家電製品ミニレビュー
1台でお灸とマッサージ!? 温熱低周波治療器でついに慢性肩コリ卒業か
by 田中 真紀子(2016/3/1 07:00)
そろそろ本気で肩コリ対策をしないとまずい……。
女性の多くが感じているという肩コリや冷え。筆者もご多分にもれず、長年悩まされてきた。最近では、その状態にもすっかり慣れてしまっていたのだが、頭痛や体の重みも気になり始め、いよいよ本気で手を打たないと健康寿命に差し障るのではと危機感を感じ始めている。
そんな折りも折り、まさに筆者のような女性特有の不調を改善するための温熱低周波治療器「HV-F320」が、オムロンヘルスケアから発売された。自宅での肩コリケアというと、ついマッサージチェアや、最近人気のマッサージシートばかり思い浮かべていたが、そうか、その手があったか! すがる思いで、さっそく使ってみた。
メーカー名 | オムロンヘルスケア |
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製品名 | 温熱低周波治療器 HV-F320 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 14,500円 |
この温熱低周波治療器は、「温治療」と「低周波治療」を交互に行なってくれるもの。温治療といえば、お灸のようなものから入浴まで様々あるが、脳から痛みを抑制する物質を放出させ、血流を改善してくれる効果があるという。
一方の低周波治療で期待できるのは、痛みが伝わるのをブロックする効果や、筋肉を刺激して緩ませるマッサージのような効果。つまり、このHV-F320は1台で両方を叶えてくれるというわけだ。しかもこれは、医療機器の認証を受けた本格派! 筆者が今抱えている体の不調を解消してくれそうな気がする。
HV-F320は、本体がコンパクトで丸っこく、雑貨っぽいピンク色も女性好みのかわいらしさ。温熱導子コードを差し込み、温熱パッドをもみほぐしたい部分に貼って使用する。
温熱と低周波が筋肉の奥まで伝わってくるのを実感。
治療コースは、温熱と低周波を交互に繰り返す「温治療」と、「低周波」だけのコースがあり、いずれもトータル30分間。モードは、部位別の「肩」「腰」「腕」「ふくらはぎ」「関節」「足裏」のほか、もみ方が選べる「たたく」「もむ」「おす」の計9種類ある。
とりあえず、肩コリを解消したいので、肩にパッドを当てて温治療を行なうことにした。
温治療では、約30秒間の温熱と約60秒間の低周波を交互に繰り返す。なるほど、じ〜んわりと温まり始めた。温度は約41℃。肩に当てているだけなのに、お風呂に入っているようなリラックスした気持ちになる。
続いて低周波治療に切り替わったようで、びくびくと刺激を感じ始めた。最初は「3」からスタートするのだが、貼りどころがよかったのか、結構ハッキリ伝わってくる。しかし低周波の強さは1〜20まで選べるので、もっと強烈に揉みほぐしてほしいと、少しずつレベルを上げてみた。
ここまで来ると、かなり筋肉が刺激されている実感がある。ジジジジ……と刺激が来たと思えば、ぐーっと引っ張られた後、ふっと緩むなど、リズムはいろいろ。皮膚の表面ではなく、筋肉の中のほうにズンと押される感じがあり、肩コリにしっかりアプローチしているのが実感できる。
ただ、これ以上強くすると筋肉痛になりそうな気がしたので、レベルを「10」に戻し、自分にとって気持ちいいところで30分間、しっかりケアしてもらった。
今度は、ふくらはぎもやってみた。以前、本サイトのオムロンのエアマッサージャの記事でも触れたが、ふくらはぎマッサージは非常に大切だと言われている。特に筆者のように、一度パソコンに向かったら、なかなか立ち上がらない人間は、エコノミー症候群になる危険があるので、ふくらはぎのケアは重要なのだ。
これが思った以上に気持ちよかった。エアマッサージャも気持ちよかったが、それとは違う感覚で、ずんずんと筋肉の奥まで刺激される。片足ずつやらないといけないのが面倒だが、むくみが気になる日の“効いている感”は格別だ。
体調管理のために、継続して使い続けたくなる1台。
この温熱低周波治療器が寝る前の楽しみになって2週間、ちょっとした変化が感じられるようになってきた。肩コリが解消した、とはまだまだ言えないが、とりあえず今のところ、恒例の頭痛が起きていない。実際に使っていて気持ちもいいし、これは続けようというモチベーションにつながった。
また充電式コードレスのため、場所を選ばず使えるのもうれしい。家の中でも、コンセントに届かない場所はあるし、もちろん外出先にも持って行ける。職場環境が許されるならば、仕事の休憩時間に使うことだってできるのだ。
残念なのは、温熱パッドは使い続けると粘着力が落ちるため、30回使用(1回30分として)を目安に交換しなくてはいけないということ。30回というと、毎日使って約1カ月、1日2カ所に使用すると、1カ月に2組使用することになる。ちなみに交換用パッドは、4組8枚で2,000円(税抜)で販売されているので、1カ月あたり1,000円かかることになる。
反射的にランニングコストを計算してしまったが、肩コリ解消のために整体に通っている筆者にとっては、決して高くない金額だった。もちろん、いずれこのパットが改良されて、交換不要になるか、もっと安くなってくれるのでは、と期待はしているのだが。
ちなみに、本製品の基本周波数は0.7〜108Hzだが、肩コリが深刻な人向けに「温治療Proコース」や「深部モード」を搭載した最大1200Hzの「HV-F311」があり、かなり気になっている。肩コリや冷えに本気で悩んでいる人は、ぜひこちらも検討してみてほしい。