家電レビュー
食べたカロリーわかるスマートウォッチはダイエットの助けになる?
2026年9月11日 08:04
万年ダイエッターの筆者。先日発売された「摂取カロリーがわかるスマートウォッチ」こと、シャープの「からだメイト Watch」がダイエットに最適なのでは? と俄然興味がわきました。
ダイエット中は基本的に食事内容を毎食分アプリに入力してカロリーを把握しているのですが、これがなかなか面倒。一方、からだメイト Watchは身に着けるだけで摂取カロリーを測定・記録してくれるという、今までのスマートウォッチにはなかった機能を備えています。これはダイエット中の食事管理がラクになりそう! ということで、1カ月半試すことに。
結論からいうと、「今年中に5kg痩せたい」といった本気のダイエットよりも、ある程度減量に成功したあとの「ゆるダイエット」に向いていると感じました。痩せたい人をどんな風に助けてくれるのかご紹介します。
なお、スマートウォッチ本体の価格は59,400円です。専用アプリ「からだメイト」は基本無料ですが、月額600円で食事改善アドバイスなどが受けられる「からだメイトPlusプラン」を用意。今回はPlusプランのダイエットコースを利用しました(9月30日まで6カ月無料キャンペーンを実施中)。
今食べたばかりのごはんのカロリーはわからない
からだメイト Watchでカロリーがわかる仕組みは、身体に微弱な電流を流して電気抵抗の変化を測定する生体電気インピーダンスセンサーが、体内における水分の移動や糖の変化を測定し、摂取カロリーを算出するというもの。
同社によると、摂取カロリーが測定されるのは「食べたタイミング」ではなく「エネルギーが吸収されたタイミング」。食事は一般的に食後5~9時間程度かけて体内に取り込まれるため、睡眠中に摂取カロリーが記録される場合もあるとのこと。なお、糖質は比較的早く吸収される一方、肉類や脂質を多く含む食事はゆっくり吸収される傾向があるそうです。
スマートウォッチに表示されるのはそのとき吸収されたカロリーであるため、例えば起床してなにも食べていない時点ですでに摂取カロリーが記録されていることもよくありました。
筆者がダイエットをがんばっている期間にまずやることといえば、食事記録アプリでカロリーを計算することなのですが、これには1日の摂取カロリーを把握するほかに、朝食と昼食のカロリーを入力した時点で、その日あとどれくらいカロリーを摂取できるかを見て、それによって夕食の内容を調整する目的もあります。
ですが、からだメイト Watchは食べたもののカロリーが瞬時にわかるわけではなく、その時点で吸収されているカロリーがいつの食事によるものなのかがわかりません。そのため、「お昼ごはんは思ったよりカロリーが高かったみたいだから、夜ごはんは軽めにしよう」といった調整はしにくいと感じました。
ではどう使う? 1日~1週間単位で振り返ってみる
使い始めた当初は、細かく計算をしなくても1食ごとのカロリー管理ができることを期待していたのですが、上述したとおり、からだメイト Watchはそのような目的には向かなそうです。
ではどうやって使えばいいのか? 測定したデータの活かし方は人それぞれだと思いますが、ダイエットを目的とするなら1日~1週間単位でのカロリー収支を把握し、摂取カロリーが消費カロリーよりも多い場合に、食事内容や運動量を変えていくといった使い方ができると感じました。
アプリでは「カロリーバランス」として、摂取カロリーと消費カロリーの差が数字で表示され、1日/1週間/1カ月単位で振り返ることができます。摂取が消費よりも多いとプラス、少ないとマイナスになるのですが、一般的に摂取カロリーが消費カロリーよりも少なければ痩せるといわれているため、ダイエットのためにはカロリーバランスの数字をマイナスにすることを目指したいところ。
例えば前日のカロリーバランスがプラスだった場合(消費より摂取が多い)、今日の食事は野菜を多めにして摂取カロリーを抑えたり、散歩をして消費カロリーを稼いだりして1週間単位でプラスをマイナスに近付けていくような考え方が自分には合っていました。
帳尻を合わせるまでしなくても、前日や先週のカロリー収支を見て、少し食べすぎたから今日は控えめにしよう、くらいのゆるさで向き合うのもよさそうです。
カロリー測定の精度は?
多くの人が気になるのはカロリーの数値が正確なのかという点かもしれません。そこで、普段使っている食事記録アプリと比較してみました。
なお、からだメイト Watchで測定するのは「体に吸収されたカロリー」となるため、食品のパッケージに記載されているカロリーとは一致しない場合があるとのこと。そのため、この結果は精度の問題というより、食品表示のカロリーと吸収カロリーのズレとも考えられるかもしれません。
8月29日~9月7日の10日間を比べてみたところ、1日単位では結構差があるように見えますが、これは筆者が夜に高カロリーなものを食べがちで、翌日に吸収されたカロリーとして記録されているということも考えられます。また、外食などもあって手入力のカロリーが100%正確とはいえないこともご了承いただきたいです。
それでも平均を見ると差は56kcalで、個人的には誤差と捉えられる範囲内でした。
使い始めて痩せない理由がわかった
この頃お酒を飲む機会が多く、直近の摂取カロリーはだいぶオーバーしているのですが、いつもは目標値に収まるように割とストイックに食事を管理しているつもり……なのに、いつまで経っても痩せないことが悩みでした。
ですが、からだメイト Watchを使い始めて、痩せない理由に気付きました。圧倒的に消費カロリーが少なかったのです。
繰り返しになりますが、摂取カロリーが消費カロリーよりも少ないと痩せるため、目標値もそれに合わせて決めていました。しかし、ウォッチフェイスに表示される消費カロリーを1日の終わりに見てみると1,200kcalに満たないことも多く、そもそも消費カロリーが想像より少なかったことがわかりました。
これ以上ごはんを減らすのは無理……ということで、運動量を増やす必要がありそうです。
からだメイト Watchではランニングや筋トレ、ヨガや登山といったアクティビティの記録もできます。これまでスマホのランニング専用アプリを使っていましたが、ランニングと筋トレ、たまに行なうスイミングをひとつのアプリで記録できるのは便利でした。
地味にうれしかったのが、ほぼ正確に歩数がわかるようになったこと。スマホの歩数計だと、家の中でスマホを持たずに歩くときの歩数が計測されず、在宅勤務だと1日200歩しか記録されないことも。これはほかのスマートウォッチでも同様ですが、ウォッチを着けているあいだはずっとカウントしてくれるので、外に出なくても1,000歩以上は歩いていることがわかって少し安心できました(もっと歩いた方がいいのはもちろんですが……)。
運動をたくさんしていても、その分多く食べては太ってしまうし、逆にあまり食べていなくても運動量が極端に少なければ痩せることはできません。その点、からだメイト Watchは摂取カロリーと消費カロリーをまとめて確認できるので、ダイエットでなにが問題となっているのかを把握する手助けとなってくれました。
アプリで献立提案も
アプリには睡眠/運動/体調/食事の記録から、1日を100点満点で評価してくれるスコア機能があり、過去の傾向を踏まえたアドバイスも受けられます。
いいなと思ったのは、栄養バランスが整った献立を紹介してくれるところ。カロリーも表示されるため、その日なにを食べるかの目安になりそうです。
アプリで食事内容の詳細も記録できますが、これにはちょっとした不満も。このウォッチのいいところは、わざわざ入力しなくても摂取カロリーがわかることだと思うのですが、スコアの点数は食事を記録しないと伸びません。
「食事を記録せずに摂取カロリーが目標範囲内に収まった日」よりも、「かなりオーバーしているけど食事を記録した日」のほうがスコア点数が高かったのです。カロリーだけではなく栄養バランスも大事だというのはわかりますが、食事内容を入力しないと満点を狙えないのは少し腑に落ちない気もします。
食事内容をひとつひとつ入力するのは結構大変なので、例えば「今日は野菜を食べましたか?」「揚げ物を食べましたか?」といった質問に答えると点数がアップするなど、別の指標があるといいのかもしれません。なおアプリの有料プランでは、写真から食事内容をAIが認識して記録してくれる機能もあるため、入力が面倒な人はこちらを利用するのもよさそうです。
デザインもいい ゴツくなくてシンプル
今回、からだメイト Watchを使ってみたいと思ったのはダイエットのためもありますが、スマートウォッチのなかでも女性が着けやすそうなデザインだったからというのもあります。ゴツかったりスポーティすぎたりしないシンプルな見た目は、普段の服にも合わせやすかったです。
本体カラーは今回使ったゴールドのほか、シルバーも用意されていて、ベルトは市販の20mm幅の腕時計用ベルトに交換できるので、より自分の好みに合ったスタイルに変えられそうです。
がんばりすぎずに把握できる ゆるダイエットのお供に
筆者はこれまでダイエットといえば、食事内容をアプリに記録して「今日はあとどのくらい食べられるか」「今日の食事は目標とした摂取カロリーの範囲内に収まっているか」と、摂取カロリーばかりにこだわっていました。
ですが、からだメイト Watchを着けてみて、食べすぎ飲みすぎはもちろんですが、なによりも消費カロリー、運動量が圧倒的に足りていないことに気付きました。これは摂取と消費をまとめて管理できるからこそわかったことかなと思います。
最初は「カロリーを吸収したタイミングでカウントされる」仕様になかなか慣れませんでしたが、食事後に「忘れないうちに食べた内容を記録しなきゃ」と焦る必要がなく、あまり意識せずともざっくりと状態を把握できるのはやはりラク。1日、1週間単位で振り返って、食べすぎなら食事を減らす、もっと運動するといった行動を意識するきっかけにもなりました。
1食1食のカロリーを厳密に管理したい「ダイエットガチ期」にはあまり向いていないかもしれませんが、がんばりすぎずにカロリーを把握できるからだメイト Watchは、ゆるダイエットのお供によさそうです。









