老師オグチの家電カンフー
電気圧力鍋で発酵調理ができる!? ならば納豆を作ってみようではないか
2019年10月16日 06:30
安くて健康に良い、しかし好き嫌いが極端に分かれる食品といえば、納豆です。そんな納豆が大好きで、ほぼ毎朝のように食べています。スーパーで安く売っている納豆は1パック40gほどと少ないので、一気に2〜3パックはいきますね。
パックを開いて薄いビニールを取り外し、カラシとタレの袋を開けてかける、その一連の作業がもどかしい。自分で納豆を作れば、こんな手間もなく、好きなだけ食べられるのではないかと思い立ちました。
使用したのは、アイリスオーヤマの電気圧力鍋。「低温・発酵調理」の機能が備わっています。自動メニューには、とりハム、ローストビーフ、塩麹、しょうゆ麹、クリームチーズ、ヨーグルト、甘酒といったレシピが用意されています。残念ながら、納豆は自動メニューにありませんが、手動で温度と時間を設定すれば作れるはずです。
発酵調理で最初に作ったのは、自動メニューのヨーグルトです。牛乳500mlとタネとなる市販のヨーグルト50gを入れて5時間10分。当たり前のように牛乳がヨーグルトになりました。
発酵調理は、普通の料理にはない魅力がありますね。食材Aに味付けBでABになるのが普通の料理だとすると、発酵調理では食材AがそのままBに変化する、錬金術的な不思議さがあります。金ではありませんが、菌のマジック!
さて、いよいよ手動メニューで納豆を作ってみます。ざっくり手順を書いてみますが、結構時間がかかります。
1.大豆を水に浸して冷蔵庫に入れる(18時間〜20時間)
2.大豆を煮る、もしくは蒸す(方法によって1時間〜数時間)
3.発酵させる(24時間〜48時間)
4.冷蔵庫で熟成させる(数時間〜数日)
発酵に必要なタネ菌は、ヨーグルトと同じように市販の納豆を使ってもいいですし、粉末状態で売られている納豆菌もあります。発酵温度は40℃に設定。発酵時間は24時間以上かかりますが、今回使用した電気圧力鍋の仕様では最大で14時間10分なので、少なくとも2回に分けてセットする必要があります。
これまで2回作ってみましたが。大豆が大きめだったせいか、発酵時間が24時間では足りなかったようです。納豆の粘りとニオイにはなりますが、まだ市販の納豆の美味しさには到達していません。プロの方からすれば、「発酵をナメるな」だと思いますが。
次は、発酵時間を48時間に伸ばしてみる予定ですが、それだとトータルで丸3日以上かかりますからね。この原稿の締切には間に合いません。それとも、短い発酵時間で済むように「ひきわり」状態から発酵させるか。
悩んでいたところ、「人間にも粘り強さが求めらる」、「ネバーギブアップ」なんてフレーズが頭の中に浮かび、虚脱感でいっぱいになっております。現時点での結論は、「市販の納豆はエラい」ですね。