家電製品ミニレビュー
4種類の専用ブラシを用途に応じて選べる電動歯ブラシ
by 中野 信二（2014/10/2 07:00）
4年ぶりに電動歯ブラシを使い始めた。以前使った時は、ずっと手磨きだったこともあり、電動歯ブラシでは歯を磨いている気がしなくて、数カ月で使うのをやめてしまったのだ。
今では各メーカーから、歯垢をしっかり除去できそうな電動歯ブラシが続々と発売されている。昔とは性能も違うしもう1回使ってみるかと、公式サイトなどを調べていたら、使ってみたい電動歯ブラシを見つけた。
それが、オムロン ヘルスケアの「オムロン 音波式電動歯ブラシ HT-B306」(以下、HT-B306)だ。同社の展開する「メディクリーン」シリーズの電動歯ブラシで、上下左右に振動する独自の立体微振動「マルチアクション」で歯垢を除去するという。
| メーカー名 | オムロン ヘルスケア |
|---|---|
| 製品名 | オムロン 音波式電動歯ブラシ HT-B306 |
| 希望小売価格 | オープンプライス |
| 購入場所 | 通販のマツモトキヨシ |
| 購入価格 | 4,298円 |
HT-B306は、初めて電動歯ブラシを購入する人をターゲットとしており、主にドラッグストアで販売されている。上位機種に比べると、機能も省略している。
歯磨きモードも、1分間に約25,500回のマルチアクションで歯垢を除去する「クリーンモード」のみと分かりやすく、誰でも手軽に使える。このあたりも、初心者に配慮した仕様と言えるだろう。
本体は、直径が約19mm、長さがブラシを含めて約195mm、重さが約46gとコンパクト。実際に持ってみると、軽くて握りやすく、操作しやすい。
また、付属する充電台もコンパクト。うがい用のコップやマウスウォッシュ、ハンドソープなどで物を置くスペースが少なくなりがちな洗面台でも、邪魔になりにくい。
とはいえ、この製品は“お手軽”なだけではない。本体に付属するブラシは、歯の表面に付くステイン(着色汚れ)を落とす「極細スパイラルブラシ」、効率よく歯垢を除去する「トリプルクリアブラシ」、やわらかい極細毛で歯間や歯周ポケットの歯垢をかき出す「極細マイルドブラシ」、歯の隙間などをピンポイントで磨ける「すき間みがきブラシ」の4種類。付属ブラシの数だけ見たら、高級モデル顔負けのラインナップなのだ。
各ブラシを使い分けて歯を磨く
これら4つの付属ブラシは、目的に合わせて選べるようになっている。今回は、本来の使い方とは違うが、毎日4種類のブラシを使って、徹底的に歯を磨いた。
歯磨きの流れは、まずトリプルクリアブラシで全体の歯垢を除去し、次に極細スパイラルブラシでステインを落とす。続けて、極細マイルドブラシで歯間と歯周ポケットを重点的に磨き、最後にすき間みがきブラシで歯間を徹底的に磨いた。
1カ月使い続けてみて、特に効果を実感できたのは、極細マイルドブラシとすき間みがきブラシの2本だった。歯並びが悪いこともあり、歯間や歯周ポケットをピンポイントに磨けるブラシとの相性は抜群。最初は、歯ぐきから血がにじむこともあったが、3日ほど経つとそれもなくなった。
HT-B306での歯磨きに慣れてきた最近では、トリプルクリアブラシに付いている「Wメリット毛」で歯周ポケットもケアしつつ、すき間みがきブラシで歯間の歯垢を落としている。極細マイルドブラシは3日に1回、極細スパイラルブラシは週に1回使い、歯周ポケット内の歯垢や表面のステインを除去している。
手磨きでは、歯並びが悪いため、隅々まで念入りに歯磨きすると15分ぐらいかかるが、HT-B306だと5分程度で納得できる仕上がりになる。これなら手磨きから、電動歯ブラシでの歯磨きに移行できるかも!
ただし、1カ月使っていて気になったところが1つだけある。それはブラシが太いこと。特に、奥歯をはじめ、歯のかみ合わせ面や歯の裏側を磨く時は、口を大きく開けていても、歯磨き中に何度か上や下の歯にブラシが当たり、カチカチと音がするのが気になった。口の小さな人だと、ブラシの当たる回数は増えるだろう。
次のモデルは、ブラシを差し込む本体の軸を細くして、細かい部分も磨きやすいように、ブラシもできる限り細くして欲しいところだ。
歯周ポケットや歯間に特化したブラシが魅力的。コスパも見逃せない
歯並びの悪い自分としては、歯間や歯周ポケットを集中して磨けるブラシが付属しているのが良い。急いでいる時には、トリプルクリアブラシを使って3分で全体的にケアできることや、4,000円前後で買えるというコスパも魅力的。これから電動歯ブラシに乗り換えようと思っている人は、お試し用に購入してみてはいかがだろうか。