家電レビュー

岩谷やきまるで一人飲みが進む! 煙と油ハネも気になりにくかった

岩谷の「やきまるスリム」で一人飲みを楽しみました

焼肉をつまみに晩酌がしたい。そう思っても、一人で焼肉店に入るのは少し心理的なハードルがあるし、外食となるとそれなりにお金もかかる。とはいえ自宅でやろうとすると、筆者が住む1Kの賃貸では食事スペースと寝室が同じ空間で、煙やニオイ、油ハネを考えると、なかなか気軽には踏み切れません。

そんな中で見つけたのが、岩谷産業の「カセットガス スモークレス焼肉グリル やきまるスリム」。煙や油ハネを抑え、室内でも手軽に焼肉が楽しめるというカセットコンロ。新色マットブラック「CB-SLG-3-B」の直販価格は7,980円です。

今回はこの「やきまるスリム」を実際に使って一人飲みしてみました。日常的に使えるのか、その使い勝手をレビューしていきます。

コンパクトで一人焼肉にぴったり

サイズは約31.9×27.9×14.9cm(幅×奥行き×高さ)、重量は約1.9kg。新色のマットブラックは、従来のチャコールメタリックに比べると汚れが目立ちにくそうな印象です

高さは約14.9cmとコンパクト。一人暮らしの低いテーブルでも、座ったまま焼き面をしっかり見ながら焼けます。従来シリーズから改良され、焼き面積はそのままに、バーナーと焼き面の距離を見直すことで本体の高さを抑えた設計だそう。

コンパクトさが一人暮らしには魅力

幅と奥行きはともに約30cmと小さく、シンク下などにも収納しやすい。出し入れが億劫になりにくく、焼きたい気分のときにサッと出せるサイズ感です。そのぶん、焼き面プレートも直径約23cmと小さめなので大人数には不向きですが、一人で使う分にはまったく問題なし。2人くらいまでならムリなく楽しめそうです。

使い方は一般的なカセットコンロとほぼ同じですが、事前に水皿の側面ライン(約230ml)まで水を入れる必要があります。これはプレートのスリットから落ちた脂を水で受けることで、煙と過度な加熱を抑える仕組みになっているため
焼肉プレートの取り外しは、付属のプレート用取っ手で行なう
カセットガスは「イワタニカセットガス」の使用が推奨されている
バーナーが本体内部に隠れる構造のため、真横から覗かないと火が見えない。消し忘れに気づきにくいのはやや心配なポイント
焼肉プレートや水皿は中性洗剤で洗って乾かすだけでOK。プレートはフッ素加工が施されているのでこびりつきにくく、汚れが落ちやすい

油ハネも煙も想像以上に抑えられる

焼き面プレートの周囲を高さ約4.7cmのガードでぐるりと囲むことで、油ハネを抑える構造になっています。もちろん「まったくテーブルがベタつかない」というわけではありませんが、実際かなり防いでくれている印象です。

バラ肉のようにサシが多い肉を焼いたり、プレート上に残った油がはじけたときにはガードを飛び越えることもありますが、縁を見てみると油がしっかり付着していて、ガードが飛散を受け止めていることがわかります。

そこまで脂が出ない肉であれば、テーブルの上にリモコンを置いておいても、気にならないくらいの感覚で使えていました。

サシの多いバラ肉を焼いたときの様子。ガードに脂がついており、ガードとしての役割を果たしているのがわかる

煙も抑えられるよう工夫された設計です。プレート温度を約250℃以下に保つことで脂が煙化しにくくなり、さらに脂が水皿に落ちてバーナーに直接触れにくい構造のため、煙の発生を抑える仕組みになっています。

実際に使ってみると、煙はかなり抑えられている印象でした。焼いている肉の周辺にうっすら漂う程度で、むしろ皿に移したときの湯気のほうが目立つくらい。

ただ、一通り焼肉を楽しんだあとに一度部屋の外に出て戻ると、部屋がやや白っぽくなっている印象でした。完全にゼロではないため、筆者は空気清浄機を回しながら使っていました。

スリットから脂が落ちている様子

焼きながら飲む、一人で浸れる時間が生まれた

焼き上がりについては、コンパクトながらしっかり満足感がありました。お肉は直火ならではの香ばしさと旨みがしっかり感じられて、シンプルにおいしい仕上がりです。ウインナーは、表面がパキッと弾けてジューシーで、つい何本も焼きたくなるおいしさ。

野菜もいろいろ試してみました。筆者はやや焦げ気味が好みですが、外がパリッと焼けた野菜はスモーキーで、酒のつまみにちょうどいい。厚みのあるカボチャも中までホクホクに火が通り、甘みがしっかり引き出されます。玉ねぎも「もうデザートでは?」と思うくらい甘くなり、むしろ野菜を焼く用途のほうが真価を発揮できるのではと感じるほど。

焼肉プレートはややアーチ状で、中央に置くと野菜がすべりやすい印象。とくにソーセージはバランスに少し気を遣う

やきまるスリムを使う前は、これで晩酌したらパーティー感が出て楽しいかなと思ったのですが、実際はむしろ、ぼーっと過ごす時間の質が上がる感覚のほうが強かったです。野菜を焼いたり肉を返したりと適度なタスクがあることで、ドーパミンを求める脳を退屈させず、自分の世界に没頭しやすい。

フリーランスだと、いわゆる打ち上げの機会はほぼ皆無で、目標を達成したことを振り返る時間は意外と持ちにくいもの。でも、焼きながら飲んでいると「今週も頑張ったなぁ」と、ふと感傷に浸れる時間が生まれます。

筆者の場合、YouTubeでDJ HASEBEといった音楽系の動画を流しながら、野菜や肉を一枚ずつダラダラ焼いてハイボールを飲むスタイルがお気に入りです。

あと、いろいろな肉を楽しもうと思っていたものの、自宅で焼肉をやると不思議と量はあまり食べられません(笑)。焼肉店の一人前くらいと、野菜を軽く焼きながらちょこちょこ楽しむくらいが、自分にはちょうどいいスタイルでした。

執拗にパプリカを焼く様子
3割引きで買ってきた少し高めの肉をつまみにお酒を飲むというスタイルも贅沢で満足感が高い
焼きそばを作るには、水やモヤシがスリットから流れるため不向き。直火で焼かれた肉や麺はカリッとした部分もできておいしくはありますが

やきまるスリムを使っても、部屋はさすがに少し白っぽく煙たくなり、多少のニオイも残ります。一人焼肉の悩みがすべて解決されるわけではありません。それでも、筆者の環境では、「これなら家でも大丈夫」と思えるくらい、煙や油ハネはしっかり抑えられていました。「一人焼肉をしながら飲む」という選択肢を現実的にしてくれて、一人暮らしにちょっとした彩りを加えてくれる素敵なアイテムだと感じました。

福永 太郎

フリーランスの編集者・ライター。ライフスタイル系メディアの家電記事の担当を経て独立。現在は複数のWebメディアに寄稿。