ぷーこの家電日記

第387回

夫のスポーツ観戦熱が大爆発

スポーツ観戦大大大好きな我が夫、もう今は大興奮の大忙し。本当に楽しそうで幸せそうで何よりだ。

結婚したばかりのころ、夫がテレビ大好きで、特にスポーツ観戦が大好きなことにとても驚いて、結構苦痛だった。休みの日は地上波、BSとどこかのテレビ局でやっている何かしらのスポーツをひたすら見て、私をお構いなしにチャンネルをガンガン変えるし、そもそも私はテレビでスポーツを見るのが好きではないしで、あるとき爆発してしまったわけです(笑)。

その結果、ファンであるソフトバンクホークスの試合だけは全試合優先で夫がチャンネル権を持ち私が我慢するから、他のスポーツを見たいときは寝室のテレビで勝手に見ること。というのが我々が結んだ協定(笑)。平和な会話とディナータイムが取り戻せたわけだけれど、野球の試合だって年間150試合以上あるわけで、嫌々見るには苦行が過ぎる。どうせ見なきゃいけないなら、楽しいと思えたほうが身のためだ! と、最初は自己催眠、徐々に楽しくなれて、今では立派なファンとなって、夫婦してファンクラブに入っているほどなのです(笑)。

そんなスポーツ大好きな夫にとって、このオリンピック期間が特別なのは、私の想像をきっと超えるレベル。開会式前からワクワクソワソワしていた。開会式の7月23日は、祝日となったこともあり「ちょっと今日は自転車漕いでくるよ」と朝早くから出かけていった。

家でじっとしているのが好きではない夫は、このコロナ禍になってから最初は辛そうだったけれど、密や人ごみと無縁のe-bikeと出会ってからはフラッと走りにいってスッキリして帰ってきたり、ソロキャンプにハマってみたりと、1人外遊びをかなり満喫している。この日も朝の7時くらいに家を出ていき夕方に帰ってきた。

「どこまで行ってたの?」と聞くと、よくぞ聞いてくれたとばかりに私に大量の写真を見せてくれた。10数カ所のオリンピック会場を自転車で巡って、遠目遠目に写真を撮って帰るというだけの1人遊びをしていた(笑)。自転車走行距離は50kmくらい!? 「ここはね○○の会場でね、そしてこれはね!」と、とっても楽しそうだ。「うちの近くのあの会場を警備しているのは秋田県警だよ!」なぁんて大好きなウンチクまで土産話として持って帰ってきた。

長い解説に「もういいよー」とかって言いながらも、本来なら観戦できるはずだったのに行けない不満とか1度も口に出すこともなく、現状の中でできることを120%全力で取り組む夫は、素晴らしいなぁと本当に尊敬するのだ。他人や現状に不満を持たず、自分の機嫌は自分でしっかり取れる夫のおかげで、私も平和で安全安心の巣ごもり生活が出来ているんだよな。としみじみ。

そしてとうとう始まったオリンピック。私は始まる前から「この期間はね、もう全てのチャンネル権をお渡ししますのでお好きにどうぞ~」と言っていた。休みの日は朝早くから、早寝の割に遅めの時間まで1日中何かしらの試合をテレビで見ながら、「うおー!」とか「わー!」とか言っている(笑)。テレビを何台か置いていろいろ流していたいー! なんて言いながら、何を選ぶか忙しそうだ(笑)。

趣味の家庭菜園から私が戻ったら、夫は好きなお菓子と共にビールを飲んで、テレビを見ながら寝落ちして転がっていたり。「正月みたいな過ごし方だな」っておかしくて仕方がないけれど、正月どころか4年に1度、しかも今年は5年ぶりの大会だったんだもの。これは仕方がないな(笑)。買い物に行ったときに「観戦のお供に……」と、夫が喜びそうなお菓子やおつまみなどを買ってしまっている私もいる(笑)。ここまで好きで夢中で元気になれることがあるって、とっても良いことだし、この暗いニュースが多い中でありがたい。

もちろん、夫ほどではないけれど、私も一緒に観戦してドキドキしたりハラハラしたり、喜んだり思わず泣いちゃったりと忙しい。そして、スポーツの力って本当に凄いなぁ! と改めて思った。心にダイレクトに響いてくる。そしてその努力の背景を想像するだけで涙腺が緩んでくるのはお年頃なのだろうか(笑)。特に今回は練習環境など、制限や我慢といった苦しいことが多かっただろう。そんな中で見せてくれる笑顔や涙が眩しくて仕方がない。どうぞご安全にと祈りつつ、最後まで家の中からエールを送りまーす!

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まないアラフォー世代。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。