家族旅行で、初めてのエアビー(Airbnb)体験を満喫!

猛暑日が続いて、まだまだ夏真っ盛りな感じだけれど、日が少しずつ短くなって、夕暮れ時にだけ「あっ、ちょっと秋だな」と、小さな秋を見つけた気分になれる。秋を飛び越えて一気に冬が来そうな気もするほどまだ夏だけれど、秋は好きな季節なので、もう少し秋っぽさが欲しいなぁと思う今日この頃だ。

8月の中旬、夏休みで実家に帰っていた時に「旅行でも行きたいね」という話になった。元々は、2年近く前に両親の結婚50周年のタイミングで旅行でもと思っていたのだけれど、コロナ禍で旅行どころではなく、延び延びになっていた。

帰省した時にLCCを使った話をしたら、両親が「え!? そんなに安く飛行機乗れるの?」と驚いていたり、関東に住む兄の新居にちょうど行きたいと思っていたとのことで、「じゃぁ(東京方面に父母が来たら)一緒に温泉でも行って、お兄さんの家にも行こうか!」ということになった。

「また今度ね」という約束の保証のなさを、この数年のコロナ禍で嫌というほど思い知ったので、先延ばし癖のある私も今回はちゃんと実現したい。「9月の連休がいいな」ということで、日程はその場で確定。「箱根とか行きたいなぁ。ちょっと行き先とか色々考えるね」と言って、帰省先から東京に戻った。

両親は兄家族と一緒に旅行などしたことないし、せっかくだから兄家族も一緒に1泊でもして、翌日兄の家に遊びに行く感じかなとふんわり考えながらも、そうと決まってから旅行までに1カ月もないわけだ。なかなか時間がない。

兄に予定を聞くと「旅行は行けるのだけど……」と心配事が。姪っ子がもの凄く乗り物に弱く、遠出が厳しいというのだ。ちょっと遠出して温泉もいいなと思ったけれど、それも厳しそう。近場で、3連休の繁忙期に3部屋取れて、1部屋はみんなが集まっておしゃべりでもできるくらいには広くて、未就学児もOKで……と、考えるだけでもう頭がショートしそう。こんなに直前に無理すぎない? と泣きそうになりながら「一緒に考えてー!」と夫に泣きつく。一緒に考えてというよりも、もう全部助けてくれ! という半分丸投げのお願いである。

冬頃の予定にすればよかったと、後悔先に立たず状態。しかも帰省後に溜まっていた仕事だとか予定だとかで、なかなか腰を据えて考える時間が取れない私。行き先も具体的な計画も決まらないまま、とりあえずザクっとした全体スケジュールを先に決め、両親がこちらに来るための飛行機のチケットだけは、先に押さえることに。「これくらいの時間?」と、夫が飛行機の候補を出してくれて、予約完了。これで飛行機が止まらない限り、上京はできる。モバイルチェックインは難しいだろうと、プリントアウトして「これ送ってあげて」という夫の頼りになることよ!

そして問題はどこへ行くかだ。

「孫に会えて、みんなとゆっくり話せたらそれだけで十分かもね」と、温泉などの観光地にこだわらず、兄の家から車で1時間以内の場所を目安に地図と睨めっこ。「ビジネスホテルくらいしか取れなさそうだねー」、「食事は外ですればみんなで集まれるし、いっかー」などと言いつつも、なかなかしっくりくるところがない。忙しさもあり、私の頭が考えることを拒絶している(笑)。

そんな中、また夫が「ねぇ、Airbnb(エアビーアンドビー)というのはどう?」と救いの提案をしてくれる。Airbnbは通称「エアビー」と呼ばれる民泊サービスだ。ただ、私のエアビーのイメージは、「何もない狭いマンションの1部屋や、住む人がいないので貸し出している田舎の空き家などに泊まれる」みたいな感じだった。せっかく旅行へ来るのだから、日常よりも非日常を味わわせたいなって思うし、家でずっと家族の世話をしながら、座らずにずっと動いちゃう母が、旅行に来ても、ついつい動き回っちゃうんじゃないかという不安から、「民泊はちょっと……うーん……」と消極的だった。

「まぁ、まぁ、ちょっと見てみてよ」と、夫がパソコン画面をテレビに映してくれたエアビーのサイトには、「何これ!? これはリゾートなの?」みたいな素敵な部屋がずらりと並んでいて、正直もの凄く驚いた。「うーん」などと渋っていた私も、舌の根も乾かぬうちに「最高! 天才! エアビーいい!」と前のめりにノリノリ。「でしょ? 見始めたら楽しくてさ」と、夫が色々考えて調べてくれていたことにも感謝と感動が止まらない。

直前だったので、選べる部屋もかなり減っていたはずだけれど、それでも3ベッドルームの150平米超えの住みたくても絶対に住めないであろう高級な部屋を見つけて、そこに決めた。その部屋はドラマの撮影などでもちょこちょこ使われているらしい。完全に分かれたベッドルームが3つあるし、リビングもすごく広く、3世帯7人がゆったりと食事をしたりボードゲームしたりとくつろげる。

1日目は両親と我々夫婦で泊まり、夜は外食。2日目に兄家族と待ち合わせをして日中は外で遊び、夜は「パーティーだ!」と、色々買い込んできたもので部屋でゆっくり食事をしてから3家族で宿泊した。

調理器具や食器やキッチン家電などもあるし、その他の日用品も全部揃っていて、着替えだけ持っていけば十分なほどしっかりした設備に、エアビー初心者としては感動しっぱなし。両親も「ものすっごく良かった!」と今回の旅行を大満足して帰って行った。

この旅行の最高功労者は間違いなく夫で、計画、予約、送り迎えに朝の父のウォーキングのお供など、何もかも全てやってくれて、本当に拝み倒したいほど感謝と尊敬の念が止まない。今度は慰労会も含めて、夫が行きたいところでゆっくりエアビーしてみたい。初めて使ったけれど、とにかく大満足で楽しかったエアビー体験だったのであります。