ぷーこの家電日記

第441回

今年の結婚記念日はおうちパーティー

気がつけば9月。お天気が安定せず、先日はウォーキング中に急に雨が降り出して全身びしょ濡れになったし、残暑は湿気が伴ってジメジメまとわりついてくるし、台風の影響か気圧性と思われる頭痛に襲われるしと、中々不快度指数高め。カラッと秋晴れの気持ちが良い日を過ごしたいなぁと思っているところだ。

でも、9月は私にとっては少しだけ特別な月。9年前の9月に結婚し、これまた9年前の9月に本連載が始まった。30代だった私は現在40代真っ只中。普段何かを始めても何一つ長続きしなかった私だけれど、こうして長く続けていられるのは、周りの人に助けられてこそだ。9月は私にとって初心に戻ってみんなに感謝する月間でもあるのだ。

そんなこんなで、先日結婚9年を迎えた我が家。以前も書いたけれど、我が家は結婚記念日には毎年お箸を新調する。3回目の結婚記念日に夫がお箸を買ってきてくれたのがきっかけなのだけれど、「今年も1年美味しいものを一緒に食べようね」って感じで、とても感激したし、とても気に入った。それから毎年「今年はどこで買おうかなぁ」なんて夫がお箸を買ってきてくれる。引退する古いお箸は木箱に入れて取っておく。きっと年をとった時に、ジャラジャラと溜まった束のお箸を見て、「よく食べたねぇ」なぁんて話すんだ。

そして、今年のお箸はどうしようかなぁと言っていたところ、ちょうど帰省した際にヤマチクのお箸を見つけて、「今年はこれにしよう!」と即決まった。3年ぶりの帰省記念でもあるし、シンプルで機能的で使いやすいヤマチクさんの竹箸に「これだ!」とビビビッと来たのだ。結婚記念日当日に新しいお箸をおろしたけれど、ちょっと細身で手にしっくり馴染む感じ、そしてどんなに滑りやすい食材も簡単に挟めそうな使い心地に大満足。ヤマチクの菜箸を愛用しているプロの料理人も多いと聞くけれど納得。私も菜箸も買って料理の上達(する気分)を目指そう(笑)。

結婚記念日は平日だったので、週末に美味しいものを思いきり食べて飲もうということになっていた。ダイエット中なので、結婚記念という名の言い訳の、2日間のチートデイでもある。記念日当日は新しいお箸と簡単なご馳走で乾杯。そして週末はちょっと洒落た感じでシャンパン飲みたい気分。

ご馳走を食べに行くのもいいなと思ってはいたけれど、夏休みの帰省で、思いきり食べて飲んで、外食もしたので結構満足していたのと、おしゃれな店に行き慣れていない我々夫婦は、かしこまった場所に行く服も持っていなければ、夏休みに結構散財したので懐具合も心配だ。「今年は私がコース料理を作ろうと思いまーす!」と宣言して、おうちフレンチコースを作ることにした。まぁ、本格的なフレンチなんて知らないので、なんちゃってコースではある(笑)。

とりあえずお気に入りの那須高原の野菜セットは産直ECで注文。ただ盛りつけるだけでも料理が上手になったような錯覚に陥る野菜セットなのだ。カラフルでみずみずしく、見てるだけで美味しい届いた野菜を前に、「何作ろうかなぁ」と考える時間がとても楽しい。「メインはやっぱりステーキが良いなぁ。この茄子を合わせて……」とか、「前菜はこのカラフルなトマトで……いや、トマトは口直しに使うか」などと、色々考えながらコース料理を組み立てていく。

金曜の夜は1人で夜更かしして仕込みの時間だ。夫と2人の時間も嫌いじゃないけれど、夫が寝た後に料理などをしながら過ごす1人時間が私は大好きだ。特にお互いテレワークで一緒にいることが増えてからは、1人の活動時間がますます大切な充電時間。

下準備できるものは下準備してワクワクしながら就寝。遅めに起床して、夫と2人で自転車に乗って、散策を兼ねてステーキ用のお肉を調達しに出かけた。大型ショッピングモールに寄ったりしつつ、お目当てのお肉屋さんに行き、20km程度のご近所サイクリング。帰宅後、私はお料理の準備に、夫はシャンパンを調達しに。祝われる側と祝う側にならない結婚記念日という記念日は結構好きだ。もちろんお誕生日など祝うのも祝われるのも好きではあるけれど、お互いめでたいめでたいと言いながらお互いを祝うって、プレゼント交換のようでワクワクする(笑)。

折角のコースなので、テーブルセッティングなどすれば雰囲気も出るんだろうけれど、いつも通りでいっかー! と、花を一輪飾っただけ。私は料理を作りながら食べて飲んでまた作ってという感じなので、コースの流れは非常にゆっくり。私が次の料理を作っている間に夫がソファにゴロンと横になりながら猫を撫でつつテレビ見てるなんてのも、おうちご馳走だからできる緩さでもある。食べながら飲みながらやっているので、途中でちょっと焦がしたりしてしまったのもご一興(笑)。

外で食べるのもやっぱり特別で比較にならないほど美味しいのだけれど、家パーティーはそれはそれでやっぱり良いなと思うのだ。いつも楽しく平穏に過ごすって簡単ではないし、そうもいかないけれど、それでも来年また無事10年を迎えることができたら嬉しいなぁ。

スイートテンダイヤモンドなんて言うけれど、アクセサリーにちっとも興味のない私は、来年「森の宝石トリュフ」「黄色い宝石数の子」など10個の宝石食材を探してみたいななんて思ったけれど、10個出てくる気がしない(笑)。とりあえず今年も元気で1年間過ごしていきたいなと、その為には節制もダイエットも続けなければなと心に誓ったのでありました。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まないアラフォー世代。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。