ぷーこの家電日記

今年も年に1度の漬けブーム。家庭菜園コラボは叶わず……

 この時期になると、毎年のように私に訪れるブームがある。それは「漬けブーム」だ。なんじゃそりゃ? って感じだけれど、とにかく色々漬けたくなってくるのだ。スーパーや八百屋さんに梅が並び始めると、何となくソワソワし始める。漬けたい。漬けたいぞ! と。

 本当は梅を天日で干して、塩と赤しそで「昔ながらの梅干し」などと言うものを丁寧に作りたいのだけれど、残念ながら私は塩っぱい梅干しというのが非常に苦手だ。なので梅干しは漬けたことがない。漬けるのは大体毎年梅酒。砂糖の種類を変えてみたり、お酒の種類を変えてみたりと、自分なりに楽しみながら毎年漬ける。

 漬けると結構満足しちゃって、飲むのを忘れたりして、何年も前に漬けた梅酒がそのまま残っていたりするんだけれど、そうなると「もう少し寝かせてみようか」と思ったりして、また飲めなくなる。そして、棚の中には瓶がいっぱいになってくる。そうするとスペースの関係であまり大きな瓶に漬けられないので、「今年は少しだけ」なんて思って漬けると、今度はもったいなくなって中々飲めない(笑)。

 結局、飲むことが目的ではなく、「漬ける」という行為自体が目的であり、毎年のブームなのである(笑)。

 今年は、梅酒ではなく、梅シロップを仕込んでみた。昔食べたかき氷の梅シロップ掛けが、忘れられないほど美味しかったので、今年の夏はかき氷器なんて買って、梅シロップで食べるぞー! と、出来上がる前からワクワクしている。梅自体から驚くほど滲み出る水分に「すっげー!」と見ているだけで楽しい。

 梅酒(今年は梅シロップだけど) を漬け終わると、果実酒という存在を思い出し、他のものもどんどん漬けたくなってくる。そして私が大体毎年漬けるのは月桂樹(ローリエ)のウォッカ漬けだ。これは長い間漬ける訳ではなく、1カ月ほど漬けて飲み切っちゃうんだけれど、毎年存在を忘れていてこの時期に存在を思い出す。

 私の実家の庭には月桂樹の木があって、「送って」と頼むと葉っぱを数枚なんてもんじゃなくて、小さな枝ごとバサッと送ってくれる。枝の剪定って感じ(笑)。

 フレッシュのローリエは香りも良くて、煮込み料理などにもちろん最高なんだけれど、これをウォッカに漬けるのがとても好き。ウォッカを1本買って、最初に1杯飲んで瓶にスペースを作る(笑)。そして、日陰干ししたローリエの葉を瓶に直接入れて1カ月ほど置くのだ。ほんのり茶色っぽい緑色に色づいたローリエ酒は薬草リキュールのような感じで、めっちゃ私好みなのだ。炭酸で割っても美味しいし、オレンジジュースで割っても美味しい。

 そして次に来るのはらっきょう漬け。梅にちょっと遅れて店頭に並び始めるらっきょうを見ると漬けたくなってくる。私はあまりらっきょうというか酢漬けもそんなに好きではない。でも漬けたくなるのだ(笑)。

 「らっきょう食べないんだけど漬けたくなるんだよねー」と言うと、案外「らっきょうめっちゃ好き!」と言う人が多くて、嫁に出すために漬ける感じ。去年も2kgくらい漬けて、9割方は人にあげた。ちょこっと残した分は、タルタルソース作るときに使う。らっきょうのタルタルソース考えた人天才! と思うほど美味しいのだ。今年もらっきょう漬けようかな!

 そして、今年はキュウリの醤油漬けを作るつもりだった。東海漬物の「きゅうりのキューちゃん」みたいなお漬物だ。何故ならば、我が家のベランダでキュウリが採れて採れて仕方がなくなるほど豊作の予定だったから(笑)。

 それがどうした事か、途中までそこそこ採れてたけれど、ぐんぐん伸びてくるにつれ、実は付くけれど大きくならずに枯れてしまう事が多くなった。うまく栄養が回らないのか!? そしてさらにうどんこ病に。重曹スプレーなどで頑張って治療してみたけれど、うどんこ病の勢いの方が俄然強くて押され気味。さらにさらにここに来てウリハムシまでやってきた。完敗である。

 追加で植えようと思ってたキュウリ。ちょっと遅かったけれど、ギリギリ間に合いそうな時期に追加でキュウリの種をまいて、室内のLEDを付けた育苗箱で育ててた。もう少しで定植できるかなと思ってた矢先、仕事から帰宅すると家中が土まみれになっているではないか! 家の猫が育苗箱を破壊して、苗たちを引っ張り出して、家中で転がしながら遊んだらしい(笑)。

 猫でも一応バツの悪そうな顔するんだなぁと爆笑しながら片付け。という事で、今年の我が家のキュウリの豊作への夢が途切れたのであります。来年こそキュウリの醤油漬け作るぞー!

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まない30代後半。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。