藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム
かさばらない、すぐ乾く ガーゼバスタオル愛用中
2024年8月19日 08:05
愛用しすぎていてレビューするのを失念してしまっている品を、ときどき「ハッ」と思い出す。ファブリックプラスの「ガーゼ湯上りバスタオル」もそのひとつである。
ネットショップの購入履歴を遡ってみると、2015年から2017年にかけ計7枚購入していた。
試しに買ったら予想よりはるかに良かったので買い足していったものだが、2017年以降買い足されていないのは、7〜9年経った今でも現役で、問題なく使えているからだったりする。
「バスタオル」というものについて、筆者にはその価値観が明確に変わった分水嶺があった。
もともと筆者は「バスタオル」について特に何も考えていなかった。1999年に世帯を持った頃は、主に実家の親から持たされた様々な色柄の贈答品バスタオル(分厚いブランド品)を特にこだわりもなく受け入れ使っていた。ただ実のところ、ボンヤリじんわり微妙な不快感を自覚していた。
それはとにかくバスタオルというものが「かさばる」ところ、それから「洗った後なかなか乾かない」ところだ。
でも「そんなの、バスタオルなんだから当たり前」ぐらいに思っていたし、なんなら自分で、後からホテルライクバスタオルとかいう無闇に分厚いものを一揃えわざわざ買いすらした。
良いタオルほど厚く、そういうバスタオルを使うのが良いこと、くらいの認識でいた気がする。
しかし、子供が3人に増えた2010年、筆者は爆発した。
家事的キャパシティオーバーに至り「もうダメだ」と思った。あらゆることはこれまで通りにはできない。バスタオルも従来のやり方では、もう維持できない。毎日、洗濯し続けられなくなった。
そこで、狭い洗面所のドアに物干しを設置し、数回は洗濯せず干して洗濯頻度を下げる方向で工夫を始めた。物干しも数タイプ使い比べた。しかし存外すぐ壊れるなど物干しも定着しきらなかったし、バスタオルにはやはりカビが生えた。
その後、導入したのが既出の記事にある薄手バスタオルだ。この存在は革命的だった。
実際、これだけでも充分快適になったのだが「もっとよく乾くバスタオルがあるらしい」と調べ行き着いたのが「リネン(麻)のバスタオル」と「ガーゼ(綿)のバスタオル」だった。
「リネン(麻)のバスタオル」はとても洗練されていたのだが、いかんせん筆者の懐具合には単価が高過ぎて、購入するには至らなかった。
ガーゼのバスタオルのほうは比較的庶民的な価格帯だったが、それでもまとめて購入するのは額が大きく気が引けたため、その後、数年間に分けて家族分+αの枚数を揃えることになった。
ガーゼのバスタオルは、収納するにも洗濯機の中でも、とにかくかさばらなかった。フワフワのパイルが無いので当然だ。その上えげつなくよく乾いた。
通常のバスタオルのように髪に巻いても身体に巻いても無問題。かつ丈夫で何年使っても劣化を感じにくい。すぐ乾くので雑巾臭くもならない。
残念ながら子供の粗相の始末に、咄嗟に使ってしまうなどして2枚泣く泣く廃棄したがその他は現役だ。かえって吸水しやすくなった。
綺麗好きなのか、真夏は日に5〜10枚ペースで洗濯に出される、わが家のバスタオルローテーションを力強く支えるのに、この尋常でない乾きやすさの数枚がいま、寄与している。
思うにバスタオルというのは、もともとある程度高価なものだからこそ、長年贈答品の代表格であり続けたのだろう。
筆者はバスタオルを臭くしない洗濯方法にも一家言あるのだが、そのための洗濯実験目的含め、そんなこんなで「厚手タオル、薄手タオル、ガーゼ」3パターンのバスタオルが家庭に併存しているのが今の状態だ。
薄手・厚手ともにパイルのあるタオルには、その良さがあり。ガーゼはガーゼの良さがある。こういった体感にバリエーションを持たせられることの豊かさとありがたみ。
思案して7年ぶりに、2枚買い足すことにした。久しぶりの「くたくた」ではないパリッとガーゼの体感も、また楽しみな今日この頃なのだ。