家電製品ミニレビュー
速乾より“ながら乾”? テレビを見ながらヘアドライできる「ハンズフリードライヤー」
2018年2月19日 07:00
髪をドライヤーで乾かすのが億劫、という人も多いだろう。せっかくお風呂でくつろいだのに、もうひと仕事するのは面倒くさい。筆者もたまにタオルドライした後、のんびりテレビを見たりしているうちに髪がほぼ乾き、そのままドライヤーをサボるときもある。
しかし髪を洗った後は湿ったまま放置せず、なるべく早く乾かすのが、髪と頭皮のためにいいと言われる。そのため、できるだけドライ時間を短縮しようと、速乾をうたうドライヤーを使うことも多い。
そんなズボラな筆者が、気になっていたのがアイリスオーヤマの「ハンズフリードライヤー」だ。
メーカー名 | アイリスオーヤマ |
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製品名 | ハンズフリードライヤー HDR-S1 |
価格(編集部調べ) | 4,740円 |
持ち手がなく、吹出口は10cm弱と斬新な形状
製品が手元に届き、箱を開けた瞬間、そのユニークなスタイルに驚いた。3本足の台座に、異様に大きな吹き出し口。普段使っている一般的な形状のドライヤーと比べてみると、まるで別物のように見える。
モードは、ターボ(風量強)、セット(風量弱)、コールド(風量強で冷風)の3段階。ターボモードでの風量は、1.6m3/分あるという。最近は、2.0 m3/分を超える大風量のドライヤーもだいぶ増えたが、1.6 m3/分も決して少ないわけではない。
またスタンドと本体の角度は4段階で調節できるため、乾かしたい場所や高さに合わせて変えられる。
風が弱い?……でもちゃんと乾いている!!
ではさっそく使ってみる。ドライヤーをテーブルに置いてイスに座り、ターボモードで送風してみると……あれ、思ったより風が弱い? そよそよとした風が届く程度で、本当に乾くだろうかと心配になった。
そこで実際、どれくらいの風が届いているのか、風速計で計測してみた。すると、いつものドライヤーに比べると、やはり風が弱いことがわかった。
うーん、風が弱いんじゃないだろうか。おそらく吹き出し口が大きいため、風が広範囲から出るため、風量はあっても風速は出ないということなのだろうけど、これで乾くのかしら……。
しかし結果は予想とは違った。実際に髪を洗った後に使ってみると、乾燥時間は思ったほど大幅には変わらなかったのだ。これは筆者の場合だが、数回試した結果、いつものドライヤーでは6〜7分で、ハンズフリードライヤーでも9分かからずに乾かすことができた。
つまり風の勢いは感じられなかったとしても、ちゃんと全体に届いていて、きちんとドライすることができたということだろう。ちなみに風が広がることで局所的に熱が集中せず、髪にダメージを与えにくいという一面もあるようだ。
音が小さいからテレビを見ながら使える!!
実際に使ってみて、両手が空くので便利になるというのは言うまでもない。スマホを操作しながらはもちろん、両手で髪をかきわけながら乾かすこともできるのだ。便利なうえに、腕が疲れないのもいい。
さらに便利だったのが、音が小さいので、テレビを見ながら使える点。家族と一緒にリビングで使っても、誰にもうるさいと言われないし、筆者自身もテレビの音を問題なく聞くことができる。
試しにどれくらい音が静かなのか、騒音計で測ってみたところ、いつものドライヤーに比べて、かなり小さいようだ。
ただし置き型ならではの不便もある。前から乾かすと、どうしても温風が顔に風が当たってしまうため、乾燥が気になる。また頭頂部や後頭部が乾かしにくい。しかしそんなときは台座部分をハンドルとして持つこともできる。
風が優しいから犬も安心!!
さらにハンズフリーなら、ペットをシャンプーしたときのドライに便利だ。実際、飼い犬をシャンプーして使ってみたところ、両手が使えるのはもちろん、それ以外のメリットに気づいた。それは音が静かだから、犬も怖がらないということだ。
ふだんはできるだけ短時間で乾かすため、風量の強いドライヤーで乾かしているが、音が大きく風も強いので、犬はいつも逃げようとする。そのため片手で押さえて片手で乾かすのが大変なのだ。
だいたい10分ほどで9割近く乾かすことができた。ただ耳の裏側など、一部乾きにくい場所があったので、あとは1分ほど、大風量ドライヤーで一気に乾かした。
2台目、3台目としてあると便利なハンズフリードライヤー
最初は正直、使いにくい点が気になったものの、数日間使い続けた結果、時間があるときはむしろ、このハンズフリーを使うことが多かった。やはり退屈なドライ時間に、スマホやテレビを見られるのはいい。時間を感じさせないので、面倒に感じることはほとんどなかった。
ただし置きっぱなしで髪全体を乾かしきるのは難しい。手で持って乾かすことはできても重く感じるので、短時間に留めたい。その点で、いつものドライヤーの2台目、3台目として用意し、状況に応じて使い分けるのがおすすめだ。