片付け過ぎない片付け術
[片付け過ぎない片付け術94]「片付けに悩まない暮らし」で快適に(2)
2018年 9月 27日 07:00
前回、私自身が自分の家のために作った片付けの仕組みの「手順」をご紹介しました。今回は、その仕組みが私と家族の暮らしにもたらしてくれた「効果」についてお話しましょう。私は、この仕組みのおかげで「片付けなきゃ!」と悩むことがなくなり、人生の大きなおもりが取れたような気がしています。これを読んで「ちょっと片付けてみようかな」と思ったら、ぜひほんの少しだけでも実行してみてください。きっと何かが変わるはずです。
◇[片付け過ぎない片付け術93]「片付けに悩まない暮らし」で快適に(1)
https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/tidyup/1163460.html
片付けた効果1:物が少なくなり、探し物の時間が減った
以前は「あれはどこにある?」と探し始めると、たくさんの物の中から掘り出すように探すことがよくありました。しかし片付けの仕組みを取り入れたあとは、衣類も食器もストック食品も、自分にとって不要な物を手放したので、物の絶対量が減り、家の中には「必要な物」だけが残りました。おかげで、欲しいものを探すときに、すぐに見付かるようになり、探し物に費やす時間が格段に減りました。その分、自由時間も増えて、気持ちが豊かになりました。
また、物が少なくなれば収納も簡単にできます。無駄な収納グッズを買い揃えなくてもきれいに片付くようになり、ますますスッキリとした空間が手に入り、おかげで物が探しやすくなるという、いい循環が続いています。
片付けた効果2:物を選ぶ目が養われ、余計な買い物が減った
片付けるためには、物を減らすことが必要になります。そのときは、どうしても「手放す物」「手元に残す物」を分ける必要があるため、物を「選ぶ」ことは避けて通れません。片付けの仕組みを作るなかで、そうして物を選ぶことを繰り返すうちに「残す物を選ぶ基準」が、自分のなかでハッキリしてきました。この基準は人によってそれぞれですが、私の場合「本当に気に入っているかどうか」「長く大切に使えるかどうか」「面倒なお手入れを続けてまでも手元に置いておきたいか」などがあります。
そしてこの基準は、片付けるときだけでなく「物を買うとき」にも役立ちます。「自分のそばに長く残したい」と思えるものだけを買うようになり、「すぐに飽きてしまうだろう」「かわいいけれど、壊れやすそう」といったものを買わなくなったのです。すぐに気に入らなくなったり、不要な物を買うことが減ったので、余計な物が増えなくなりました。
片付けた効果3:「散らかる」ことに対するストレスが減った
片付けサポートへ伺うと「とにかく散らかっている状態にストレスを感じるんです」という方が多くいらっしゃいます。私も以前はそうでした。「散らかった物を元に戻すのが面倒だ」と思うからです。
特に、戻すときに「これはどこへ片付けるんだっけ?」といちいち考えなければならないと、身体だけでなく脳も疲労してしまいます。しかし1度、自分が使いやすく片付けやすいように「定位置」を決めたら、散らかってもその「定位置」へ戻せばいいので簡単です。しかも自分が片付けやすい場所が定位置なので、思い出すのも楽チン。忙しくてつい散らかってしまっても「すぐに元に戻せるから大丈夫」と思えるようになり、散らかることにストレスを感じなくなりました。
片付けた効果4:家族も片付けるので、家族への不満が減った
自分だけでなく、家族も片付けやすくなる仕組みを作ったため、家族も出した物を元に戻したり、物を整えることが容易にできるようになりました。もちろん、できないときもありますが、前項のように私がイライラしなくなったためか、片付けが原因で家庭がギスギスすることがなくなったうえ、散らかってくると家族も積極的に片付けるようになりました。
また、片付けの仕組みについて興味を持ち始めたようで、息子は先日、自分1人で勉強スペースを大幅に改良し、不要な物を処分して勉強しやすくスッキリと整えました。夫にも「自分用の書類カゴ」を作ったので、自分で定期的に整理するようになりました。片付けない家族への不満が減ったのは、とても幸せなことでした。
まとめ
私は、片付けたことで「物が少なく、探しやすい空間」「物を増やさないスキル」「いつでも快適な状態にできるという自信と安心感」「片付けに前向きな家族」が手に入りました。あなたは片付いた空間から何を得たいですか?片付け方が分からなかったら、「片付けによって得たいもの」を考えることで、より自分に合った片付け方法が見付かりますよ。