ぷーこの家電日記

第395回

冬に抱く淡い夢。猫と共に団子になって眠りたい

風が吹いて朝晩は冷えてきて、もう秋だ! 夏が大好きな夫は少し残念そうだけれど、私が大好きな季節がすぐそこまでやってきて嬉しい。食べ物も美味しいし空気も美味しい。ひんやりしてきた季節が1番好きなのだ。そしてこれからの季節でもう一つ楽しみなのは、やっぱり「猫が寄ってくる」ことである。あ、いや、「猫が寄ってきたらなぁ……」って期待だった(笑)。

寒くなると暖を求めて猫が団子になったり、一緒に布団に入ったりという話はよく聞く。私もそれがとてもとても楽しみなのである。暖かい布団の中でもふもふのぬくぬく。「ちょっと重いよぉ」なぁんて言いながら、猫と団子になりながら寝る。幸せに決まってるじゃない! 思うのだけれど、我が家に3匹いる猫、誰も添い寝をしてくれないのだ。添い寝をしてくれないどころか、布団の中で寝るのも断固拒否。暑がりなんだろうか……。猫同士で団子状になって寝ていることはある。でも、「あ、人間の方はお構いなく」と言わんがばかりに入る隙が無いのだ。

性格は3匹それぞれで、1匹は「結構甘えてくる三毛猫」。この子は膝の上に乗るのは好きだけれど、抱っこなどは大嫌い。そして「人間があまり好きではない白黒ハチワレ」。この子は三毛猫が大好きすぎて「にゃー」と叫びながらついて回る。三毛猫が私の膝の上にいるときは遠目で見守っているか、ときどき「撫でていいよ」と寄ってくる程度。最後の1匹は「家庭内野良猫状態の完全自由なキジサビ」。1日の多くはどこかのクローゼットの中で寝て過ごし、気分によって出てきては他の猫と遊んだりする。仕事で椅子に座っているときだけ膝に飛び乗ってきたりすることもある。歩き方はちょっと変だけれど、最初半身不随だったとは思えないほどの元気でやんちゃでとにかく自由だ。

そんな三者三様のお猫様で、イメージ通りの猫らしい猫と言うか、気まぐれであまり人間に寄ってこない感じなのだけど、毎年寒くなってくるとちょっとだけ期待してしまうのだ。共に布団に包まれて寝ることを。そんな私の淡い期待は毎年あっけなく散るのだけれど、今年は少しだけ期待度が高い! なぜならば、つい最近、三毛猫に変化が現れたのだ。

私が在宅勤務に移行して早1年半、家で仕事してお昼ご飯も家で食べて、その後20分くらい昼寝をする習慣を手に入れた。そして、ご飯を食べ終わって寝室に移動して横になっていると、三毛猫が追いかけてきて腕枕をするようにゴロンと一緒に寝るようになったのだ。どんな心境の変化かは分からないけれど、毎日必ずやってくるようになった。ゴロゴロと言いながら私の腕枕で寝る。

私は嬉しくて昼寝どころではない。私の腕枕で寝ながら「撫でて」と撫で続けることを強要される(笑)。手を止めたら薄目を開けてチラッとこちらを見る。撫でるとまたゴロゴロ言いながら目を閉じる。横着だなぁと思うのだけれど、念願の添い寝が叶って嬉しい! と単純な人間だ。「そろそろ仕事に戻るね」というタイミングでも、猫はベッドで1匹でのびのびと熟睡していて羨ましい(笑)。

昼寝タイムは猫様へのご奉仕の時間になった訳だけど、念願の添い寝が実現した私。今年の冬こそ、寝ようとする私に猫が寄ってくるという夢のような光景を思い描いている。きっとその想いは幻想で、サクッと現実に引き戻されると思うのだけれど、そういうところも含めて猫って最高だなと思う。

いつも尻尾を振って寄ってくる犬も大好き。コロナ禍に入って在宅勤務になったおかげで、保健所から我が家にやってきたお爺さんワンコも、なんと2回目の冬を一緒に過ごすことになりそうだ。我が家に来たばかりのころは、もうそろそろダメかな? ってほどにヨボヨボだったのに、2回目の冬を元気に迎えられるなんて、ミラクル! 最近ちょっと病気が見つかって、落ち込んだりしたけれど、本犬は至ってケロッとしていて毎日ご機嫌だ。

我が家の犬と猫は全然仲良くはならないけれど、よくみんなで集まって寝ている。私なんかよりも全然近い距離で寝ているので、実は結構仲が良いのかもしれない。今年こそはどうかその団子の中に私も入れてくれ! みんなで集まって暖かい冬を迎えようぜー! と願っている蚊帳の外の人間なのでありました(笑)。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まないアラフォー世代。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。