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【折り紙とハサミで切り絵7】上級編「三日月の舟のウサギ」と絵本作り方

「切り絵」は紙とハサミがあれば、特別な道具や知識がなくても、楽しめるアート。今回は、水面に映った三日月とウサギの「上下対称に作る切り絵」と、切り絵を使った簡単製本の絵本作りをご紹介します。紙をいっぱいに使って細部まで切りながら、ハサミの使い方もレベルアップさせていきましょう。絵本作りは、ぜひ親子で楽しんでくださいね。

 

紙を横向きにして切り始めましょう

用意するものは、折り紙とハサミです。折り紙とハサミの選び方などについては、【折り紙とハサミで切り絵1】を参考にしてください。今回の切り絵は左右ではなく上下に開く作品なので、折り紙を半分に折ったら、折り目を下側に、紙を横長にして切っていきましょう。

 

◇【折り紙とハサミで切り絵1】子どもと一緒に、宇宙人をチョキチョキ!?
https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/lifestyle/1162271.html

 

折り目に沿って、好きな形のものを切りましょう

紙の折り目に沿って、右端から左に向かいながら、草や星など好きな形のものを切りましょう。折り目に沿った線にうねりを付けると、水面でゆらゆらと揺れているようなイメージが伝わりますよ。物語を作るように自由な発想で切ってみてくださいね。右から1/3ほどのところまできたら、三日月を切ります。三日月の外側、底の部分から上の尖っている部分までを、線で絵を描くように切っていきます。最初は下絵を描いてから切っても大丈夫です。

 

三日月とウサギを切りましょう

三日月の外側の尖った部分まで切ったら、折り目の側へ戻るように三日月の内側を切り、月の内側の底の部分に、横向きで座るウサギを切ってみましょう。ウサギの腰の部分から背中、頭、耳、横向きの顔、お腹へと、紙を上下に回しながら一筆書きの絵を描くように切っていきます。もちろん下絵を描いてから切ってもOKです。ウサギの切り方は【折り紙とハサミで切り絵3】も参考にしてくださいね。

 

◇【折り紙とハサミで切り絵3】おとぎ話のようなウサギの森を切りましょう!
https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/lifestyle/1162347.html

 

三日月とウサギを完成させましょう

ウサギのお腹の部分を切り終えたら、そのままつなげて、三日月の反対側の先端へと進み、紙を回しながら花の飾りを月の先端に付けて、外側の底部分まで切り進めます。花の飾りは、三日月の先が細いので、ちょっと難しいかもしれませんが、ぜひトライしてみてくださいね。三日月の底の折り目部分は、折り目から幅5mm~1cmほどを残すようにして、切り離さないように気を付けてください。これで三日月とウサギの部分の完成です。

 

最後は「空」を作るイメージで

三日月の底から折り目に沿って横にハサミを入れ、紙の端まで最初と同じように好きな形のものを切り、紙の残り1cmほどのところまできたら、折り目と反対の上側へ向かってフチを波線で切ります。上部の残り1cmほどのところで紙の向きを縦にして、ウサギの上に空を作るようなイメージで、スペースの空いているところに、星や花やハートを切り抜きながら、フチを切っていきましょう。切るスペースが狭い部分なので、ゆっくりと丁寧に切ってくださいね。

 

「三日月の舟のウサギ」の完成!

端までフチを切り終えたら、そのまま切り離し、切った紙を広げてみましょう。折り目の部分は開きにくいので、指で少しずつ開きながらそっと広げるようにしてください。これで「三日月の舟のウサギ」の完成です!ウサギが三日月の舟に乗って、その姿が水面に映っているような、不思議な雰囲気の切り絵作品が出来上がりましたね!

 

切り絵のアレンジも、自分流に楽しみましょう!

慣れてきたら、今回の切り絵を応用して、オリジナル作品作りにもチャレンジしてみましょう!ウサギや三日月を別のものに変えたり、飾りを変えたりしながら、さまざまなパターンで切ってみてくださいね。また、切り絵を置く台紙の色によって、作品の仕上がりの雰囲気も変化しますよ。ぜひ色の組み合わせも試してみて、仕上がりの完成度の幅も広げていきましょう。

 

絵本の作り方1:画用紙を重ねて、ホチキスで綴じましょう

切り絵と簡単な製本で、ハンドメイドの絵本にチャレンジしてみましょう。絵本のページは、切り絵を貼って言葉を書き込んで作っていきます。画用紙、ホチキス、製本テープ、切り絵を貼るスティックノリ、文字を書くためのサインペンやクレヨンなどを用意してください。製本テープは、100ショップでも購入できます。まずは、画用紙を数枚重ねて揃えて、片側の端をホチキスで何カ所か綴じましょう。

 

絵本の作り方2:製本テープで、簡単製本

製本テープを画用紙の長さに合わせて切り、ホチキスで綴じた部分に重ねて貼っていきます。製本テープの裏側のシールは半分ずつはがせるようになっていますので、まず片側だけはがして、綴じた絵本の片側へホチキスを隠すように貼り付けます。画用紙を、テープに少しずつ置くように貼っていくと貼りやすいですよ。次に残りの製本テープのシールをはがし、指でテープを折りながら、ホチキスが隠れるように貼り付けていきます。これで手作りの白い絵本の完成です。製本テープの代わりに、幅の広いマスキングテープを使ってもかわいく仕上がりますね。

 

手作り絵本3:切り絵を貼って、言葉を添えたら絵本の完成!

外側の画用紙は表紙になります。ページを開いて内側の画用紙に、好きな切り絵を貼り、言葉を書き込んでいきましょう。絵本を書くなんて難しそう……と思うかもしれませんが、切り絵を見て、思い浮かんだ短い言葉を書くだけでも大丈夫!気軽に遊ぶような気持ちでトライしてくださいね。最後に表紙にも切り絵を貼って、タイトルを付けたら絵本の完成です!切り絵を貼るときのコツは、【折り紙とハサミで切り絵5】を参考にしてください。

 

◇【折り紙とハサミで切り絵5】ワンちゃん切り絵を、ブックカバーアレンジ
https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/lifestyle/1162388.html

 

まとめ

今回の切り絵「三日月の舟のウサギ」のような、上下に開くタイプの切り絵は、実は紙を逆さまにひっくり返して、向きを変えても楽しめる作品です。ウサギや三日月の向きによって、切り絵全体の雰囲気も変わりますので、好きな向きで眺めたり、飾ったりしてみてくださいね。また、絵本作りのときは、柄の入った折り紙などを使った切り絵を貼ってみるのもおすすめです。子どもと一緒に楽しみながら、オリジナル絵本を作ってみてくださいね。

 

コーヒーくん(切り絵・絵本作家)

切り絵・絵本作家「コーヒーくん」として活動中。アートスクールでたまたま出会った切り絵にはまり、以来ハサミでチョキチョキしている毎日です。生活の中で見て癒しになればいいなと、ブログで日々切り絵を披露しています。手製本で絵本を作る創作活動もしています。ブログは「毎日切り絵♪絵本屋さんのコーヒーくん」、minneは「魔法ウサギ by絵本屋さんのコーヒーくん」。