家電ミニレビュー

BRUNOのほったらかしスープメーカーで朝食もランチもワンランクアップ!

BRUNOの「スープクックプロセッサー BOE102」。本体とポットと回転軸と2種類のブレードがセット

まだまだ寒い冬、温かい食べ物が体に染みて美味しい。夜みんなで囲むお鍋も美味しいけれど、朝温かいスープで目覚めたり、お昼に温かいスープをプラスしたり、汁物って体も温まるしお腹に溜まるのでとても良い。

そんないつでもうれしい美味しいスープをスイッチひとつで作れるのがスープメーカーである。

先日購入したBRUNO(ブルーノ)の「スープクックプロセッサー BOE102」。ポット型のタイプが多いスープメーカーだが、BRUNOは鍋型。飲み物のように飲むスープより、ゴロゴロ食べるスープが好きな私にはうれしい形である。直販価格は14,300円。

1Lのスープが作れる大容量タイプなので、そこそこ存在感のある大きさではあるが、コロンとシンプルなデザインでそこまで圧迫感はない。そしてシンプルながらBRUNOらしい可愛らしいデザインがキッチンとマッチする。

本体と鍋とフタ、それに取り外し可能な回転軸と、用途に合わせて使い分けるミキサーブレードとチョッパーカッターが付いている。

操作部には「ポタージュ」と「たべるスープ」の2モード、作ったスープを温める「あたためなおし」ボタンが配置されている。そして名前の通りプロセッサー機能を備えているので、「フラッシュ」ボタンを押すと、押している間だけチョッパーカッターが高速回転して、大容量フードプロセッサーとしても使えるのだ。

ブレードはチョッパーカッターとミキサーブレードの2種類
スープのモードは2種類とシンプルながら、温め機能とさらにはフードプロセッサー機能まで付いている

フタが閉まっていないと作動しない安全設計になっている。フタを印に合わせてグッと回して閉めるとピーッという電子音が鳴り、運転可能となる。フタの開閉は少し力がいるけれど、本体の底に吸盤が付いていて、しっかり固定されているので、フタの開閉で本体が滑ったりズレたりすることはない。

フタは印に合わせてグッと回して閉める
本体の底には吸盤が付いていて、フタの開け閉めでずれたり動いたりしないようになっている

ポタージュモードで美味しいポタージュスープ

早速ポタージュスープを作ってみる。

ポットの中に回転軸をセットして、そこにチョッパーカッターを差し込んだら、ザクザクと切った材料を入れて、ポットを本体にのせてフタを閉める。「ポタージュ」ボタンを押すと調理開始だ。

途中15分と29分の時点でチョッパーカッターが回転し、約30分であっという間にポタージュが完成する。短時間でたったこれだけの回転でポタージュになるのかな? と思っていたけれど、出来上がると綺麗で滑らかなポタージュに仕上がっていた。

カッターが回転している時以外はとても静か。逆にとても静かな中、突如かなり大きなウィーンという音とともにスープが撹拌されるので、その音が唐突すぎて、毎度ビクッ! としてしまう。なんなら私と同時に猫もビクッ! として頭を上げ、あたりを見渡す(笑)。なので今から混ぜるよという際は、数秒前に電子音でお知らせしてほしい。そのピーッというお知らせがあると、私の心の準備は整うと思うのだ(笑)。

ざっくり切った材料と牛乳と水とコンソメを入れてスタート
突如大きな音を出すので、毎度慣れずにドキッとしてしまう
30分で滑らかポタージュが完成。舌触りがよくて美味しい

いくつかポタージュを作ってみたけれど、芋やカボチャなどは滑らかなポタージュに仕上がるけれど、ブロッコリーなど繊維質の多い野菜で作ると、食べた時のザラザラ感が残る。色々試して自分のベストポタージュレシピにたどり着きたい。

そして何度も作ったあとに、取扱説明書に「材料の皮、芯、種、ヘタなどは取り除いてください」と「牛乳、生クリームなどの油脂分の多いものは加熱運転終了後に入れてください」という注意事項が書いてあることに気づいた。

材料として使っていたさつまいもの皮が、それほど硬いものではなかったことと、私が作ったポタージュが牛乳と水を半々程度に使ったさっぱりタイプだったので、運転が止まったり分離しすぎたりするようなトラブルは起きなかったけれど、取扱説明書は使う前に読まなければと反省した。

繊維質の多い野菜はポタージュには向かないかも

やっぱりこれが主役! 「たべるスープ」が最高

私の本命は「たべるスープ」機能だ。ゴロゴロと具がたっぷりのスープが大好きで、そのゴロゴロスープが食べたい私に、機能的にも形的にも1番ピッタリだろうと目をつけたのがこのBRUNOのスープクックプロセッサーだったのだ。

この製品にレシピ集は付いていないので、本やネットでレシピを調べて作る必要があるけれど、スープというものはとても自由だ。日本の「お雑煮」という食べ物が名前も大好きなのだけど、スープはお雑煮だと思っている。

余った食材やあるものを適当にザクザクと切って、水を入れて煮たらそれはもうスープだ。具材とともに、塩、コンソメ、鶏がらスープなど、好みで入れるだけで美味しいスープが出来上がる。味付けに悩むようだったら、今多くの種類の商品がある、1人用の鍋スープの素などを使うのもいい。

食べるスープは、ミキサーブレードを使えば、材料を刻む必要はない。ミキサーブレードをセットしたあとに材料を切って水と調味料を入れて、「たべるスープ」スイッチを押すと、こちらも30分ほどで完成する。スープが完成したあとは、私はすぐに回転軸ごとブレードを外して、お玉ですくってスープ皿に移す。大きなお玉は入らないので、鍋料理を食べる時などに使う小さなお玉を使うとちょどいい。

ミキサブレードをセットして、材料を入れてセットするだけ
大きなお玉は入らないので、小さなお玉を使う
お味噌は出来上がったあとに仕上げに入れる

具材はなんだっていい。余った野菜やお肉などを放り込むと美味しいスープができるので、ついザクザク切って色々入れて、MAXの1Lのスープを作ってしまうのだけど、1回で食べきれなくても大丈夫。このスープクックプロセッサーには「あたため」機能が付いているのだ。

「あたためなおし」ボタンを押すと、ほんの数分で80℃まで温めてくれる。食べたいときにいつでも温かいスープが飲めるのはとてもうれしい。スープのまま飲んでもいいし、味変でフレークのカレールウなどを入れて温めると、簡単リメイクカレーうどんなんて出来上がっちゃうもんだから、簡単に済ませたい在宅ランチのときに非常に助かっている。特に寒い冬に温かいランチはかなりうれしいものである。

出勤する日も、朝起きてから「あたため」ボタンを押しておにぎり1つでも握っている間にスープが温まっているので、朝弱くてお弁当を作る余裕がない私でも、けっこう気軽にお弁当が持って行けるのはありがたい。

残りスープにカレールウを入れ、温めてリメイク
うどんがあればあっという間にカレーうどんランチ
お弁当の日もスープがあれば簡単豪華

ただし…このあたため機能が、煮詰まったりするのを防ぐためには仕方がないかもしれないけれど、「熱い」よりも「ぬるい」のである。一応80℃まで温めるとなっているけれど、80℃手前で温め完了となってしまう。具材が多いからなのか、そもそもそういう仕様なのかわからないけれど、熱々スープが好きな私にはちょっと物足りない。唯一残念な部分である。温め完了したときについ「もう一声!」と話しかけてしまうのである(笑)。

それでも毎日のスープは本当に幸せだ。スープメーカーがなくても鍋でスープは簡単に作れるけれど、火の番もいらず、火加減も気にせずに簡単にスープができるのは、思っていた以上に便利だ。なくても困らないけれど、あったらめっちゃ便利。それがスープメーカーだ! と感動している。

毎日食べても飽きない、無限な組み合わせのスープたち

フードプロセッサーとしても優秀

そしてこのスープクックプロセッサーには、フードプロセッサー機能も付いている。フードプロセッサーとしても使えるけれど、あくまでもメインでは使えないというような「ついで」機能ではなく、完全にこれ1台に統合できるくらいにしっかりとした大容量フードプロセッサーだ。

「フラッシュ」ボタンを押している間はアタッチメントが回転し、離すと止まる。チョッパーカッターを使うと「刻む/砕く」が可能で、ミキサーブレードを使うと「混ぜる/こねる」が可能だ。

滑らかなポタージュを作ってくれるだけあり、チョッパーカッターの切れ味は抜群だ。ただし、大容量だからといって、つい欲張って大量の食材を入れてしまうと、食材が上手に回らず時間だけがかかってしっかり刻めないので、少しずつ数回に分けて刻むのがいい。

1Lの大容量でたくさん入るけれど、1度に入れすぎるとうまく刻めない
フラッシュボタンを小刻みに押すとあっという間に細かい微塵切りにできる

フラッシュボタンを小刻みに押すと、全体が上手く撹拌されながら刻めるので、野菜だと5秒くらいで細かくなるし、お肉だって10数秒でしっかりミンチになる。生姜たっぷりの中華スープを作るときに、生姜をフードプロセッサーで微塵切りにしてから、アタッチメントをチョッパーカッターからミキサーブレードに変更して、他の具材を入れてからスイッチを押すと、ボウルに移したり洗ったりする手間がなくてすごくよかった。

フードプロセッサーでミンチを作ってから、肉料理を作っている間にスープをセットしておくと、スープとおかずが完成するのもいい。スープを作ることが目的だったけれど、いざ使ってみるとフードプロセッサー機能もかなりの頻度で使っている。そんな便利な1台なのである。

お肉だってあっという間にミンチの完成
プロセッサーとスープ機能を使って、夕飯完成

お手入れは簡単

お鍋型のポットなので、口も広くお手入れは簡単だ。鍋の底のコネクタ部分に水が入ると壊れる原因になるので全体を水につけたりすることはできないが、ポットの内側は洗剤とスポンジを使って簡単に洗えて綺麗に保てる。

お鍋はステンレスなので大きな焦げはできないのだけど、ポタージュを作ったときに少し焦げが残ったりする。焦げ付きがうまく取れない時は、ポットの中に水とクエン酸を加えて「たべるスープ」モードで1度運転させてから通常のお手入れをするとピカピカに戻るので、いつでも新品のように綺麗だ。

チョッパーカッターと回転軸はかっちりハマっていて、慣れるまで上手に取り外せなくて、無理をして外そうとすると手を切りそうになった。水やスープの油分で滑ってうまく外せないこともあるので、そんな時はキッチンペーパーを1枚挟んで回すと簡単に外れる。本体は水洗いできないので、水に濡らして固く絞った布巾などで拭いてお手入れするのだが、コネクター付近以外は凹凸が少ないので、お手入れも楽ちんだ。

回転軸とチョッパーカッターやミキサーブレードはかっちりハマっているので、外す時は要注意

ほったらかしで簡単にスープができるので大変気に入って毎日使っているのだけれど、「ま、仕方ないか」と妥協していた温めモードのストレスがどうしようもなく積もってしまって、結局今はこのスープメーカーでスープを作りつつ、食べたあとに残ったものは鍋に移してから温め直している。温め機能抜きにしても十分満足なのだけど、せっかくなので、温め機能をもう一声強化してもらえたらうれしいなぁと思っているのでありました。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まないアラフォー世代。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。