藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム
スニーカーの拭き洗いシート たまの手入れにちょうどイイ
2024年7月19日 12:05
大人になって初めて、自分のお金で買い、その値段の高さに驚いたもののひとつが「スニーカー」だった。特に体育、運動利用をしない大人のお洒落用? スニーカーというもの。皮革なのか合成皮革なのか(よくわからないし)、果たしていつ、どのタイミングで洗ったりするものなのか? 洗わなくていいものなのか?
まあ洗うべきタイミングより前に余計なことをすると、無駄に汚らしくなってしまうような気もするし、そもそも購入時点で「洗えない」と明言されているスニーカーもある。
確かに日々泥沼に突入するならともかくとして、普通に履く分には、下手に洗って加水分解などされても困るというのは、ある。 あるが……でもそれって汚くないか?
さて洗いにくい衣類やインテリアファブリックの手入れ法に、「拭き洗い」というものがある。通常「洗う」「洗濯する」ものと思われる繊維製品に対して、床や壁などといった硬質な素材と同じように「拭く」ことで付着した汚れを落とす(減らす)やり方だ。
この「スニーカークリーナーシート」をドラッグストアで見かけたとき、ああなるほど、靴にもこの「拭き洗い」アプローチはアリなんだな、と気づいた。泥砂や煤煙、アスファルトの油分といった靴を汚す要素を手軽に取り去るのなら、こういう形態になるのだろう。
10枚入りの小ぶりなウエットシートが3つ入ったパッケージ。靴1足に2枚使うので、1袋で5足。筆者宅は中高生含む5人家族で、スニーカーも当然の如く多数あるため、とりあえず一気に5足を「拭き洗い」してみることにする。
界面活性剤の含まれたウエットシートの不織布は小ぶりで洗剤液も決して多くはないが、成人男性用スニーカーの片足で1枚使うので、なるほど、ちょうどいい。
基本街履きのスニーカーは、結構頻繁に履いているものであっても拭いてすぐシートが「真っ黒」になるほどではない。ソール部分もざっと拭いたところで白色が真っ白になるわけではないし、元の地が黒ければ拭いたところで一見しての効果はわからない。
けれども一通り拭き終わってみれば、なるほど……。全体の「翳り」が取れる。やっぱり汚れている。スニーカーを薄く覆っている汚れの曇りが、拭いているとどんどんシートに写し取られていく。
掃除などでよく使われる「こまめに」という一種のジャーゴン。濫用するのはどうかと思うので、扱いやすいウエットシートとはいえ、スニーカーの手入れをするのはやはり「たまに」のイベントになるのだろうと思う。
それにしても「洗う」に比べたらだいぶん省力で、でも拭いたなりの結果は得られる。やってみて分かったが、拭いてかえって本体が汚くなる、ということもなさそうだ。
汚れというものはやはり靴を劣化させる要因になる。残すより素早く取り去った方がいいのは道理だ。
シートでの「拭き洗い」は、今どき安からぬスニーカーを、できるだけ長持ちさせる一助になるはずだ。