ぷーこの家電日記

308回

大好きなクリスマスと、子供の頃の思い出

 12月になって、はちゃめちゃに忙しい。なんだよこの忙しさは! 普段はそこそこ忙しくても「まぁ、なんとかなるだろー」と現実逃避に勤しみ、ギリギリになって泣きそうになりながらなんとか乗り越える派の私だけど、毎日がそのギリギリの泣きそうな状態。マジでやっばーい。さすが師走だなって感動すら覚える。いや、師走関係ない。私の無計画さ故だ(笑)。

 ひーひーと泣きそうになりながら、毎日なんとか過ごしているけれど、この怒濤のような日々は、年末のお休みまで続く予定で辛い。バタバタしている中、買い物をしに近所の大手総合スーパーに買い物に行ったら、お歳暮の特設コーナーが出来てて、「忘れてたー!」と慌てて手配。

 お歳暮と言っても、お世話になっている人に律儀にお歳暮を贈る出来た人間でもないので、毎年実家にちょっとしたお菓子を送る程度。お中元とお歳暮は毎回その大手総合スーパーで買うのだけれど、何が良いかって、1度送ると情報が登録されているので、自分の電話番号を伝えて「同じ送り先に」と言うだけで、あっと言う間に手配完了できるのだ。特設コーナーの品数は多過ぎず少な過ぎず丁度良い。なんとか今年も滑り込みセーフ。

 芋づる式に思い出したのが姪っ子達へのクリスマスプレゼント。小学生の姪っ子には、毎年リクエストを聞いてから贈ることにしているので返事待ちなんだけれど、もう少しで2歳になる姪っ子のプレゼントは悩ましい。そして誕生日が元旦なので、誕生日プレゼントも考えなきゃだ! まだ「これが欲しい!」って自分で言う年でもないので、友人に相談したりしつつ、1つは選んだ。こちらもなんとかミッションクリア出来そう。

 毎年クリスマスプレゼントを買っていると、子供の頃のことを思い出す。私の子供の頃のクリスマスの思い出といえば、夜に家族で食べるご馳走だ。普段外食をほとんどしない家だったので、クリスマスのケンタッキーフライドチキンがものっすごく特別で嬉しかった。大きなバケツのチキンを買ったら、毎年ガラスのベルとかブーツ型のコップとかが1つ付いてきて、すごく可愛くてお気に入りだった(今考えると洗いづらいグラスとか親泣かせね)。

 チキンの他にも料理上手な母が作ってくれたご馳走がたっぷり! 食後にはケーキも食べる。どれが1番大きいか必死で選んで、チョコレートプレートをもらうか、砂糖で出来たサンタにするか真剣に悩んだ。何だろうあの「1番大きのが良い!」という小さな欲張り感は(笑)。

 お腹一杯になったあとは家族でトランプだとかで遊んで、冬休みなのをいいことに、いつもよりもちょこっとだけ夜更かしして寝るのだ。翌朝起きると、枕元にはサンタさんがプレゼントを置いてくれている。欲しいな欲しいなと願っていたおもちゃが届くことはなく、ほぼ毎年なぜか本だったけれど、子供心に「がっかりしたら、私にはこれがいいと選んでくれたサンタさんがもっとガッカリする」と思い、めっちゃくちゃ大はしゃぎして「サンタさんがくれたー!」って大喜びしてた(笑)。とにかくクリスマスは大好きだ。今でも大好き!

 私がこの世にサンタクロースはいないと知ったのは、忘れもしない小学4年生の12月25日、クリスマスの朝だった。それまでは本気でめっちゃくちゃサンタクロースの存在を信じてた。学校ではぼちぼち気付き始めている人もいるし、そもそも信じていない人もいて、そんな話がちらほらと耳に入り始めた私は、とても不安に思って、「サンタさんっていないの?」と母親に聞いてしまったのだ。

 「いないの?」と聞きながらも、まだ完全に信じきっていた。その時の返事は「どうだろうねぇ?」みたいな感じで流されたような気がするけれどよく覚えていない。そして、24日の夜にいつも通りご馳走食べて、わっくわくしながら眠りについた。翌25日になってパチッ!!! と目が覚めて、枕元に手を伸ばす。

 ない! ない! どこにも無い! プレゼントが無いのだ。「え? 枕元じゃなくて足元!?」なぁんて思いながら、必死で探した。でもプレゼントは無かった。そしてその時に初めて「あー、サンタクロースっていないんだ」と確信したのだ。

 そして「あの時、私が変なこと聞かなければー!」と自分の愚かさを猛烈に嘆いた。そして泣いた。本当はめちゃくちゃ信じてたのに。変なことは口に出しちゃいけないと、その時少し大人の階段を登った気がする(笑)。

 そして翌年のクリスマス。「もしかしたら、もしかしたら、今年は来てくれるかもしれない」そんな淡い期待をカケラほど抱えて眠りについたけど、私の枕元にサンタクロースが来ることは2度と無かった。

 あれから30年。私は今でもクリスマスの朝にふと枕元を確認する(笑)。あのワクワク感って堪らなかったなぁー。そんな事を考えながら、大人になった今、人にプレゼントを選んだりチキンを焼いたりしている。

 毎年姪っ子達とクリスマスパーティーをするのがとても楽しみな行事。ケーキの1番大きなピースを真剣に選ぶ姪っ子に「分かるよー!」と思いつつ、もうしばらくサンタの存在を信じ続けるんだぞ! と、心の中でエールを送っている私なのでありました(笑)。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まない30代後半。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。