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伊能忠敬が応援してくれる万歩計で、ウォーキングが楽しみに

家電 Watchの書き手の皆さんと編集部が「よかった」と思えたものやサービスなどを、ゆるめに紹介するコーナーです。日々のちょっとした気づきなども共有します
山佐時計計器「万歩計 ゲームポケット万歩 令和の伊能忠敬 ~歩いてつくろう日本地図!~ GK-710」。ちなみに、「万歩計」というのは同社の登録商標だ

夏は汗をかきたくないので極力外を歩かないようにしていた。しかし、外を歩いてもすぐ暑くならない気候になったこともあり、健康のために近場をウォーキングするようにしている。そのおともが山佐時計計器の歩数計「万歩計 ゲームポケット万歩 令和の伊能忠敬 ~歩いてつくろう日本地図!~ GK-710」だ。価格は6,050円。

伊能忠敬(いのう ただたか)といえば、江戸時代に日本全国を歩いて測量し、正確な地図を作ったことで知られる人物。この万歩計は“タダタカ”というキャラクターが常に液晶画面に表示され、「ガンバレ」などと応援してくれる。1999年発売の「平成の伊能忠敬」から、モデルチェンジを続けて販売されているロングセラー製品だ。

通常のカウントをするだけの歩数計と異なり、伊能忠敬をはじめとしたキャラクターたちが応援してくれるため、ウォーキングをするモチベーションが上がっていくのが特徴だ。汗をかく季節が過ぎて外でウォーキングをしやすくなってきた今、日々の運動や外出に欠かせなくなっている。

製品の「顔」は意外とモチベーションになる!?

近年は誰でもスマートフォンを所有している。スマホには歩数計の機能も搭載されていて、過去数年分の歩数までグラフで確認できて便利だ。一方で、ヘルスケアアプリに表示される歩数を見て「もっと歩こう」などというやる気にはつながっていなかった。そこで購入したのが、キャラクターが応援してくれる「令和の伊能忠敬」だった。

「キャラクターが応援してくれるだけだろう」と思う人もいるかもしれないが、筆者はある製品でキャラクターの効果を実感していた。それは、ブラウンの電動歯ブラシ「オーラルB iO」シリーズの上位機種で、柄の液晶パネルに目と口だけのスマイルマークが表示されるのが特徴の1つだ。設定した歯磨き時間を超えて歯磨きすれば目が星マークのニコニコとしたマークになり、時間が足りないと悲しそうな顔になる。

スマイルマークのない歯ブラシで磨いているときは、多少短くてもいいかとおもってしまったり、そもそも歯磨き時間を認識していないときが多かった。ところが、スマイルマークのある歯ブラシで磨いていると、少しでも歯磨き時間が足りないと悲しそうな顔をするため、しっかり磨こうとなる。そのためか、歯科医院でも「しっかりと歯磨きできていますね」と褒められたのは嬉しかった。

ブラウンの電動歯ブラシ「オーラルB iO8」の液晶画面には顔が表示される

タダタカの表情やコメントでやる気アップ

令和の伊能忠敬のキャラクター“タダタカ”たちも目標歩数に応じて応援してくれる。通常の歩数計は1日の累計歩数がデフォルトで表示されているが、令和の伊能忠敬を見るとまず目に飛び込んでくるのが伊能忠敬のキャラクターとコメントだ。

任意に設定した1日の歩数に対して、足りていなければ叱咤し、足りていればニコニコとした表情で「アッパレ!」と褒めてくれる。1日の目標歩数を8,000歩にしたところ、ほとんど歩いていないと「ドリョクセヨ」と少し怒ったような表情で、2,000歩程度歩くと悲しそうな顔で「コレカラダ」と言い、4,000歩が近づくと「ガンバレ」と応援してくれる。5,000歩を超えたあたりから嬉しそうな顔になり「ヨシヨシ」「アトスコシ!」と褒めてくる。そして、8,000歩に到達すると「アッパレ!!」と反応した。

目標歩数を8,000歩にしたときのタダタカの反応。ほとんど歩いていないと、タダタカは「ドリョクセヨ」と怒っている
2,414歩では「コレカラダ」
3,922歩のときは「ガンバレ」。ようやくニコニコとした表情になってきた
5,095歩で「ヨシヨシ」
6,717歩で「アトスコシ!」
8,000歩を超えて「アッパレ!!」と褒めてくれた

令和の伊能忠敬を使い始めてから、タダタカが「アッパレ!!」状態になると嬉しくなるため、毎日8,000歩を目指して歩くようになった。出勤した日や数駅先まで外出したときに帰りの電車でタダタカに「コレカラダ」などと言われてしまうと、最寄り駅の手前で降りて一駅歩く気にもなる。

また、ランダムでタダタカ以外のキャラクターが表示されることがある。「イッキュウ」「コウモンサマ」「ムサシ」「ジロキチ」「オタミ」とタダタカとは生きた時代が異なるどころか、元ネタがよくわからないキャラクターまでいる。筆者は1週間ほど毎日8,000歩歩いたところ、1回だけオタミに会えた。従来モデルでは偶数時になるたびに出現したようだが、令和の伊能忠敬では完全ランダム出現なので、ウォーキング中に歩数を確認する楽しみにもなった。

さまざまなランダムキャラクターが登場(出典:山佐時計計器 製品ページ)
ランダムキャラクターもコメントを残してくれる

日本地図完成に約9年? 倍速モードなら1年ほどで完成

同製品でまず表示されるのはタダタカとメッセージだが、本体ボタンを押すと画面が切り替わり、日本列島をどれほど踏破したかも表示される。東京をスタートし、日本の外周を反時計回りに1周していくもので、全長19,000kmに及ぶ。製品ページには、歩幅70cmの人で日本地図完成までに約2,720万歩、1日1万歩で約7~8年かかると記載されていた。

筆者の場合、テレワークをしている日では、近所への買い物と1時間ほどのウォーキングで1日平均8,000歩ほど歩いているため、日本地図完成におよそ9年はかかりそうだ(歩幅は70cmに設定)。

現在進んでいる都道府県が表示される。踏破した部分は白色で表示される。画像は、東京を出て千葉県を海沿いに反時計回りに進んでいるところで、浦安市付近を歩いていることになっている
次の県に到着するまでの距離も表示される

日本地図の完成を早めたい人のために、倍速モードも備えている。2、5、10、30、50倍に設定でき、筆者の場合であれば、10倍モードなら1年弱、50倍モードなら1カ月強で日本地図が完成する。「向こう1年は毎日ウォーキングする」など短期の目標を立てている人や、日本地図の完成を5年以上も待てない人はぜひ倍速モードを利用してほしい。

なかなかウォーキングが続かない人に試してほしい

キャラクターや地図の機能が特徴だが、歩数計としての機能もしっかりと果たしてくれている。本体ボタンを押して画面を切り替えれば、累計の歩数や時間、消費カロリーも表示される。また、3D加速度センサーを搭載しているため歩数計が傾いていても計測でき、歩行判定機能により動作が歩いているときのものか、歩行以外の動きか判別する。実際に令和の伊能忠敬の歩数と自分でカウントしていた歩数を比べたところ、差異はあまりなかった。

累計の歩行時間も表示できる
累計の歩数
カロリー表示も

筆者が日々ウォーキングをしていて気になるのは、歩いているときは意外に孤独なこと。応援してくれる人がいないのは寂しく、どれほど歩くかは自分次第のため、疲れていたりすると歩かない日もある。

しかし、令和の伊能忠敬を持っていれば、タダタカがつねに応援してくれている。筆者は2カ月ほど令和の伊能忠敬を使っていて、次第にタダタカへ愛着が湧くようになった。タダタカが「アッパレ!!」という8,000歩まで歩こうというモチベーションにつながった。日本地図が完成するまでにあと9年ほどかかりそうだが、持ち続けたい。

東京から千葉に到着したときの画面。タダタカが喜んでくれて筆者もうれしい
大塚 愛理