スマートスピーカー使いこなし術

話題のスマートスピーカーはどう便利? その2 ~天気やニュースを読むだけじゃない!To Doリストの作成・読み上げ、童話の読み上げも

 スマートスピーカー連載の第2回となる今回は、Amazon Echo、Google Home、LINE Clovaという3つのスマートスピーカーについて、どんな使い方ができるかを詳しく紹介していきます。第1回の記事はこちらから。

OK、グーグル! スマートスピーカー操作の基本となる「ウェイクワード」

 まずはじめに、スマートスピーカーの基本的な操作について触れておきます。

 スマートスピーカーを使う時は「ウェイクワード」と呼ばれるキーワードを発声すると、スマートスピーカーが音声認識モードとなり、その後に使いたい機能について発声する、というのが共通の操作体系になっています。

 Google Homeは「OK、グーグル」「ねえ、グーグル」、Amazon Echoは「アレクサ」、Clovaは「クローバ」がウェイクワードとして用意されており、Amazon EchoとClovaはウェイクワードを変更することもできます。ただし、現在のところ自分の好きな言葉をウェイクワードに設定することはできません。

Amazon Echoで変更できるウェイクワード
Clovaで変更できるウェイクワード

 スマートスピーカーでは機能だけでなく設定も音声で操作できます。例えばスピーカーのボリュームを調整したいときは、ウェイクワードに続いて「ボリュームを上げて/下げて」と発声するだけで、ボタンを触ることなく音量を調整できます。

 なお、音声操作の発声は製品ごと異なり、すべての操作方法をとりまとめると膨大な量になってしまうため、ここでは具体的な発生方法は最低限とし、機能として使えるかどうかに留めています。製品によっては発声方法が多少異なる場合があることをご了承ください。

 また、ここで紹介した機能はいずれも現時点でのものです。スマートスピーカーは常にアップデートが行なわれ、機能追加だけでなく新たな発声方法も日々追加されているため、この記事ではできなかったことが今後できるようになる場合もあることを付け加えておきます。

定額制の音楽配信サービスを楽しむ

 スマートスピーカーの代表的な機能とも言えるのが、音楽の再生機能です。いずれの製品も月に一定の料金を支払うことで音楽が聴き放題になる定額制の音楽配信サービスに対応しており、アーティスト名や曲名だけでなく、その日の気分や流行の曲を、スマートスピーカーに話しかけるだけで楽しめます。

 利用できる音楽配信サービスは製品ごとに異なり、さらにそれぞれのサービスごとに細かな特徴があります。どのサービスも配信されている全曲リストを公開しているわけではないため正確な比較は難しいのですが、大まかな違いでは「邦楽に強いか洋楽に強いか」「アーティスト名や曲名を指定して再生できるか」といった違いがあります。Spotifyは比較的洋楽に強く、うたパスやdヒッツは邦楽が充実しています。

対応する音楽配信サービス

サービス名称Google HomeAmazon EchoClovaサービス形態定額配信曲数月額料金ファミリープラン
Google Play Music購入/定額配信4,000万曲980円
Spotify Free定額配信4,000万曲無料(広告あり)
Spotify Premium定額配信4,000万曲980円
うたパス ベーシック定額配信500万曲324円(※1)
dヒッツ定額配信450万曲(※2)540円
Amazon Prime Music購入/定額配信100万曲400円(プライム会員費)
Amazon music unlimited定額配信4,000万曲380円(Echoユーザーのみ)
LINE Music定額配信4,500万曲

※1:お気に入り楽曲を毎月10曲保存できる「Myうたプラス」は月額540円
※2:定額配信曲数は推定数

 サービスによって発声方法は異なりますが、「音楽をかけて」と話しかけると今まで再生した楽曲からお勧めを再生してくれます。また、「リラックスする音楽をかけて」といったように雰囲気に合った楽曲を再生することもできます。

 流れている音楽の曲名やアーティスト名を知りたいときは「この曲なに?」と聞くと曲名とアーティスト名を教えてくれます。また、サービスによっては「この曲をお気に入りに追加」と発声すると、サービスのプレイリストに登録され、後でまた聞くことができます。

 アーティスト名や曲名を指定して再生できるかは前述の通りサービスによって異なります。うたパスやdヒッツは邦楽に強いという特徴がありますが、楽曲はプレイリストで再生できるようになっており、アーティストの名前や楽曲を指定して再生することはできません。

スマートフォンから好きな音楽を指定して再生

 本体やスマートフォンに触れることなく音楽を再生できるのは便利ですが、聴きたい楽曲が見つからないとストレスに感じることもあります。その場合はスマートフォンのアプリから楽曲を指定すると便利です。

 スマートフォン連携が最も充実しているのはGoogle Homeです。Google Homeは元々「Chromecast built-in」というネットワーク経由の音楽再生機能を備えているため、スマートフォンの音楽アプリから好きな曲やアーティスト、プレイリストを選んでGoogle Homeで再生することができます。

 Amazon Echoの場合、アプリからジャンルで指定できるほか、音楽アプリ「Amazon Music」やブラウザで「Amazon ミュージックライブラリ」にアクセスして好きな楽曲を「マイミュージック」に登録することでAmazon Echoで再生することができますが、Google Homeに比べると若干手間がかかります。

 また、Clovaはアプリから新曲やお勧めの楽曲を選択できるほか、2018年5月に行なわれたアップデートで楽曲を検索できるようになりました。また、LINE Musicアプリでお気に入りに登録した楽曲を再生することもできます。

対応アプリから操作してGoogle Homeで音楽を再生できる
Amazon Musicアプリなどで好きな曲を登録するとアプリから指定できる
Clovaアプリから音楽を検索して再生

話しかけるだけでさまざまな情報を検索

 話しかけるとさまざまな質問に答えてくれるのもスマートスピーカーの特徴です。気になることを話しかけるだけで答えを教えてくれるので、スマートフォンやパソコンで検索するよりも手軽に情報を得ることができます。

 音声で検索できる情報は非常に多岐に渡りますが、ここでは筆者が使ってきた中で便利だと感じた検索機能のいくつかをご紹介します。

天気

 「今日の天気は?」と話しかけると、天気に加えて最高気温や最低気温、製品によっては雨が降っているかどうかも教えてくれます。朝の忙しいときに出かける準備をしながら天気を確認できたり、外出の服を考えたりと便利に使うことができます。

今日の天気を確認できる(画面はGoogle Home)

 Google HomeやAmazon Echoは「いま雨は降ってる?」と聞くと雨が降っているかどうかだけを教えてくれるので、外出時に傘を持っていくかどうかもわかります。また、いずれの製品も「新宿の天気は?」といったように地域ごとの天気も確認できるので、旅行などで出かける先の天気を確認するのにも便利です。

ラジオ

 インターネットでラジオを聴取できる「radiko」を通じてラジオを楽しむことができます。「ニッポン放送を流して」というように放送局名を指定してラジオを聴取できます。なお、Echoの場合は初回利用時に「radiko.jpのスキルを有効にしますか」というやり取りの後にラジオを聴取できるようになります。

ラジオを再生(画面はAmazon Echo)
予定

 いずれのスマートスピーカーも、Googleカレンダーと連携してスケジュールを読み上げる機能を搭載しています。「明日の予定は?」という1日単位ではもちろん、「来週の予定は?」と幅広い質問も対応しています。カレンダーは複数設定でき、スマートスピーカーには回答されたくないカレンダーはオフにすることもできます。

Googleカレンダーの予定を設定できる(画面はGoogle Home)
ニュース

 「今日のニュースは?」と話しかけると、最新のニュースを読み上げてくれます。ニュースは製品ごと異なり、Google Homeはポッドキャストで配信されているニュースを再生します。音声合成ではなく実際に人が話しており、内容もきちんと作られていますが、1つ1つのニュースが長めになっています。

Google Homeのニュース機能
Amazon Echoは対応するニュースから好きなニュースを設定できる

 EchoはWebニュースの記事を音声合成で読み上げます。どのように読み上げるかはニュースごと異なり、Echoが対応している数多くのニュースから読み上げるニュースを指定できます。ClovaはLINE NEWSで提供しているニュースの見出しのみを5本読み上げるというシンプルなもので、手軽にニュースを確認できます。

アラーム

 「何時に起こして」と話しかけることでアラームを設定できます。いちいちスマートフォンや目覚ましのボタンを触ることなく設定できるので、布団の中にいるときや眠たくてアラームを設定するのも面倒、という時に便利です。また、アラームをキャンセルしたい場合は「アラームをキャンセル」と言うだけでアラームをキャンセルできます。複数のアラームを同時に設定することも可能です。

 スヌーズにも対応しており、アラームが鳴っている時に「スヌーズ」と言うと約10分程度でまたアラームを鳴らしてくれます。もう少しスヌーズの時間を開けたいときは「30分後に起こして」というように時間を指定すると再度鳴らしてくれます。

 ちなみに、Google HomeとClovaは今から最も近い時間でアラームを設定しますが、Amazon Echoは午前と午後の指定が必要です。例えば22時に「7時に起こして」と言うと、Google HomeとClovaは翌日の午前7時にセットされますが、Amazon Echoはその後に午後か午前かを聞かれ、今から何時間後の「7時」なのかも教えてくれます。「午前7時に起こして」というように午前か午後をつければ、Amazon Echoでも1回でアラームを設定できます。

タイマー

 アラームと似た機能ですがタイマーも設定できます。カップラーメンを作ったり、料理をするときにとても重宝する機能です。「3分でタイマー」というように、時間と「タイマー」と発声するだけで設定できます。

 アラームと同様複数タイマーを設定できますが、動作には細かな違いがあります。Amazon EchoとGoogle Homeは「ラーメン タイマー 3分」「鍋 タイマー 10分」というように複数のタイマーに名前を付けて管理できますが、Clovaは名前を付けることができません。また、タイマーのキャンセルはClovaの場合3分以内に設定したタイマーを直前から順番にキャンセルしますが、Amazon EchoとGoogle Homeは名前を指定してキャンセルしたり、「タイマーを全部キャンセル」でまとめて止めることもできます。

音声でタイマーを設定できる(画面はAmazon Echo)
リスト

 予備のトイレットペーパーがなくなった、テレビで流れていた情報をメモしておきたいといった時に、ペンやスマートフォンを取り出すのは手間がかかります。スマートスピーカーならそうしたメモも音声で簡単に取ることができます。

 Googleはメモ、ショッピングリスト、リマインダーと複数の記録機能があります。メモは「〇〇を覚えておいて」と話しかけると最大3つまでを記憶してくれます。覚えてもらったメモを聞くときは「何を覚えてる?」と聞きます。最大3つまでのため4つ以上は古い順に消えていきますが、全部まとめて消したいときは「忘れて」と言うとすべてのメモが消去されます。

 ショッピングリストはその名の通り買い物のための機能ですが、To Doとして使うこともできます。「〇〇をショッピングリストに追加」と話しかけると、Googleのショッピングリストに登録され、スマートフォンから確認できます。

Google Homeのショッピングリスト機能

 リマインダーは指定した日時に記録した内容を再度通知してくれる機能です。「リマインダーを設定」と話しかけると内容や日時を質問してくれるので、それに答えるだけで設定できます。時間になると音が鳴り、Google Homeのランプが点灯するので、「リマインダーを確認」で内容を確認します。音だけでは気がつきにくいかもしれませんが、スマートフォンにも通知されるので後で確認することもできます。

リマインダーの時間になるとGoogle Homeのランプが点灯
アプリにも通知される

 Amazon Echoは買い物リストとやることリストというリスト機能が提供されており、「〇〇を買い物/やることリストに追加して」で登録、「買い物/やることリストに何があるの?」で登録内容を確認できるほか、外出先からスマートフォンで内容を確認することもできます。

Amazonのリスト機能

 リマインダー機能も備えており、「〇〇をリマインドして」と話しかけるとリマインドの時間を質問してくれます。時間になるとリマインダーの内容を音声で二度読み上げたあと元の状態に戻るので、その場にいないとわからないかもしれませんが、Androidスマートフォンであれば通知を受けることもできます。

Amazon Echoのリマインダー機能
Androidは通知を受けられる

 なお、Clovaには現在のところメモやリマインダーといった機能は用意されていません。

童話

 子供がいる家庭向けの機能です。Clovaは「童話を読んで」と発声するとランダムで、「【作品名】を読んで」「日本の童話を読んで」と発声するとそれぞれ指示通りの童話を読み聞かせてくれます。童話は音声合成ではなくきちんと朗読されたコンテンツのため聞きやすいのも特徴です。

 Google Homeは「桃太郎物語を聞かせて」と、作品名に「物語」をつけることで童話を読んでくれます。こちらは音声合成のため若干聞きにくいことに加え、作品名で指定しなければいけないので少し手間がかかります。

 Amazon Echoは童話に特化した機能は備えていませんが、後述するKindleの読み上げ機能を使えば童話を読むことが可能です。読み上げはGoogle Homeと同様音声合成になります。

音声での買い物や電子書籍読み上げができるAmazon Echo

 これまでは各製品に共通した機能を中心に紹介しましたが、ここからは製品ごと特徴的な独自の機能をご紹介していきます。

 Amazon Echoならではの機能といえばショッピング機能でしょう。CMでも宣伝されている通り、「〇〇を注文して」と話しかけるだけでAmazon.co.jpで買い物ができます。なお、利用の際にはAmazonプライムの会員登録に加え、アプリから1-click購入の設定をオンにしておく必要があります。

Amazon Echoのショッピング機能

 とても便利そうに見える機能ですが、実用上はいくつか課題があります。Amazon.co.jpの場合、同じ名前でも数量だったり容量が異なる場合もあり、さらに同じ製品でもショップによって値段が異なることを考えると、音声だけで思い通りの商品を購入することは非常に困難です。

 Amazon Echoを使った買い物の場合、「〇〇を再注文して」と一度購入した商品を再度購入することもできます。このほうが購入の際のミスは少なくてすむでしょう。また、買い物ではなく「カートに追加して」という指示や、子供などが誤って買い物をしないよう、あらかじめ設定した確認コードを発生しないと買い物が完了しないといった機能も用意されています。

 ちょっと変わったAmazon Echo独特の機能としては先ほども紹介した、電子書籍サービス「Kindle」の書籍を音声で読み上げてくれる機能があります。「本を読んで」と言うと最近読んでいた本の続きから音声で読み上げてくれますが、「本の名前 読んで」で好きな本を指定することもできます。

Kindleの読み上げ機能

 音声操作以外に、Alexaアプリの「ミュージック・本」から指定することもできます。本の名前を音声で指定するのは難しいため、Kindleの読み上げを利用する時はアプリから指定するのがいいでしょう。

Chromecast連携や話者認識が特徴のGoogle Home

 Google Homeならではの特徴は、同じくGoogleが発売する小型のデバイス「Chromecast」の連携にあります。テレビのHDMIポートに装着することで、Google Homeの音声操作をテレビでも利用することができます。

Chromechast Ultra

 Chromecastを装着したテレビは、Google Homeから「テレビをつけて/消して」と音声で操作することができます。この機能を利用するにはテレビが「HDMI CEC」という機能を搭載している必要がありますが、最近のテレビはほぼこの機能を搭載しています。レコーダやゲーム機の電源を入れたり操作をするとテレビの画面が自動的に切り替わる機能が利用できていれば問題ありません。

 Chromecastがあれば、YouTubeの動画やGoogle フォトの写真をテレビで楽しむこともできます。基本的には「〇〇の動画を見せて」で検索結果を再生できますが、より精度を高めるためには「YouTubeで〇〇の動画を見せて」と発声するといいでしょう。音楽のビデオクリップを見たいといった時は、アーティスト名や曲名まで発声するのが検索結果の精度を高めるコツです。

 Google フォトに写真を保存していれば、今まで撮影した写真をテレビで見ることができます。Google フォトは写真の位置情報や被写体情報を自動で認識しているので、「ビールの写真を見せて」と言えば今まで取ったビールの写真が見られます。Googleフォトのアプリから名前を設定していれば、家族や友人など特定の人物の写真を表示することもできます。

「ビールの写真を見せて」で今まで撮影した写真からビールの写真をスライドショー表示

 話者認識機能も、現状ではGoogle Homeの特徴の1つです。話者認識とは利用する人の声を特定し、自分の声には反応するが家族の声には反応しない、といった切り分けが可能な技術です。Amazon Echoは海外でこの機能を提供していますが、日本ではまだ提供されていません。また、Clovaも対応を表明していますが、現時点では提供されていません。

複数のアカウントを声で識別できる

 話者認識はGoogle Homeのさまざまな機能で利用されています。例えば音楽を聴く場合、一部の音楽サービスで提供されているファミリープランで家族それぞれのアカウントを用意している場合、家族が同じように「音楽をかけて」といっても家族ごとに異なるお勧めを再生することができます。

 スケジュール機能も話者認識により、話しかけた人のみのスケジュールしか回答しないように設定できます。一方、EchoとClovaは誰が話しかけてもスケジュールを教えてくれるので、プライベートな予定は設定しないようにしておきましょう。

 ショッピングリストも話者識別に対応しており、家族それぞれ異なるショッピングリストを使えるほか、ショッピングリストを共有することで家族で同じリストを使うことこできます。

 Googleフォトも話者識別に対応しており、同じ「ラーメン」というキーワードでも家族それぞれのアカウントに保存されているラーメンの写真のみが表示されます。家族が自分の子供の名前をGoogle フォトに設定していたとしても、画面には話しかけた人が自分のスマートフォンで撮影した写真のみが表示されます。

LINEの音声通話やメッセージ送受信が可能なClova。単体での家電操作も

 他の2製品に比べると機能が足りないところがあるように思えるClovaですが、それを補ってあまりあるのがLINEのメッセージ送受信機能と音声通話機能です。家族や友達へのLINEメッセージや音声通話を、Clovaに話しかけるだけで簡単に送ることができます。なお、LINEの音声通話機能は現在のところClova Friendsのみで、先に発売されたClova WAVEにはまだ提供されていません。

 LINEメッセージは自分のアカウントではなく、Clova専用のアカウントを作成するので、個人宛てのメッセージが読まれることはありません。メッセージを送りたい相手はあらかじめ登録しておく必要があり、LINEの友だちリストからClovaに向かって呼びかける名前をひらがなかカタカナで設定しておきます。

 メッセージを送るときは「LINEを送って」と話しかけると宛先や内容を質問してくれます。また、「パパに牛乳を買ってきてと送って」というように宛先と内容をまとめて1回で送ることもできます。

 ClovaのアカウントにLINEメッセージが届くと、ClovaのLEDが黄緑色に点灯・点滅します。「LINEを読んで」と話しかけると、未確認のLINEメッセージを音声で読み上げてくれます。

LINEメッセージは専用のアカウントを作成
メッセージを受信するとLEDが点滅する

 無料通話はClovaの専用アカウントではなく、利用したいLINEアカウントを設定します。こちらもメッセージと同様にLINEの友だちリストから読み方をひらがなかカタカナで登録しておき、「〇〇へ電話して」というと無料通話が発信できます。

 なお、着信の場合は自分のアカウントを設定した場合、Clovaとスマートフォンの両方に届きます。自分が外出しているときにLINEの着信があると、スマートフォンとClova Friendsの両方に着信があり、自宅にいる自分以外の家族が電話に出る、ということもできてしまうため、使い方には十分注意しましょう。

 Clova WAVEは音声通話ができない代わりにというわけではありませんが、赤外線を使ってテレビやエアコンなどを操作することができます。スマートスピーカーの中で赤外線通信機能を標準で搭載しているのはClova WAVEのみです。

 テレビであれば「テレビをつけて/消して」というオンオフのほか、「テレビを1チャンネルにして」「テレビをBSにして」といった放送局や放送波の切り替えも可能です。照明であれば「照明をつけて」「電気を消して」といったように音声だけでコントロールできます。

 なお、Clova WAVEの赤外線通信機能を使う場合は、操作したい機器にClova WAVEの赤外線ポートが向けられている必要があります。設置場所によってはうまく操作できない可能性があることは覚えておきましょう。また、家電もすべての製品が対応しているわけではないため、LINEのヘルプで確認しておくことをお勧めします。

 今回はスマートスピーカー単体でできる機能を中心に紹介しました。次回以降は、スマートスピーカーと連携してさらに便利になる家電を機能ごとに紹介していきます。

甲斐祐樹

Impress Watch記者から現在はフリーライターに。Watch時代にネットワーク関連を担当していたこともあり、動画配信サービスやスマートスピーカーなどが興味分野。ライター以外にも家電ベンチャー「Shiftall」スタッフとして活動中。個人ブログは「カイ士伝」)