家電製品ミニレビュー

氷も砕けるハイパワーなボトル型ブレンダー

山本電気「POWERMIX BL22」

 葉物野菜にフルーツと水を加えたグリーンスムージーにハマること3カ月。作るためにはミキサーが必要だが、毎日のように作り続けるためには、自分にあった製品選びが重要である。

 そんなわけで、家電Watchではジューサーやミキサーのトレンドもご紹介したわけだが、今回は山本電気の「POWERMIX BL22」(以下、BL22)をご紹介しよう。

メーカー山本電気
製品名POWERMIX BL22
購入場所ヨドバシカメラ新宿西口本店
購入価格9,800円

 「BL22」はボトルから直接飲めるタイプの小型ミキサーだ。本体、ブレード、容量400mlのボトルセットとドリンクグリッド(飲み口)が2つセットになっており、レシピ付きの使用説明書が付属する。

正面。カラーはグロッシーレッドとジェットブラックがあり、今回は前者を選択
側面
スピードボタン

 「BL22」の最大の特長は、なんといっても氷も砕くパワフルさと、ブレードの質だろう。「BL22」は大型のチタンブレードを採用しているため、パワーのみならず耐久性にも優れている。

 この製品は、料理人の道場六三郎氏がプロデュースしている「MICHIBA KITCHEN PRODUCT」の1品で、メーカーと料理人のこだわりが反映されているという。

接続部分
本体の底にはリセットスイッチがある
大きく頑丈なチタンブレード
使うときは、ボトルのマークとブレードカバーのマークをあわせてロックする
ボトルには最大400mlの目盛りがついている
ドリンクグリッド

 本体にボトルを取り付けたサイズは、150×330mm(直径×高さ)で、本体重量は約1.8kg。全体のラインがストレートなせいか、パッと見はかなり大型に見える。

簡単かつパワフルで、グリーンスムージーがとてもなめらか!

 筆者の定番グリーンスムージーは、小松菜、バナナ1本、キウイフルーツ1個をベースに、種なしのプルーンやカットパインを組み合わせたもの。

 作り方は非常に簡単だ。ボトルに材料を入れ、ブレードケースとボトルの印をあわせてセットしたら、ブレードケースを本体に乗せ、上から押すだけである。

ボトルの200mlラインまで水を入れる
材料を量ってみたところ、230gだった
角氷をプラスした材料をボトルに入れる

 本体下部に回転数を2段階で切り替えられる「スピードボタン」がついており、左側の「スピードI」が約15,000回転/分、右側の「スピードII」が約19,000回転/分となっているので、必要に応じて切り替える。

ブレードカバーのマークをあわせ、しっかりロック
本体に乗せる
上から押す。スムージーを作る場合は、複数の食材を入れてしまうので、スピードスイッチは「スピードII」で回してしまうことが多い
水200mlで、回転数の違いを確認。1回目は「スピードI」、スイッチを切り替えた2回目は「スピードII」。バナナ、マンゴー、アボカド、かんづめ等を「まろやかな口当たり」にするなら、「スピードI」、柑橘類、その他の果物、野菜等を「なめらかな口当たり」にするなら、「スピードII」が向いているという
グリーンスムージー完成!

中の食材がなめらかになったら、ブレードケースを取り外し、ドリンクなら「ドリンクグリッド」を取り付けて直接飲む。料理用の食材なら別の容器に注ぎ変えるという仕様である。

 また、1回に使える角氷の量は約100gとされている。角氷や凍らせたフルーツを使ったドリンクを作るときは、1杯分(約100gの角氷)を100mlの液体、ならびに100gの材料とともに攪拌する。

 とはいっても、毎回厳密に計量する必要はない。ブレードがセットしにくければ、それは入れすぎ。材料にもよるが、ボトルの上にブレードが余裕で入る程度の隙間があれば概ね200gであり、ボトル1杯分(400ml)のスムージーが作れると覚えておけばいいだろう。

 使用後の洗い物はボトルとブレードケースの2点だけ。ボトルの口が大きめなので手を入れて洗いやすいが、ブレードも付け根に手が届きやすいので、メンテナンスがとてもしやすい。

ブレードを外すとこの通り
ドリンクグリットを取り付ける
MAXより少々多めになってしまった
「今日も快腸」セット。半分でコップ1杯だが、意外と全部飲めてしまう
余ったらそのまま冷蔵庫へ
ブレードは付け根まで簡単に洗える

 入れて押すだけという使用感もさることながら、妥協のないパワーが気に入っている。できるだけ冷たくして飲みたいときは、水と氷、または凍らせたフルーツを入れるが、頑丈なブレードと強固なボトルのおかげで、角氷も砕け、その衝撃も安心して受け止められるのである。

実際にグリーンスムージーを作っている様子。途中で氷が砕けるバリバリという音が聞こえている

 1点だけ気になっているのは、2度の位置合わせで動きが中断しやすいところだ。ブレードセットとボトルの位置合わせ、さらに本体の位置合わせが必要なのだが、それぞれの印が別で、しかもブレードセット側が少々見にくいため、いつも確認するところで手がとまってしまうのである。ブレードセットの取り付けだけでも、印に関係なく装着できるとかなり楽になりそうだ。

角氷を水と一緒に攪拌したらペースト状に。カクテルも作れる

 氷を砕いて何か作りたいと思ったら、やはりフローズンドリンクだろう。その前に氷がどうなるのか、100gの氷に水100mlを加えて攪拌してみた。すると、一部で形は残っているものの、ほとんどの氷がペースト状になっていた。

角氷約100g分
100mlの水とともにボトルに入れる
「スピードII」で数回プッシュ。ブレードが空回りしたところで停止
なめらかになった氷
約100gの角氷を、100mlの水とともに攪拌
ちょっと飲みたいときに、手軽にできて嬉しい

 このパワーがあれば、カクテルも簡単だ。取扱説明書には、フローズンドリンクのレシピが7種類紹介されている。その中から、バナナを使ったフローズンダイキリを作ってみた。材料は、ホワイトラム、リキュール、ライム果汁、バナナ、氷である。

 ルール通り、液体、氷、材料の順にボトルに入れ、氷がガタガタしなくなるまでプッシュすること数回。中身を急いでグラスに注いで飲んでみると、実に口当たりのいいドリンクになっていた。普段このような飲み物を飲みに行く機会はなかなかないのだが、お酒とフルーツ、角氷さえ用意できれば自宅でも簡単にできるのだ。ちょっと得した気分である。

フローズンダイキリの材料。ライムジュースの代わりにライムを用意
材料をボトルに入れる
攪拌してできたドリンクをグラスに注ぎ、ミントを飾る

寒い季節は野菜のなめらかスープにも

皮もまるごと使ったカボチャのスープ。寒い日は野菜スープ作りでも出番がありそう

 「BL22」は、調理にも使える。公式サイトでは、道場六三郎氏が冷汁作りを披露しているが、なめらかなスープなども得意なのだ。ボトルにいきなり熱湯を入れるのはタブーだが、逆に水と野菜を先に攪拌しておき、後で鍋で煮込むという手がある。

 たとえばカボチャのスープなどは、先に「BL22」で水と加熱済みのカボチャを攪拌し、鍋に移して固形スープで煮込みながら、牛乳とバター、塩で味を整える。胃に負担をかけたくない日の1品に重宝しそうだ。カボチャは、電子レンジなどであらかじめ加熱しておくと、より口上がりのよい仕上がりになる。

あれば、1年を通して幅広く活用できる

 「BL22」は操作が簡単で、たっぷり作れて保存もできてパワーも十分。しかも場所は取りにくいので、シングル用のミキサーとしては大満足の製品である。当初はグリーンスムージー作りにいいマシンと考えていたが、昼はスープ作りに、夜はカクテル作りにと、何かと出番があるのもうれしい。

 ちなみに、毎朝グリーンスムージーを作り、あわせてヨーグルトも食べるようになってから、お腹の調子が劇的に改善されたと感じている。乳酸菌と繊維質のダブル効果と思われる。これからも続けようと考えている。

すずまり