ぷーこの家電日記

第486回

夏休みは貪るように漫画漬け。キングダム熱が最高潮

「今日仕事帰りに映画館行ってこようかなぁ」とか言いつつ、上映時間と自分の空き時間が中々合わないまま未だ観に行けていない映画。それは大人気漫画が実写化された「キングダム 運命の炎」である。漫画も大好きで読んでいるし、映画前作2つも大好きすぎて、もう20回は観ていると思う。

私は漫画も本も映画も食べ物も、好きなものはひたすら何度も何度も読んだり食べたりして、何度も何度も咀嚼するタイプだ。何十回見ても飽きないし好きなままなのだけれど、やっぱり自分の中でブームのような波があり、この数年私のキングダム熱はそこそこ下火だった。今回の映画の公開とともに、地上波で前作の放送がされて久々に観ると、やっぱり最高に好きだ! とスイッチが入った。

「久々に漫画で読みたくなった」と言うと、「ねぇ、キングダムはさ、全巻紙で揃えたくない?」と夫が言い出した。夫もこの作品が好きなのは知っていたけれど、私が思っていた以上にとても好きらしい。

お互いに電子版で読んでいたけれど、やっぱり何度も何度も繰り返し読む漫画は紙で読みたくなる気持ちは非常に分かる。「ほ、欲しい……」とは言ったけれど、一度読み始めると睡眠時間を削ってまで止まらなくなる私としては結構危険な代物でもある。現在も連載中で販売されているのは69巻まで。危険すぎるけれど欲しすぎる。

「大人買いだ!」と、夏休みの初日に夫が69冊全て買ってきた。私としては本当に嬉しい悲鳴というか心底嬉しいのに、同時に心底「やめてくれー!」という気持ち。でもその瞬間から手に取ってしまって止まらない。久々に読むので細かいところを覚えていなかったり、「そうだったそうだった」と思い出したりしながら、とにかく止まらない。

夕飯なんて肉と野菜だけを用意して、ホットプレートで各自焼きながら片手には漫画。「これ子供の頃だったらお行儀が悪い! って相当怒られるやつだよねー」と笑いながら、お互い黙々と漫画を読みながら焼肉を食べながらお酒を飲むという、ダメな大人の夏休みが開始された。

「今日はもう寝るねー」と理性を保っている夫が寝た後も、私は読むのが止まらず夜中3時過ぎまで読み進めてしまった。やめるきっかけは眠気よりも、疲れ眼からのかすみ眼である(笑)。

紙の漫画を読むのは久しぶりでつい漫画本をスワイプしてしまいそうになって自分で笑ってしまう。そしてスマホやタブレットで読むときは寝転んでも読めるけれど、紙の場合は横になると光が足りなくて読めないので、座ってひたすらに読むので思いの外疲れるし、そして気付かない間に飲みすぎてしまった。

でもやっぱり、紙の漫画はとてもいい! ちょっと読み返したいときに「ここら辺」とすぐに戻れるし、何度も読み返すときに、並んでいる漫画の表紙を見るとどこの話か大体すぐに分かる。何よりもずらっと並んでいる光景がとても良い。

睡眠時間を削りつつ、かなりのめり込んで読みながら、夫とお互いに誰タイプかなどとくだらない話で盛り上がったり(笑)。そして漫画を読みながらアニメや実写版をNetflixで流したり、もうとにかく三昧という言葉がピッタリなキングダム漬け。

さらに、気になったことを調べてしまう気質の私は並行してひたすら中国の春秋戦国時代について調べたり、歴史の面白そうな本を見つけたりとまぁ、とにかく休まらない。私が中高生時代にこの作品と今のネット環境があれば、きっと歴史の成績も全然違ったものになっただろうなぁと、暗記教科がとにかく苦手で、歴史も地理も社会も全然ダメだった私は暗記が苦手だったというより、興味もなければ勉強するやり方を間違えていたんだと気づき、よく分からない後悔の念さえ持ってしまった。

好きこそものの上手なれとは良く言ったもので、まさに興味のきっかけがあれば何かが大きく変わると思う。そして、この睡眠時間を削ってまでかける情熱を何か別のものに注げば、きっとこれから先も何かできるような気はしているのだけれど、きっとまた近い将来に「あのときやっておけばー」なんて言っているんだろうな(笑)。

でも、とりあえず夫との会話はいつもの数倍盛り上がってるし、他所では引かれそうでベラベラと話せないこの情熱を、思い切り話してドーパミンがじゃんじゃん放出される感覚にスッキリしているし、キングダムごっこはとにかく面白いしハマる。

そして普段そんな話をしたことがなく、あまり漫画を読まないと思っていた友人が「実はキングダムちょっとだけ読んだことあるんだけど、めっちゃ面白くて読みたかったのー!」と言って、我が家で漫画を読んで行ったり、一緒にご飯を食べながらNetflixで映画を観たり、お互いのお気に入りの漫画の話で盛り上がったりして、これまた新たな扉を開けてしまったりしている。

この友人を誘って、近いうちに劇場版キングダムを観に行くのも絶対に楽しいよなぁ! 映画観た後にまた万国旗のようにお喋りが止まらなくなること間違いなしだ。

帰省とキングダムだけで、あっという間に私の夏休みは終わってしまったけれど、とっても充実して楽しくて疲れた夏休みだったのでありました。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まないアラフォー世代。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。