家電製品ミニレビュー
amadana×CLYTIA「ウォーターサーバー」
~リビングに置きたくなるデザイン性の高いウォーターサーバー
by 阿部 夏子(2013/8/23 00:00)
ウォーターサーバーのデザインってイマイチ……
今回紹介するのは、amadana(アマダナ)×CLYTIA(クリティア)の「ウォーターサーバー」だ。ウォーターサーバーとは、大きなボトルに入った水をセットしておくことで、冷水とお湯をいつでも出せるというもの。日本でも最近かなりメジャーになってきているようで、様々なメーカーがある。近所のスーパーの前で実演販売をやっているのもよく見かける。
私自身、飲み水はずいぶん前から買って飲んでいるので、一度は導入を検討したことがあるが、サーバーの大きさやデザインが気になって、イマイチその気になれなかった。なんだかデーンって大きくて、それを置いただけで自宅のリビングが、まるで会社の給湯室のような雰囲気になってしまうような気がしたのだ。
そんなイメージを覆したのが、amadana×CLYTIA「ウォーターサーバー」だ。デザイン家電で知られる「amadana」が、ミネラルウォーター宅配事業を行うウォーターダイレクトが展開する水ブランド「CLYTIA」のウォーターサーバーのデザインを監修したという。ウォーターサーバーのデザインが気にいらない――という人は実は、かなりいたようで、人気を集めているという。
メーカー名 | amadana×CLYTIA |
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製品名 | ウォーターサーバー |
希望小売価格 | 38,430円(送料込) |
購入場所 | 直販サイト |
一般的にウォーターサーバーは、水宅配業者が提供しており、個人宅で使う場合、そのほとんどはレンタルという形になる。ウォーターサーバーを無料で提供する代わりに、定期的に水を購入する、というビジネスモデルだ。
一方、amadana×CLYTIAの「ウォーターサーバー」は買取のウォーターサーバーとなっており、その価格は38,430円。決して安いとはいえない価格だが、一般的なウォーターサーバーとは全く違うデザインなので、インテリアにこだわる人ならば、こちらを選ぶかもしれない。なお、月々1,575円×24回の分割払いなども用意されているようなので、気になる人は、製品ページをチェックして欲しい。
また、このウォーターサーバーは、「CLYTIA」専用の製品なので、CLYTIAから定期的に水を購入する必要もある。値段は12Lボトル2本で3,570円。これが安いのか、高いのかは人それぞれ感じ方が違うだろうが、個人的には重くてかさばる水が毎月定期的に自宅に届くのは楽だと思う。
本体は重いが、組み立ては簡単
前置きが長くなってしまったが、さっそく製品の詳細を見ていこう。本体は、3つの大きな段ボールで届く。今回は一緒に12Lの専用ボトルも購入したので、計4つの大きな段ボールが届いたことになる。段ボールの数に一瞬、めんどくさそう……とひるんでしまったが、実際の組み立てはとても簡単。専用の置き台の上に本体をセットしたら、上にボトルをセットして、ボトルカバーをかぶせるだけ。開封する時間を含めても10分もかからないだろう。
使い方もとても簡単。ボトルセット後に、冷水コック(注水口)からお水が出ることを確認して、電源プラグをコンセントに差し込み、背面の温水スイッチを入れる。これで、準備は完了だ。約40分後には、冷水、温水ともに使用できる。
本体の仕組みを簡単に説明すると、本体の中には容量1.2Lの冷水タンクと0.9Lの温水タンクがそれぞれ設けられており、ボトルのお水はその2つのタンクに分けられる。そこで、冷水は6℃前後、温水は87℃前後で保たれて、本体前方のコックから出てくるというわけだ。
本体サイズは280×280×850mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は15kg。決して小さいとはいえないサイズだが、シンプルですっきりしているからか、圧迫感は感じない。
デザインは、さすがに高級感がある。特に気に入ったのは、木製の置き台。自然の素材なので、部屋に馴染みやすい。今回は、自宅の床や壁が白だったので、本体カラーも白を選んだが、このほかにも、ブラウンやブラックなどが用意されている。部屋のインテリアに合わせて選べるというのも、このウォーターサーバーならではだろう。
やっぱりあると便利!
使い始めてみて最初に感じたのは、「便利だなー」ということ。折しもこの猛暑で、水の摂取量も例年に比べてずっと多かったのだが、冷蔵庫に冷たい水が入っているというのがわかっていながらも、ついついウォーターサーバーに手が伸びてしまう。冷たくて、おいしくて、直接コップに注げるので、飲みやすいのだ。
富士山の天然水100%だというCLYTIAの水の味も私好みだった。クセがなく、さらっとしているので、ごくごくと飲めてしまう。夫など、ウォーターサーバー設置初日の日に、感動してボトル半分ほどの水を飲み干し、私に「飲み過ぎ!」と怒られたのであった。
また、ウォーターサーバーならではの利点が、いつでもお湯が使えるということ。粉末のコーヒーやスープはもちろん、少量の鶏ガラスープやダシを作るときなど、料理の場面でも便利に使えた。我が家に子供はいないが、子供のミルク作りにも便利だと思う。
でも、子供がいるとなるといたずらが心配……という方にもこのウォーターサーバーは安心。お湯を出すためには、コックを押すだけでなく、コック上のボタンも同時に押す必要がある。また、2つのコックを隠すカバーも付いている。それでも心配という方は、置き台からサーバーを外して、カウンターの上など子供が手が届かない場所に置くこともできる。そのときの状況に応じて、色々な使い方ができるのは便利だ。
電気代は月に1,000円前後
さてさて、見た目よし! 使い勝手よし! 味もよし! と来たら、誰にでもお勧めしたくなってしまうが、1つ大きな問題がある。それは、電気代がお高いこと。
使っている時から、「あー冷たくておいしい」「お湯が出て便利」と思いながらも、「冷やして、温めて……って、結構電気代使っているよね」という予感はあった。それで、改めてCLYTIAのホームページを確認したところ、しっかりと「月々の電気代は約1,000円ほど」と明記されていた! 1,000円って! これかなり高いです。たとえば、最近の冷蔵庫の年間電気代はだいたい4,500円以下、つまり月額400円にも満たない。さすがにこの猛暑でエアコンよりは安いかもしれないが、ずっと冷やし続けている冷蔵庫よりも電気代が高いなんて!
便利だし、おいしいし、デザインもいいし、という付加価値を考えても「やっぱり高いなー」と唸ってしまう。ただ、これは割とすぐに改善できるんじゃないかなとも思ってしまうのだ。例えば、一昔前の電気ポットが今の電気ポットに比べて、電気代が3倍くらいするように、保温効果のある素材を使ったり、断熱材を採用することで、電気代はあっという間に半分くらいになってしまうような気もする。
そもそも、ウォーターサーバーはちょっと前まで、生活に余裕のある人が使う「特別なもの」だったので、電気代を安くするための努力は必要なかったのかもしれないが、最近かなり普及してきたので、もう少し改善して欲しいところだ。
デザインが秀逸
従来のウォーターサーバーのデザインが気に入らなかったという人には無条件でお勧めしたい製品。今回選んだ白以外の色もステキで、置いてあるだけで、雰囲気が作れるようなデザインだ。自宅に置くのはもちろん、店舗やちょっとしたカフェスペースにもぴったりだろう。