家電製品ミニレビュー
床拭きと吸引が一緒にできる! シャープ「コードレスワイパー掃除機」
2018年2月21日 07:00
スティック掃除機のバリエーションが急に増えだした。最近は、吸引せずに電動ブラシでゴミを掻き集めるタイプも登場している。しかし今回紹介する、シャープの「コードレスワイパー掃除機」は、どれとも一線を画する製品だ。
メーカー名 | シャープ |
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製品名 | コードレスワイパー掃除機 |
型番 | EC-FW18 |
価格(編集部調べ) | 14,500円 |
パッ! と見た目は、フツーのスティック掃除機。しかしヘッドの部分をよく見ると、なんとクイックルワイパーでおなじみの、フローリング用モップになっているのだ!
まさに! 「目の付けどころがシャープでしょ」な製品! いや、今のスローガン「Be Original」な製品! こんな製品、見たことネー!
驚愕! なんと14年前ぶりのモデルチェンジとなる製品だった
今回発売されたコードレスワイパー掃除機は、新ジャンルというわけじゃない。なんと2004年に発売された「コードレスワイパー EC-FW1」を、14年ぶりにモデルチェンジしたバージョンなのだ。
えーっ! マジっすか! しかも、見た感じは「フルモデルチェンジ」じゃなくて「マイナーチェンジ」。シャープの時代の先取りっぷりが、はなはだしいにも程があるってモン!
おりしも時代は、住宅ローン減税で景気回復を目論む政策のため、新築ラッシュを迎えていた。それもあり日本の住宅はどんどんフローリング化が進み、掃き掃除はホウキとチリトリから、フローリングワイパーに切り替わっていった頃だ。
読者のみなさんの中にも、この頃家を建てて、まだまだ終わらぬローン返済に呆然としている、筆者の同志も多いはず(笑)。忠告しよう、ローン残額は計算しちゃだめだ!
14年ぶりの改良なのでもちろんデザインも変わっている。ピンクや水色、グリーンの安っぽい透明ダストカップから(シャープさん、すまん!)、スモークの落ち着いたカラー+ガンメタリックに変更され、部屋で存在を主張しすぎないデザインだ。
バッテリーは、昔懐かしいニッカドからニッケル水素電池にかわり、連続運転時間も2分ほど長くなった。しかも充電時間は、8時間から5時間まで短縮された。
クイックルワイパーで取れない大きなゴミは掃除機で吸引!
使い方は簡単で、別途購入したクイックルワイパーなどのフローリング用シートを、本体のモップ部分に挟み込むだけ。セットの仕方は、本家クイックルワイパーと同じで、モップの4箇所の穴にペーパーを押し込むだけでいい。
後は、スイッチを入れるだけ。これで、掃除機をかけながら、フローリングワイパーで床拭きもできるという“一石二鳥”なアイテムになるのだ!
より微粒子のゴミを取りたい場合は、ウェット系のシートを使えば、フローリングは雑巾がけをしたようにツルツルな仕上がりに。
掃除を日常的にしている人なら分かるだろう、掃除機だけでは取れないゴミ、反対にクイックルワイパーだけでは取れないゴミがあることを。だからこそ、面倒でも掃除機とクイックルワイパーの両方を使っているわけだが、このコードレスワイパー掃除機があれば、その手間が一回で済む!!
掃除機部分は、繰り返し使える布製のフィルター。吸引力が落ちてきたら水洗いして、陰干しすれば吸引力が元通りになる。
運転音も非常に静かで、ウチの猫も逃げる気配がまったくなかった。いや、逃げるどころか掃除機に興味深々で、追いかけてくるほどだった。
重心が低くてスイスイと安定! イスや机の下も回転ヘッドでラクラク
一般的なスティック掃除機と決定的に違うのは重心の低さ。ほとんどのスティック掃除機は、重いモーターとバッテリが手元についているので、手に重さがかかり重心は上のほうにある。だから進路を曲げたりすると走行がやや不安定。しかし本機は、モーターもバッテリーもみんな床付近にあり低重心。これなら曲がろうが直進バックしようが、安定してスイスイ掃除できるのだ。
イスや机の下を掃除する場合は、柄がほぼ床と水平になるほど倒れるので、奥の奥までヘッドが届き壁際までしっかりお掃除できる。しかもガングリップのような持ち手の部分を左右に回すと、ヘッドの向きが左右にそれぞれ90度回転するので、部屋の角やタンスの脇などもバッチリ掃除できる。
なおゴミ捨ては、カップのロックボタンを押して取り外し、中のフィルターを外して捨てる。少し横に寝かせた状態でゴミ捨てしないと、吸い込み口からゴミが逆流する場合があるので注意。ただ使っているうちにコツが掴め、ササッとゴミ捨てできるようになるだろう。
ワンタッチで柄を外してハンディ掃除機にも!
このコードレスワイパー掃除機で一番驚いたギミックがある。それが、取り外せる柄だ。立って掃除するときは柄を取り付けて、スイスイお掃除。柄を外せはハンディタイプになり、ホコリや髪の毛が溜まりやすい階段掃除もしやすくなる。ゴミの吸引と拭き掃除を同時にするから、徹底的にキレイにできる。
が! ここで問題になるのは、スイッチだ。モーターとバッテリなど掃除機本体は、ヘッド近くにあるので、当然スイッチもこちらにある。
じゃあモップに柄をつけたら、スイッチを操作するとき、いちいち腰を下ろして下部のスイッチを操作するのか? と思いきや、ビックリするギミックが!
なんと柄には本体のスイッチをツンツン押す棒が入っているので、電気的な配線なしで確実に、そして安上がりな手元スイッチを実装している。こんな設計はなかなかできるもんじゃなく、改めてシャープのエンジニアに感服した! 敬礼!
消費者にはどうでもいい設計だけど、そのこだわりがシャープの凄さってのを分かってあげて欲しい(笑)。
なお持ち手部分には、小さな穴が開いているので、ひもを通して輪を作っておく。一方壁には虫ピンなどを挿しておき、ひもの輪をピンに引っ掛ければ、立派なスタンドになり、掃除機を片付ける場所を簡単に作れるだろう。
掃除機を隠したいなら、押入れの端に虫ピンを刺して収納するのもオススメだ。
ロボット掃除機とベストマッチ! フローリング裸足派にオススメ!
このコードレスワイパー掃除機を最もオススメしたいのは、ロボット掃除機を使っている人。なぜならロボット掃除機は、床置きでコンセントから電源を取るキャニスター式の掃除機に比べると、吸引力が弱いので、目に見えないほどの小さな粒子のゴミが残りがちなのだ。
これから素足で歩く季節がやってくると、ロボット掃除機だとちょっと砂のツブツブを感じる人も多いはす。そんなときに使いたいのが、このコードレスワイパー掃除機。微粒子サイズのゴミも、クイックルワイパーで根こそぎキャッチ。とくに壁ぎわや部屋の隅など、ロボット掃除機の弱点を補完できるのが魅力だ。
クイックルワイパーで微粒子サイズのゴミを取り、吸引機能で大きなゴミも取ってくれる。ウェットタイプのシートを使えば床はツルツルになり、フローリングを裸足で過ごす人にもバッチリ。本体価格は15,000円程なので、1人暮らし用の掃除機としてもオススメだ。