ぷーこの家電日記

第533回

台風が怖い。防災対策を今一度見直さねば

お盆を越えた辺りから、朝晩だけちょっとだけ涼しくなった気がする! と思ったら全然暑い! みたいな感じで、真夏の中にちょっとだけ秋の入口のような物が見え始めたような季節。まだまだ暑いけれど、確実に季節は進んでいるんだなぁという感じ。

趣味の家庭菜園のための秋冬用の野菜苗の種蒔きをしなければと思いながら、まだ手をつけておらず、すでにスタートダッシュで躓いている。もう私の冬は始まっていなければいけないのに!

そして、この時期に1番憂鬱で怖くなるのが台風だ。先日の台風7号は我が家にも直撃かと結構私の中で緊張が走った。

九州育ちの私は、子供の頃は台風が来ると不謹慎ながら無邪気にちょっとワクワクしたものだ。学校が休みになったり、締め切った雨戸がガタガタなったり、結構エキサイティングでワクワクしたのは、自分に大きな害がなかったのと、無知だったからだろう。大人になった今、台風が来るとなるとワクワクなんて皆無で進路は気になるし、ハラハラしてしまう。

結構心配性で小心者なので、台風の動向も気になるし、防災グッズも結構揃えていると思う。食べ物はローリングストックで、水はどのくらいあれば足りるか自信がないけれどそこそこに。カセットコンロやボンベもあるし、ポータブル電源や簡易トイレも準備済み。台風が近づいてきたらタオルをシーラーで個別に密封したり、マスクや使い捨て手袋やビニール袋に紙類といった衛生用品もまとめる。

そして我が家は猫を3匹飼っているので、ペット込みでの避難計画が必要なのだ。猫砂にペットシーツにもちろんご飯も。家庭内野良猫と化している我が愛猫をどうやってキャリーに詰め込むかが1番の課題ではあるけれど(笑)。

そんな荷物も多く、ペットという制約もある我が家は、避難が必要になった際は家のすぐ裏のスーパー併設の時間貸し有料駐車場の4階部分に垂直避難をし、車中泊で数日過ごす。という想定にしている。住んでいる建物自体は丈夫なので、避難が必要になるとしたら、大きな水害が起きた時だけだと思っているからだ。

今回台風が直撃するかもとなったのは、お盆明けの金曜日。ちょうど夏季休暇中だった夫は車で一人旅を楽しもうと出かけていて、帰宅予定日と重なっていた。慣れない道に大雨、帰省ラッシュとも重なる。高速道路が通行止めになる可能性だってある。もう心配しかない。

「延泊してもう1日旅行しておいでよ。こっちは大丈夫だから」なぁんて言って1人と3匹でその日を迎えることになった。金曜日は通勤も困難なのでテレワークで。

我が家の猫の捕獲は本当に難しいので、朝からキャリーバッグを出しておいて、狭いところは好きなので、勝手に入ってくつろいでもらって、いざという時にファスナーをささっと閉めてしまう作戦である。そんなにうまくいかないのだけれど(笑)。案の定、キャリーの中じゃなくて上に乗ってくつろいでいて「違う。そうじゃない!」と笑いながらツッコんでしまった。

台風はゆっくりな速度で近づいてきたので、予定よりも遅く、金曜日の夜中から土曜日の朝方が1番危ない予報に変更になった。ひとまず夕飯である。台風が近づいてきている日は、防災用品の最終確認かのように、いつもカセットコンロを使った料理になってしまう。

今回は1人しゃぶしゃぶを食べながら、「さて、どうしたものか」と、いざという時を頭に駆け巡らせていた。なぜかというと、普段想定している車は夫が乗っており、家にないからである。

大きめのリュック型のキャリーバッグに2匹、斜めがけできるショルダータイプの小さなキャリーバッグに1匹、両手は空くと言えども持ち出せる荷物の量は限られる。そして避難が必要になったらどこに行くかも問題だ。

「こりゃ眠れない夜になるな」と考えていたのだけれど、ちょっと連日飲み会が続いていた疲れと、台風の気圧変化による体調不良で、睡魔が襲ってきてしまった。「ちょっと1時間だけ寝よう」とアラームをかけて仮眠を取ることにしたのだ。

そして目が覚めたら朝だった! 「え? え? えぇー!?」と自分でも驚いてしまう結末。飛び起きてベランダから外を見るとめっちゃくちゃ真夏の青い空。晴れ渡っている!

「台風が無かったことになった!」と、気づけば招かざる客は我が家には寄らずにさっさとお帰りになられていたようだ。自分のどこが心配性で小心者なんだよ! と1人ツッコミしながら笑えたのは何事も無かったからなんだけれど、この詰めの甘さというか、ダメなところが本当に自分らしい。

今回のドキドキしながら過ごした1日で気づいたのは、避難想定は車が使えない場合や、夫と別の場所で過ごしていて1人で対応する必要がある時など、プランCくらいまで考えておく必要があるなってことと、睡魔に負けないメンタルとフィジカルが必要だなってことかな。

まだまだ続く台風の季節。我が家だけじゃなくてどこにも大きな被害が起きないことを祈りつつ、それでも自分でできる対策はなるべく取っていきましょう。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まないアラフォー世代。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。