藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム
ワークマンの速乾Tシャツとパッカブルパンツが快適
2021年6月16日 06:00
思春期ならぬ更年期なお年頃である筆者。先日、さほど暑くないと踏んで出かけた先で、体温調節を誤り汗だくとなった。
これまでの経験則で選んだ衣類ではダメだこりゃという体感で、ジャブジャブという擬音をあてたくなるほどのありさま。あまりの不快さに呆然としながら、「少し着るものの方向性を考え直すべきなのではないか」と悟った。
実は、これまで涼感ナントカとか速乾ナントカ的な衣類を、筆者はなんとなく手に取ってこずにきた。それほど運動量の多い暮らしもしていないし、そんなに汗をかくこともない。あまり必要性を感じていなかった。
一方、筆者の家人は例年4月の末ごろから一切のワードローブを涼感とか速乾とかのあれやこれやに切り替え始め、その徹底ぶりは見事なまでである。なるほど、くさいおっさんになりたくないという意識の高さが伺えるなあ、などとのんきに思っていたが、これは単に汗かきの人は涼感や速乾でないとすごく不愉快だからなのだなということを、今更ながら理解した。
これまで完全に他人事だと思っていたことが、ついに我が身に降りかかってきた。この汗問題。
筆者は観念した。そして汗先輩である家人の勧めにて、改めて「ワークマン」に向かった。
店内で、吸水速乾に優れるとされるTシャツをまず検分する。種類があまりにも豊富なので、とりあえずジャケットのインナーなどとして着用することも目し、色合い優先で探すことにする。熟慮のすえ、やや青みがかったパープルにした。なかなかいい色だ。サイズはレディースのLL。780円。
するとその売り場の近くでハッと目が合った商品があった。まさかの「パッカブル」パンツと称される商品だった。
実を言うと筆者は「パッカブル」モノに、非常に目がない。
パッカブルリュックサック、パッカブルボストンバッグ、パッカブルジャケット、パッカブルモッズコート、などなどこれまで購入し愛用してきたが、「パッカブルパンツ」というのは、寡聞にして初めて見た。
仔細に点検する。なるほど高撥水でストレッチで軽量のパンツ……ユニセックスで、デザインはこなれたアンクル丈の、これはジョガーパンツというのかサルエルパンツというのか、力の抜けた感のあるアレのようだ。これが、そのうえ「パッカブル」だなんて……買わないわけにいかない。
非常に発色のいいライトパープルも気になったのだが、上に着るモノを選ばないライトブラウンをチョイスした。サイズはM。1,900円。
洋裁をしている友人曰く、自分で縫うと構造が異次元で気が狂いそうになるという「ズボン」が、しかも尻ポケをひっくり返すと畳んで収納できちゃう商品が、果たしてこの価格で、良いのだろうか?
という疑念を抱きつつも、すぐにこの2着は筆者のワードローブに、なくてはならないものとなった。
パンツの方は特段涼感だの速乾だのを謳っていないのだが、さらっとして着心地良く、伸びもよいので動きを妨げない。Tシャツも蒸れず熱もこもらず。なにぶん、両方とも(普通の洗剤で雑に)洗濯して部屋干ししてもすぐに乾くのが良い。夜洗って干せば翌日また着ることができてしまう。晴れの日に外に干せばものの1時間ほどで乾いてしまう。
おかげで洗濯替えにもう一着、という欲をかかずにいられるのも、また果たして良いのだろうか? という疑いを呼ぶ。が、筆者はおおむね、満足しているのである。