家電製品ミニレビュー
30分で一気に湿度60%! 強力ハイブリッド加湿器
by 西村 夢音(2015/2/9 07:00)
2月に入り、本格的に寒くなってきた。乾燥もさらに気になり、特に睡眠中がひどく朝起きたときは喉がイガイガ痛くなるほどだ。
このままだと風邪を引いてしまいそうだったので、寝室に加湿器を導入しようと思い、アイリスオーヤマの「強力ハイブリッド加湿器 SPK-750Z-N」を使うことにした。
メーカー名 | アイリスオーヤマ |
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製品名 | 強力ハイブリッド加湿器 イオン付 SPK-750Z-N |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 19,998円 |
さまざまなタイプの加湿器があるが、なぜこの製品を選んだのかというと、「ハイブリッド式・サーキュレーター付き・肌ナビ機能」の3つが主な理由だ。
これまでは見た目が可愛いというだけで超音波式の加湿器を使っていたが、あまり加湿された気がせず、他の方式を使ってみたいと思っていた。このハイブリッド加湿器は、内部のヒーターで70℃に温めた水を超音波振動でミスト化する「ヒーター+超音波式」を採用している。
さらに、噴出口の下部にサーキュレーターが付いているため、停滞しがちなミストを部屋全体に届けられる。ミストが広がるため、床も濡れないという。
肌ナビ機能もこの製品の特徴で、部屋の温度と湿度を測定して、肌荒れの心配があるかを3段階で知らせてくれる。毎日スキンケアをしていて、乾燥しすぎて化粧水が染み込まず悩んでいた。寝室の環境がどれだけ肌に影響を与えているのか気になっていたので、どんな結果になるのか楽しみだ。
本体サイズは420×220×390mmと大きめだが、適用床面積21畳なので、LDKなど広い場所に対応する。
使い方は簡単で、タンクに水を入れて運転モードを選択するだけ。タンク容量は4Lでたっぷり入る。洗面所で満水にして、寝室まで持っていくとなかなか重かった。
なお、タンクを外すと、内部に水色の部品が2つ備えられているのがわかる。これはイオン交換樹脂カートリッジと抗菌銀ユニットで、水を清潔に保つためにあるという。
イオン交換樹脂は、噴出口付近が白くなる原因である水分中のミネラルを吸着するもの。
抗菌銀ユニットは、抗菌成分である銀が水に徐々に溶け出して、銀イオンが水を除菌する。ヒーター式なので加熱による除菌もできるが、さらに抗菌銀ユニットを搭載することで除菌力を高めている。
サーキュレーターでミストが高く舞う!
では、運転を開始しよう。加湿運転は「おまかせ/うるおい/静音」の3種類ある。目標湿度を65%に設定し、パワフルに加湿できるという「うるおい」モードを選択した。
運転をスタートすると、操作部の湿度目安ランプが点灯する。現在の部屋の湿度を表示し、最初は30%以下という結果だった。かなり乾燥していようだ……。
しかし、10分後には40%、15分後は50%、30分後は60%を示していた。ヒーター式ではあるが、超音波振動とサーキュレーターによってミストは冷たくなっていて、湿度目安が60%を示す頃には部屋が少し寒く感じてしまった。その分しっかり加湿されているということだろう。
サーキュレーターの効果も抜群。ミストは上部に高く舞い、風に乗っているのがわかり見ていて楽しい。筆者のベッドは高さがあり、正直ミストが届くのか心配だった。しかし、少し離れたとこに置いても、寝ているときに顔の近くまでミストが感じられた。ハイブリッド加湿器を使うようになってからは、朝起きたときに喉がイガイガ痛くなることはなくなった。
肌ナビの乾燥チェックに納得!
気になっていた、「肌ナビ」機能にも注目だ。肌ナビは、温湿度ナビ機能と一緒になっていて、操作部の肌ナビボタンを押すとごとに、「肌ナビ/温湿度ナビ」を交互に知らせてくれる。緑ランプが肌ナビで、黄ランプが温湿度ナビだ。
なお、肌ナビは日本気象協会の「素肌乾燥指数」を参考にし、「カサカサ注意/カサカサやや注意/適正」の3段階で部屋の湿度状態を知らせてくれる。
部屋の湿度が30%以下のときは「カサカサ注意」表示で、1時間後に60%以上になると「適正」になった。実際に肌を触ってみても、その違いを体感できた。
温湿度ナビは、空気中に含まれる水分量(絶対湿度)が適正であるかを表示し、ウイルスが生存しやすい温度や湿度であるかを知らせるという。肌ナビが「適正」状態でも、温湿度ナビは「やや注意」ということもあった。
手入れはカンタン! 流して、洗って、拭くだけ
加湿器で面倒なのは、内部の手入れ。水を扱うのでカビが繁殖しないようにクエン酸に浸けて洗ったりと、めんどくさがりな筆者にとってはできるだけ避けたい作業だ。
しかし、ハイブリッド加湿器はヒーター式や水を清潔に保つ抗菌銀ユニットなどを採用しているため、手入れが楽だという。説明書を見てみると、どうやら水洗いと布で拭くだけのようだ。
本体内部は、少し水が溜まってしまうので、吸気口カバーを外して排水口から水を流す。あとはイオン交換樹脂などをはずして、やわらかい布で拭いたら終わりだ。汚れが気になるときは、薄めた中性洗剤で拭いたあとに水拭きする。
超音波振動子は付属のブラシでやさしく掃除する。イオン交換樹脂と抗菌銀ユニットは水洗いだけでOK。いずれも2週間に1回の手入れなので楽だった。
なお、イオン交換樹脂はクエン酸や洗剤を使うと、性能が落ちてしまうので使用不可としている。交換時期は約4カ月ほどだが、ほかに食塩水に8時間浸して再生させるという方法もある。
本体背面のエアフィルターは、吸気口カバーから外して週に一度水洗いする。
タンクや吹き出しノズルは毎日洗う必要があるが、水を入れるついでに洗えるので特に気にならなかった。
加湿能力や手入れ面には満足したが、取っ手がなく持ち運びしづらい点が気になった。ミストの向きをちょっと変えたいときなどに、両手で本体を持たないと動かしづらい。手が引っ掛けられるとなお良さそうだ。
消費電力も158Wと低めで、電気代もあまり気にならない。インフルエンザや花粉が流行るこの時期、さらに役立ちそうだ。