老師オグチの家電カンフー

エアーオーブンなら「カリカリベーコン」が簡単かつ最速で作れるぞ!

カンフーには広く「訓練を積み重ねる」といった意味があります。「老師オグチの家電カンフー」は、ライターの小口覺が家電をネタに、角度を変えてさらに突き詰めて考えてみるコーナーです
ウィナーズ「レコルト エアーオーブン RAO-1」9,900円

から揚げブームですね。「タピオカの次はから揚げだ、乗り遅れるな!」ということなのか、最寄り駅周辺もコンビニに迫る勢いで出店されています。タピオカ屋はタヒる(死ぬ)ことになっても、から揚げ屋の経営がカラ振りに終わらないと良いのですが……。

まぁ、おいしいですよね、から揚げ。とくに若い人は好きです。わが家には高校生の男子がいて、お弁当の定番でもあるので、週に5日ぐらいはから揚げです。ちょっと前、某Webメディアが、から揚げを「毒メシ」として紹介して炎上する事件がありました。その記事(マンガ)によると、から揚げは「体から栄養を奪い取り、毒を与え」「学力アップを妨げる」とか(根拠は不明です)。ちょうどその日の夕食が、ワタミのフランチャイズ「から揚げの天才」で買ってきたから揚げだったので、微妙な気持ちになりましたよ。ちなみに、息子の通う高校の偏差値は66ですが、から揚げのせいでしょうか。

さて、最近わが家のから揚げ作りに重宝している家電が、「レコルト エアーオーブン」です。熱風で調理する、いわゆるノンフライヤーというカテゴリーの製品で、油を使わないので揚げ物をヘルシーに調理でき、かつトンカツや天ぷらの温め直しも、サクッと仕上がります。レコルト エアーオーブンは、コンパクトでおしゃれなデザイン、そして税込で1万円しない価格が魅力。から揚げほどのブームじゃないかもしれませんが、かなり人気になっています。

手羽元に市販のスパイスを振りかけて190℃で15分ほど加熱しただけのフライドチキン。ジェネリック・ケ●タッキー的な仕上がりだ

エアーオーブンでから揚げを作ると、味付けのスパイスが油で流れないせいでしょうか、男子好みの濃い味に仕上がります。材料を入れたらほったらかしで調理が完了しますし、油を切る作業も必要なし。油で揚げるよりもはるかに楽だし、失敗もありません。

マスタードチキンも濃い味が油といっしょに流れない。高校生の息子は、普通に揚げるよりもエアーオーブンのから揚げのほうが気に入っている
切ったジャガイモとニンニクにオリーブオイルをかけて加熱しただけの雑な料理
タマネギを丸ごと。野菜を焼くと罪悪感が薄れますな
スーパーで買ってきた天ぷらも、160℃で5分加熱するだけで、衣がサクサクに

本題はここからです。レシピブックには普通載せないようなメニューをエアーオーブンで作ろうと考え、思いついたのはカリカリベーコンです。海外のホテルの朝食ブッフェで出てくる、ちょっと炭化していないか? ってぐらいに焼いた脂の抜けたベーコン。あれが大好きなんですが、日本のホテルでは見ませんね。フライパンを弱火にかけて、キッチンペーパーで溶け出た脂を吸収させていけば、自宅でも作れるのですが、まあまあ面倒くさい。エアーオーブンを使えば、簡単にカリカリベーコンが作れるんじゃない? と。

結論から言うと、楽勝でした。190℃設定で、予熱なしで10分ほどで、ほぼ完璧なカリカリベーコンになりました。通常のオーブンだと倍の20分はかかります。ベーコンの種類や好みによってこの時間は前後させてみてください。仕上がりが固すぎる場合は、細かく砕いてサラダに乗せるのも良いかと思います。

ベーコンは190℃で予熱なしで10分でカリカリベーコンに。もっとも簡単かつ短時間にカリカリベーコンを作る方法に違いない!

ベーコンなんて、から揚げ以上に「毒メシ」扱いされがちな食材ですが、脂肪分が抜けきったカリカリベーコンは、その見た目に反してヘルシーじゃないですかね。

オプションの「2ウェイラック(RAO-1RK)」を使えば、2段で調理可能。金属の串も付属する。下段で鱈のフライ、上段でトルネードポテトを作る。計20分の加熱でフィッシュ&チップスのできあがり
ベーコンは平べったいので、2ウェイラックを使用した方が、たくさん焼ける。
ラック上段のベーコンはカリッと(左の3枚)、下段のベーコンはややしっとり(右の2枚)に仕上がる。写真の色味でお分かりいただけるだろうか

小口 覺

ライター・コラムニスト。SNSなどで自慢される家電製品を「ドヤ家電」と命名し、日経MJ発表の「2016年上期ヒット商品番付」前頭に選定された。現在は「意識低い系マーケティング」を提唱。新著「ちょいバカ戦略 −意識低い系マーケティングのすすめ−」(新潮新書)<Amazon.co.jp>