ぷーこの家電日記

お風呂の石鹸カスと格闘! もはや難易度高いゲームだ

私は家事がものっすごく苦手だ。家事の中で唯一好きなのは炊事、つまり料理だ。物を作る系は全般大好きなので、作る系家事である料理は好き。でも、他の掃除や洗濯、そういった保つ系家事一切がものすごく苦手なのだ。

片付けが苦手だからといって散らかった部屋が好きとかでは全然ないし、部屋が散らかっているとだんだん心が荒んでくるので嫌なのだけれど、どうにもこうにも苦手である。

夫はそこまで几帳面な性格でもなく、多少散らかっていても神経質に気にすることもなく順応できる人だけど、私のあまりのダメっぷりに「自分がやらなきゃ仕方がない」という悟りの精神から家事をこなしてくれる。ただ、四角いところも丸く掃くくらいのおおらかな人なので、部屋中綺麗でピカピカ! みたいな状態はほぼないけれど、十分にありがたい。

そんな感じで、物も多いし掃除もままならない我が家だけれど、それでも何とか保てているのは、夫と来客のおかげである。定期的に友人が遊びにきてくれたりするので、流石に私もそこそこ片付けるし、片付けた後なのに「散らかっててごめんねー」なんてくだらない見栄まで張っちゃう(笑)。なので、コロナ禍の数年は中々悲惨だった。常に部屋が散らかっているのだ。

だって誰も家に入らないし、夫婦2人だけの生活なので、「やばいねー。片付けなきゃねー」と言いながら酷い状況。その時期に1番焦ったのは2人ともテレワークしている時に急にチャイムがなって、宅急便かなと思って出たらマンションの火災報知機の点検の日で、全部屋に点検業者の方が立ち入る日だったのだ。

すっかり忘れていた私たちは飛び上がるように焦って、「すみません。ちょっと今仕事で手が離せなくて……、別のお宅から先に行ってもらえますか?」なんてお願いして、2人で最速で15分程でバッタバタ片付けたのだ。「私たち、こんなに早く動けるんだね」なんてゲラゲラ笑ったけれど、普段から綺麗に保っていないと、急な来客は本当に焦る。かといってその日を教訓に、しっかり日々掃除する、なんて習慣は全然生まれなかったけれど……。

コロナ禍が明けて、日常生活を少しずつ取り戻した頃に、我が家にも来客は少し増え、何となく「そこそこ」が保てるようになった。そして先日、コロナ禍に入って以降、初めて姪っ子家族が泊まりで遊びにきてくれた。それまでは年に数回ほどお泊まり会のように遊んでいたけれど、だんだん成長して、姪っ子自身も忙しくなってきたこともあり、日帰りはあったけれど、泊まりは数年ぶり。

久しぶりなので私たちも物凄く楽しみにしていたけれど、1つだけ問題が。お風呂場の掃除である。普段の来客は立ち入ることのない場所、浴室。入浴時に床などは適当に掃除するので流石にカビは生えていないのだけれど、積年の石鹸カスがかなり気になるのだ。

普段我が家はほぼシャワーで済ませてしまう。ゆっくり浴槽に浸かって入りたいとも思うのだけれど、面倒くさかったりチャチャっと済ませたかったりでほぼシャワー。そしてシャワーを浴びる時に「立って浴びる派」と「座って浴びる派」の2つの流派があることを結婚してから初めて知った。座って浴びる派の私に対して、夫は立って浴びる派だったのだ。

トイレを座ってやって欲しいのとは違い、寛げる場所であるはずのシャワーくらい自由に浴びたいだろうと、立って浴びることはやむなしと思ってはいる。だがしかし、夫がシャワー浴びた後の浴室がどこもかしこも水浸しでびっくりする。シャンプーなどを入れる据付のラックは全段じゃぶじゃぶ水が溜まっているし、全ての壁や天井まで水が付いている。そして、それはただの水ではなくて石鹸水な訳である。鏡の鱗汚れだけではなく浴室全部にみっちりと気になる石鹸カス。そんな風呂場に来客を入れるわけにはいかない。

ということで、楽しみのお泊まり会を前にひたすらに浴室を磨いた。それこそ日頃からちゃんとやっていたらこんなことにはならないというのは分かる。分かっているけれど、私は家事は苦手なのだ。おおらかな夫は石鹸カスなんて全く気にもならないらしく、お風呂掃除といえば、浴室洗剤をシュッとして後はシャワーで流すだけ。積年の石鹸カスはそんなにヤワな相手ではない!

1人浴室に篭りメラミンスポンジを使ってひたすらに風呂場を磨き続けた。ここまでしっかり掃除をすると、それはもう「掃除」という家事ではなく、「石鹸カス攻略ゲーム」のような感じになって楽しくさえなれる。取れたなと思って洗い流すも「まだ全然倒せてなかったー!」となって再び格闘。

汗だくになりながら磨いては流しさらに磨いては流し、この狭い空間を掃除するのにこんなに時間がかかるのかと思うほどの時間をかけて磨いた。敵は中々強く、負けとまではいかないけれど、私の完全勝利とも言えない感じの仕上がり。「今日はこのくらいで勘弁しといてやるー!」と捨て台詞を吐き正直悔しい結果となったのだ。

だんだん暖かくなって、エアコンをつける季節が近づいてきたので、エアコンのクリーニングは業者に依頼する予定だけれど、そのタイミングで初めてお風呂場のクリーニングもお願いしてみたいなぁ。「ちょっと汚くてすみませんー」と見栄を張れるくらいには掃除できたはずなので、頼むのもそこまで恥ずかしくない。掃除をお願いするために掃除するというのはちょっと矛盾している気もするけれど、恥ずかしいのだから仕方がない(笑)。ピカピカになったらそれをちゃんと保てるように、日々綺麗に掃除するぞー! 多分無理だけど(笑)。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まないアラフォー世代。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。