力なやつ。

なにせ、ゴミ箱のフタに貼り付けたらそのまま6カ月も放置できるのだ。その頃は、もう初夏……2個入りなのでその時点で残りの1個を貼り付ければ本格的な夏場のゴミ臭も無問題となるだろう。

ティスパのラインナップのすごさは、小さいのに効果が間違いなく、かつ無香料であるという点に尽きる(しくみはどうも、よくわからない)。

当連載でも過去2回、冷蔵庫用やトイレ用など紹介したことがあるが、いずれも驚きの反響をいただいた。

先般は「置くだけ」の処方であったが今回も「貼るだけ」といとも容易い。貼るだけで微妙な心のモヤりが一つ減るなら安いものではないか。

ゴミ箱のフタに貼り付ける

フトンのカビ防ぐニトリの除湿シート

ニトリ「デコホーム 洗える珪藻土入り除湿シート シングル」

たまたまだが、最近打ち合わせ等で話をした男性のうち見事に7割が学生時代等にフトンをカビさせた経験を持っていて、筆者は長年のヒアリングで得ていたものの「やはりな!」という確信をより強めることとなった。

ベッドでも充分フトンもマットもカビるのだが、一番まずいのはフローリング直敷きの万年床で、そのタイプの多くはフトン裏に人体型のシミを伴っていたという――恐ろしい。じつに、恐ろしい。

ほとんど自覚のない人ばかりだと思うが、人間びっくりするほど夜中に湿気を出している。ウソだと思うなら袋状になっている100均のエマージェンシーブランケットの中で1時間ほど横たわってみてほしい。内側がナゾの水滴でびしょびしょになり仰天すること請け合いだ。

湿「気」どころか、寝ていてわかりやすく「汗をかく」場合はフトン濡れはその比でないので風邪で寝込んだ後の布団などはピンチだ。そして冬場はその出た湿気が敷布団と冷えた床との接地面で結露をおこし、びっしょびしょのびっしょびしょになる。

だが万年床である限りその事態は当の本人に気づかれることないまま、じきにカビが生え育ち、進行し続け、春から夏にかけて大輪の花となる……(比喩)。

それがイヤならフトンを干すか洗うか除湿シートを挟む他ない。とりあえずラクさで言ったら除湿シート一択だろう。敷こう。

ご夫婦の寝んでいるベッドでも、なぜか旦那さんのエリアだけ色の変色、凹んだ状態になっているお宅に伺ったことがある。新陳代謝的に男性は女性よりすごいのだ。特に運動をしている成長期の男子なら尚のことだろう。

フトンはお肌と違ってシットリ湿らせておいていいことは一つもない。とにかくできるだけすみやかに乾燥させる手立てを取りたい。

ニトリの「デコホーム 洗える珪藻土入り除湿シート シングル」は、1枚で660mlの水分を吸収するという紙オムツもかくやという威力だが、やはり半年も放置したらシートごとカビにやられるのは明白だ。

床やベッドのカビ対策に使える

最低月イチは取り出して、シートの部屋干しだけでもしておきたい。シートだけならフトンよりずっと軽い。

あってよかった、と思えるものが一つあるだけで、一年は案外スムーズに始められる。

暮らしはいつだって後追いで整えられる。清涼剤は、静かに効けばそれでいいのだ。

藤原 千秋

主に住宅、家事、育児など住まい周りの記事を専門に執筆するライターとして20年以上活動。リアルな暮らしに根ざした、地に足のついたスタンスで活動。現在は商品開発アドバイザリー等にも携わる。大手住宅メーカー営業職出身、10~20代の三女の母。『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)、『ズボラ主婦・フニワラさんの家事力アップでゆるゆるハッピー‼』(オレンジページ)など著監修書、マスコミ出演多数。