趣味の節電道入門

第30回:クリスマスツリーの電飾も進化させナイト

 メリークリスマス!

 節電家として気になるのが、クリスマスのイルミネーション。ここ2~3年、家全体を飾り立てた派手なイルミネーションが減ってきたように思える。その理由が、震災による自粛なのか、節電なのか、単に飽きたか子どもが大きくなったので止めたのかはわからないが。

 だいたい、なぜクリスマスと言えばイルミネーションなのか。調べてみたらトーマス・エジソンが電球を発明して3年後には、電飾された宣伝目的のクリスマスツリーがニューヨークに登場したそうだ。電球の前はロウソクを使っており、その起源は16世紀にさかのぼる。宗教改革で有名なマルティン・ルターが森の中で瞬く星をみて感動して始めたらしい。宗教と光とテクノロジー、そして商業マーケティングは意外と相性が良いみたい。以上、クリスマスツリー豆知識おわり。

 クリスマスツリーのイルミネーションと言えば、細長い豆電球をイメージする人も多いのではないだろうか。サーモスタットを内蔵した電球が組み込まれ、電気の熱によって電気が切断、冷えるとまた通電する仕組みによって、チカチカと点滅するアレだ。

 わが家にも一応小さなツリーがあり、クリスマス時期には押し入れから出される。使われているのは昔ながらの細長い豆電球。大した電気代ではないのだが、ルターのように感動するわけでもなく、隙を見てはコンセントを引き抜くようになった。もちろん節電意識ゆえのことだが、知らない人からは、クリスマスを憎んでいるようにも見えるかもしれない(笑)。

 そこで、わが家に残った最後のエジソンタイプ電球をLEDに置き換えることにした。購入したLEDイルミネーションは全7色とカラフルで、スイッチにより点灯と点滅を切り替えられる。電源に乾電池を使用しているので、ツリーの置き場所も自由になった。

 ただ、新たな問題も発生。もっとも短い4mのタイプを買ったのだが、電球の数は10個から40個に増え、うちの小さなツリーでは少し窮屈に見えてしまう。節電のためにLEDイルミネーションを買ったものの、もっと大きなツリーが欲しくなった。

ツリーに付属していた豆電球。サーモスタットで点滅する。ワットモニターで計測したところ消費電力は平均5Wほどだった
購入したLEDイルミネーション。コードの長さは、4m、8m、10mとあり、もっとも短い4m(1080円)を購入
LEDなので点灯部は豆電球よりも小さい。その数は40個と、豆電球の10個から4倍になった
電源は単3電池3本。電池ボックスのスイッチで、点灯、点滅、オフを切り替えられる。エネループも使用できた
ツリーが小さすぎてコードがぐるぐるとチャーシュー状態に…。大きいのに買い替えるべきだろうか

 クリスマスツリーでワクワクしたのって何十年ぶりだろう。家をイルミネーションで飾り立てる気持ちも少し分かってきた。やらないけどね。アーメン。

小口 覺