ぷーこの家電日記

第205回

普段はツンデレだけど……愛猫からのラブレター

 犬や猫を買っている人だったら、「この子がお喋りしてくれたら楽しいだろうなぁ」なんて事、1度は考えたことがあるだろう。もちろんコミュニケーションは取れるのだ。何を考えているかも大体分かる。

 特に犬の場合は分かりやすい。以前犬を飼っていた時は、表情も豊かで、分かりやすい性格でめちゃくちゃ楽しかった。猫を飼うようになってからは、猫特有の気分屋さんの所にかなり振り回されるけれど、それはそれで楽しいし、そこそこ分かり合えているような気はする。

普段はツンデレだけど……愛猫からのラブレター

 と、私はそこそこ上手くいっている。機嫌や体調が悪い時は寄っても来ずにハウスに籠っているけれど、機嫌が良い日は私にひたすら寄ってくる。トイレに行ってもトイレの前で待ってるし、歯を磨いていると、洗面所の後ろでずっと座っていたりするので、鏡に映る姿を見ながら、「ホントにめんこいのぉ~。そんなに好きなの?」なぁんて話しかけたりしている。私が横になると上に乗ってきてぐっすり眠ったりするので、「本当に野良猫だったの?」と不思議に思いながらも可愛くて仕方がない。

 可哀想なのは夫である。多分我が家の猫は男の人が少し苦手の様なんだけれど、もう2年以上一緒に暮らしているのに、夫に甘えることはほとんど無い。むしろ姿を見つけると猛ダッシュで逃げて行ったりする。夫はと言えば穏やかな性格だし、非常に愛情を注いでいる。保護されたこの猫を飼う時も、「良いんじゃない?」と快く迎えてくれたし、毎日ご飯を食べさせてあげるし、持病がある猫の通院にも積極的に参加してくれる。でも夫が毎日仕事から帰宅すると、猛ダッシュで逃げるのだ。まさしく親の心子知らず状態。

普段はツンデレだけど……愛猫からのラブレター

 「喜んで寄ってくるのはご飯の時だけ……」と寂しそうに呟く夫。切ない!別に嫌っている訳では無さそうで、気まぐれで月に1度くらいは甘えてすり寄ったりしている。だけどその感情は毎日1度リセットされるようで、夫が帰宅すると毎日猛ダッシュで逃げるのは変わらない。もう逃げるのが日課。

 「男の人がちょっと苦手みたいだしね」なんて言って慰めていたけれど、友人が集まった時に、ご機嫌で甘えてすり寄った友人が男性だったりすると、「がびーん。結構傷つくんだよー……」と切なそうな声で呟くのだ。そんな夫に、猫からのラブレターを送ることにした。代筆(代読)は私だけれど(笑)。

 この頃、ニャンコが口をパクパクさせながらお喋りする動画を、Instagramで何度か見かけて気になっていたんだ。凄く可愛くて何度も見てしまう。女優の石田ゆり子さんがInstagramをされていて、愛猫のハニオちゃんがお喋りしているのがめちゃくちゃ可愛いくてかなりファンだ。

 といことで、調べてみたらどうやら「私のお話ペット」というアプリのようだ。有料アプリで400円。まぁ、居酒屋のビール1杯程度だしと言うことで、早速ダウンロード。

普段はツンデレだけど……愛猫からのラブレター

 立ち上げてみると、難しくも無く、画面の指示に従って進めていくと簡単にお喋りする動画が出来上がった。面白ーい! そして可愛い!!!

 ちょっと画質が落ちたり、ヒゲだけが動かなかったりするけれど、静止画からこんなに自然に動く動画がこんなにも簡単に出来るなんて感動。自分で声を入力してる訳だけど、可愛すぎて何度も見てしまう。自分の猫が流暢にお喋りして見えるから不思議!

普段はツンデレだけど……愛猫からのラブレター

 出来た動画を夫に送ると「めちゃくちゃ可愛い!」と、デレデレになっておりました。人間の願望を詰めたものではあるけれど、まさしく猫からのラブレター。逃げられても振られても、めげずに「これが良い距離だ」と思いながら仲良く暮らして欲しい。

 こんな感じで、ちょっとした不満も猫に代弁して貰うのもいい。私がチクチク言うと、どうしてもカドが立つし、私が「やめてニャン♪」なんて可愛く言ってみても、全然可愛くもない(笑)。あー、猫が言うだけで、同じ言葉も何て可愛いのだろうか。羨ましいぞ!

 この頃台風などで気圧が急降下したり天気が悪かったりするせいか、持病の発作が起きたりと体調が心配な我が家のニャンコさん。これからも元気に我が家のアイドルとして、我が家の潤滑剤として、末永くご活躍頂きたいと心から願っているのであります。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まない30代後半。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。