老師オグチの家電カンフー

サイクロン掃除機のフィルター目詰まりはマスクで解決する!?

カンフーには広く「訓練を積み重ねる」といった意味があります。「老師オグチの家電カンフー」は、ライターの小口覺が家電をネタに、角度を変えてさらに突き詰めて考えてみるコーナーです
用意するもの。フィルターと不織布マスク

手持ちのサイクロン掃除機で、「フィルターお手入れ」のランプがやたら点灯するようになりました。フィルターを水洗いしても消えず、ゴミは吸っているようだけど、フィルターが詰まってるせいか、どこかの隙間から吹き飛んでいき、ダストカップには何も溜まらない。そんな症状です。

調べると交換用のフィルターは1,650円程度。取扱説明書にはフィルターの寿命については明記されておらず、丹念に洗えば使い続けられるのかもしれませんが、そこまでやる気にはならず。サイクロンなのに結局フィルターでゴミをキャッチするって、EVはCO2を排出しないのでエコと言いつつ、その電気が化石燃料で発電されているような話で、何か釈然としませんね。

フィルターが目詰まりしたなら、不織布のマスクを使えばいいじゃないの! と雑工作を始めてみました。

編集部注

以下はメーカーの推奨しない使用方法となります。この記事を読んで行なった行為(改造など)によって、生じた損害は筆者および、家電 Watch編集部、メーカー、購入したショップもその責を負いません。筆者および家電 Watch編集部では、この記事についての個別のご質問・お問い合わせにお答えすることはできません。

まずはフィルターの構造をチェック。よく見るタイプのプリーツフィルターは、折りたたまれたポリプロピレン(PP)樹脂のフィルターが、プラの土台に貼り付けられています。カッターやハサミを使ってフィルターを切除。マスクをプリーツ状に貼り付ければ完璧ですが、面倒なのでかぶせるだけで無理やりダストカップに押し込みます。はみ出た部分をカットして、掃除機本体に装着。

土台を残してフィルターをカッターやハサミで切り取ります
フィルターをマスクで包み込みこみます
ダストカップに押し込みます
はみ出た部分をカットして、本体に装着
ちょっと“はみパン”しちゃってます

いざ電源オン! 完全に吸引力が復活し、ゴミがダストカップに溜まっています。簡単すぎて拍子抜けしたほどです。毎日のように捨てるマスクが出るわけですし、もう全国民これでいいんじゃないの?

とはいえ、ちょびっとだけメーカーさんに申し訳ない気がして、結局フィルターも注文してしまいました。いわゆるひとつのライフハックとして、フィルターが入手できない、フィルターにお金使いたくない人はやってみてくださいな。

立派にゴミを吸い取るようになりました
フィルターを外してみると、ホコリが付着しており機能していることが分かります
有り余る財力で新しいフィルターも購入してしまいました
小口 覺

ライター・コラムニスト。SNSなどで自慢される家電製品を「ドヤ家電」と命名し、日経MJ発表の「2016年上期ヒット商品番付」前頭に選定された。現在は「意識低い系マーケティング」を提唱。新著「ちょいバカ戦略 −意識低い系マーケティングのすすめ−」(新潮新書)<Amazon.co.jp>