ぷーこの家電日記

第411回

今年は私の代わりに御朱印帳が旅をする

今月に入って、これまたオミクロン株の広がりがすごくて、秋からの明るい兆しが一気においおいおいおいみたいなことになっている。第5波までも、結構近くで罹患している人を見てきたけれど、今回は一味違うというか、身近でもすごく増えている。いつ我が身にも降り掛かってくるか分からないなぁと、今まで以上に身近に感じる新型コロナ。ちょっと緩んでいたかもしれない気持ちを再度引き締め、手洗いうがいに消毒と自分でできることはしっかりとしつつも、なかなかの勢いに結構怖気付いてしまっている。

罹患してしまったときの1番の心配事は我が家の3匹の猫と老犬。どれくらいつらいかは罹ったことがないので分からないのだけれど、夫婦で自宅を離れる訳にはいかないのでそのリスクはなるべく避けたい。と、この波が過ぎ去るのを静かに待っているのであります。

そんな連日猛威を奮っているコロナウイルスの影響で、夫婦揃ってテレワークという日が急に増えた。夏頃までは長い間2人でテレワークで、毎日毎食夫と共に食べ、連日ほぼずっと同じ空間で過ごしている中で、さほどストレスを感じなかったのだけれど、秋からお互いに出社することも増えると共に、1人の時間がそこそこ増えて気楽だったせいか、ここ最近は少しばかり窮屈に感じる。

お昼ご飯も1人のときは「今日はもう面倒臭すぎて、冷凍庫にあるおにぎり1つでいいやー」なぁんて過ごすことも多かったけれど2人ではそういう訳にもいかないし、仕事終わった後に「帰ってくるまで、ちょっくらゴロゴロしよーっと」なんて自堕落もできない。私だけでなく、きっとお互い少しずつの我慢をしながら生活しているはずだし、夫が今まで通り連日出勤となると、1人時間の楽しみよりも家庭内感染リスクの不安の方が絶対に私の中で大きいはずなので、しばらくはこの生活スタイルがありがたいのだけれど、早く第6波が終息してほしいなぁと願っている。

そして週末、もともとインドア派の私は、平日も週末も家からほとんど出ない。動かなさすぎてそれはそれで別の問題があるのだけれど、出かけられないストレスというものは皆無。夫は逆に家でじっとしているのが非常に苦手で出かけたい人。夏場はキャンプや車中泊などに出かけてリフレッシュしていたけれど、寒いのがものすごく苦手なので冬の今はお休み中。今ハマっているのは御朱印集めだ。

夫は数年前までコツコツと御朱印を集めていた。出張先にも御朱印帳を持っていき、時間が取れたら神社を巡ったりしていたのだけれど、ブームが去ったのかここ数年は全くそんな気配すらなかった。それが、年明けに義妹が遊びにきた際に「この秋から御朱印集めにハマってるんだよねぇ」と言っていて、御朱印帳を見せてくれた。夫も久々に御朱印帳を出して見せ合ったりしているうちに、再び火がついたらしい(笑)。週末になると自転車に乗って、半日ほど神社を巡ってくる。都内にも大小結構な数の神社があって、「気付けば自転車50km以上漕いでたよ」なんてこともあるので、御朱印集めよりもサイクリングを楽しんでいると言っても過言ではないかもしれない。

そして、初めて通る街の初めて走る小道で見つけた、ひなびた感じのお蕎麦屋さんで昼に蕎麦をすするのが最高に楽しいのだという。帰ってきて「見て見てー!」と、御朱印帳とGoogle マップと写真を見せてくる夫の土産話を聞いていると、非常に楽しそうだし、私も興味が湧いてくる。そして御朱印って見るとやっぱり神々しいというか、とにかくとっても格好いい! これはハマる人の気持ちがとてもよく分かる。

「御朱印いいねぇ……」と言う私に、夫は「行く?」じゃなくて「いる?」と言った(笑)。私の初めての御朱印帳は、夫が選んで買って来てくれた神田明神の赤い素敵な御朱印帳。そしてそこに夫が私の分までお参りして、貰ってきてくれた御朱印。何枚か溜まった後に眺める御朱印帳は、何とも素敵で格好良くてずっと眺めていられる。ちょっと罰当たりな御朱印集めみたいになっているけれど、このご時世もあいまって、落ち着いたらお礼に参りたいと思うものの、今は私は出かけたくないのである。

そんな御朱印帳、今は友人の所へ旅をしている! 全国に住む友人の所へ宅急便を送るついでに御朱印帳を同封して、私の代わりに全国を擬似参拝旅行をする予定だ。Go To キャンペーンが再開したら遊びにいくね! なぁんて言っていたのが嘘のような現状だけれど、旅気分が味わえるのがとても楽しみ。いつか見返した時に、「1番出かけられない時期だったけれど、1番旅した年だったね」なんてことになりそうな予感。「チートだな」って笑いながら付き合ってくれる友人に感謝しつつ、リアルで飛んでいける日が早く来るといいなぁと心底思っているのであります。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まないアラフォー世代。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。