家電製品レビュー
【ぷーこのe-bike沼】街乗り最適なサイクルスポット「eVITA」で街の魅力を再発見!!
2020年11月18日 08:00
コロナ禍の中「電車に乗りたくなーい!」と、扉を開けたe-bikeの世界。ズブズブと完全に沼にハマってから久しい気がする。そんな私が今回出会ったe-bikeは、サイクルスポットオリジナルのe-bike「eVITA」。サイクルスポットは「街の自転車屋さんをコンセプトにした総合自転車専門店」だ。自転車屋さんがe-bike作っちゃったと聞いた時は「え!?」と思ったけれど、自転車と自転車に乗る人を知り尽くしている自転車専門店が、e-bike作るとどんな感じになるんだろう。とかなりワクワクする。
自転車屋さんのオリジナルe-bike!
このeVITA(エヴィータ)は、シティライド向けのクロスバイクタイプのe-bike。見た目の第一印象は「あらかわいい!」だった。「走りまーす!」って感じではなく、誰でも受け入れてくれそうな「THE・自転車」という雰囲気のあるe-bikeだ。
| メーカー名 | サイクルスポット |
|---|---|
| 製品名 | eVITA |
| 実売価格 | 279,800円 |
シルバーのボディだったら、かわいいカゴとかも似合いそうな雰囲気だけれど、ブルーだとちょっとスポーティーな格好良さもある。かわいさと格好良さの絶妙なバランスのデザイン。コンパクトなフレームは体格を選ばず誰もが乗りやすい感じで、もう自転車屋さんの経験を感じる。幅が狭めのブレーキだって、ハンドルをしっかり握りながら力を入れやすい作りで、心くすぐるこだわりだ。
タイヤは色味で「かわいい!」ってなるんだけれど、太くて安定して結構良いタイヤ履いてるのが見ても分かるし、乗ってみるともっと分かる。この安定感と安心感はなかなか良い。太いタイヤでも一般的な駐輪場にもラクラク駐輪できる。サドルは幅広でソフトなコンフォートサドルで、自転車に乗り慣れていない人でもお尻が痛くなりにくい。そして、高いクッション性で長く漕いでも疲れにくい。太いタイヤとフロントサスペンションとサドルのクッションのトリプルで、私のお尻を全力で守ってくれている感じだ。いや、お尻だけじゃなくて全身を守ってくれる。疲れにくいので健康的に運動ができるし、ハードなスポーツをしたい人じゃなくても、むしろそんな人にぴったりだ。しかもロックやキックスタンド、LEDライトまで標準装備されているのも嬉しい。
ドライブユニットはシマノSTEPS「E6180シリーズ」。マジメで誠実で几帳面な印象で、とっても日本人ぽいドライブユニットだなぁって思う。大胆さや奇抜さはないけれど、安心して乗っていられる感じ。自分にそっと自然に寄り添うようにアシストしてくれて、「俺が俺が」と前に出てこない。すごい有能な右腕的存在の真面目なドライブユニットだ。とはいえ、アシストも決して弱いわけではない。しっかりパワーもあるすっごい優秀なドライブユニットであーる。
本格的な9段変速のギア、油圧式ディスクブレーキにシマノのドライブユニットなどが搭載されるeVITA。抜群に安定した走りを実現してくれる。ハンドルに付いたワンタッチでON/OFF操作できるフロントサスペンションは、段差の多い街中からそのまま滑らかなサイクリングロードに入る時にも便利。
安定した走りで快適なのだけれど、思いっきり漕いでもそんなにスピードが出ない。疲れるとか重たくて漕ぎにくい感覚ではないのだけれど、スピードが出ない。最近速い系のe-bikeに乗り慣れていたせいか、「うわぁ。スピードが出ない!」と最初はびっくりした。スポーツとしてのe-bikeに乗りたい人には物足りない走りかも……と思って、e-bike Watch編集部に聞いたら、「そりゃそうですよ。コンセプトが違いますからね。そもそも快適性重視で太いタイヤ履いてますからね。最初に説明したでしょ?」とのこと。浮かれて楽しくてすっかり忘れていた。なるほど、納得。
でも、スピードが出しにくいというのは、この自転車にとっては良い点かもしれない。安全安心毎日の街乗りにちょうどいい。明るいライトも標準装備されているので夜の走行も安心。リアは反射板のみなので、ピカピカ点滅するライトを追加で着けたほうがよいかな。ちょっと前まで「私は夜にあまり走らないしなぁ」と思っていたけれど、日が短くなってきて、17時前には日没を迎える今日この頃、「ライト超大事じゃん!」と気づいた。自分の視界もだけれど、クルマのドライバーの方にも大切なアピール。折角の安心安全な走行のeVITAだもの。もう1つプラスで安心安全を付け足して乗ろう!
オプションのハンドルバーアダプターは絶対にオススメ
今回、試乗車にオプションのハンドルバーアダプターを装備してくれた。これでバスケットやヴァリオラックを搭載できて、荷物を運ぶのもラクになる。そこに今回は、直接アダプターに直接付けられるタイプのバッグまで用意してくれた。こちら「ORTLIEB(オルトリーブ)」ブランドのバリスタというバッグ。開閉はマグネット式でパカパカならないし、カジュアルにもキレイ目にもどちらにも使えるようなデザイン。
このバッグが、もうとにかく良いのだ。ワンタッチで取り外し可能で、外している時は自転車はスッキリ、走る時はリュックで背負わない手ぶらのラクさ。見た目もかわいいし、完全に虜だ。通勤だって休日のお出かけだって、ずっとこれ1つでいい。むしろe-bike乗らない時だってずっと使ってた。
e-bikeに乗るということが日常生活に馴染めば馴染むほど、自転車用のアイテムも日常のファッションに融合していくんだなぁと感じた素敵なバッグだ。そして、ハンドルアダプターはオプションだけど私的超推奨パーツだ。自転車を漕ぐときの快適さが格段にアップすると思う。もっとたくさんの荷物を運びたい時はリアキャリアをつけて、サイドバッグを使用すると凄く便利。重たい荷物だって多めの買い物だって、e-bikeならスイスイ漕げちゃうのが嬉しい。通勤や通学で使う場合は、スーツや制服が汚れないようにフェンダーを付けておいたほうが無難だと思う。自分の好みや使用用途に合わせてカスタマイズしやすい拡張性の高さも、自転車屋さんの技って感じだ。
自分が住んでいる街を楽しもう!!
このeVITAは、旅も可能なe-bikeだけれど“暮らすe-bike”だと感じた。行動範囲は格段に広がるので「ちょっとそこまで」が15kmとかになったりはするけれど(笑)。私はこれで週末にランチデートに出かけていた。私たち夫婦は共に福岡出身なのだけれど、なかなか帰省できない状況が続き、「ラーメン食べたい～!」「うどん食べたい～!」と、福岡に飢えていたわけです。
そこで東京にある福岡グルメのお店に週末出かけることに。今まで地下鉄で乗り換えしながら移動していた街を自転車で走ると「えー!? こんなに近いの?」とか感激するし、「地上はこうなっているのか!」と、すべてが新鮮。そもそもがインドア派な私だったので、東京の街を全然知らないことがあるかもしれない。「ちょっと寄り道するよ!」と夫の一言について行くと皇居だった。
私の知っている皇居の場所と違う! と思ったけれど、まぁ皇居って確かに広いのだ。地下鉄の駅起点で考えると、あっち側とこっち側でまったく違う場所だけれど、自転車だったら丸っと広い同じ場所と気付ける面白さ! 「わぁ、桜田門外の変ってここで!?」と教科書で見た歴史の欠片が目の前にあったりと、めちゃくちゃ楽しい。そして、現代の整った道路と歴史的な建物が融合していて、とても不思議な気持ち。江戸時代の方々がe-bikeとか見たら腰抜かしそう! いや、参勤交代とか馬じゃなくてe-bikeにするよなぁ! なんてバカな妄想して楽しかった(笑)。
寄り道満喫後は、そのままランチへGO!! e-bikeに乗り始めてから、駐輪場検索後に出発する習慣が付いたのだけれど、どこに行っても結構な駐輪場があって、それが自転車生活の快適さをアシストしてくれている。原動機付自転車だとこうはいかないよなぁと、しみじみe-bikeの便利さと快適さを再認識するのだ。そして、東京で味わう福岡うどん。やっぱり美味しい! ただフラッと家を出て、一緒の景色見ながら自転車漕いで、ランチを食べて帰る。e-bikeデートの満足度はかなり高いのでオススメしたい。しっかり食べても、自転車を漕ぐことで食べ過ぎた罪悪感も軽減される特典付き(笑)。
まとめ
毎日の通勤・通学に自転車を使いたい。自転車競技がしたいとかではないのだけれど、単純にe-bikeに乗りたい。という人にはeVITAはピッタリだと思った。日常生活どこでも自転車で出かけられるぞパワーと便利さは十分に兼ね備えているし、しっかりしたタイヤで安心感と安定性は抜群だ。自転車通学に使う子どもにこれなら乗せても安心な気がするし、シニアだってこの自転車乗ったら新しい趣味が広がり、一気に健康寿命伸びちゃうんじゃないだろうか。eVITAは老若男女問わず安心して乗れるe-bikeだ。
自転車に乗る人が何を求めてどう乗っているのかを知っている自転車屋さんが、その豊富な知識と経験を詰め込んだ、さすがなe-bikeという気がする。日常生活にe-bikeをと思っている人にピッタリな1台だと思うのです。
