フランスほのぼの暮らし

自治体のゴミ袋がないフランス、生活ゴミ・リサイクル品・粗大ゴミの捨て方と処理事情

フランス人パパと小・中・高校生まで4人の子どもたちと、パリから1時間ほどの地方都市で暮らす日本人主婦クレモンママが、日本人と似て非なる感覚を持つフランス人の生活を紹介する連載記事です

 ゴミ分別のルールは自治体ごとに違いますが、国によってもまた違うもの。今回は、フランスのゴミ捨てや不用品の処理事情についてご紹介します。フランスでは、一軒家には自治体指定のゴミ箱が配布され、大型集合住宅にはゴミの清掃人がいるんですよ。そんな事情からか、朝仕事へ行く前にごみを捨てるという習慣はあまりなく、夜中にゴミ出しをする人が多いんです。

フランスの一軒家に配布される自治体指定のゴミ箱

フランスには”指定のゴミ袋”が存在しない

 フランスには、各自治体が配布する「市町村名入りのゴミ袋」がありません。でも、ゴミを自治体指定のゴミ箱へ捨てるときは、必ずゴミ袋へ入れて捨てる決まりになっているので、自分で用意する必要があります。

 ゴミ袋として使うのは、日本と同じくスーパーのレジ袋や市販のゴミ捨て用のビニール袋。市販のゴミ袋は、小さいものが10L、大きいものなら200Lのものまでさまざまです。大きなゴミ袋はあるものの、ゴミ箱の中で隙間ができてしまうという理由で、普段のゴミ捨てでは小さな袋の方が好まれています。ゴミ袋の色は特に指定されていませんが、一般的に多いのは黒や透明色の袋です。

市販のゴミ袋は10~200Lで大きさのバリエーションがたくさんあります

一戸建ての住宅には、自治体のゴミ箱が配布される

 ゴミ袋の配布や販売はありませんが、一戸建ての住宅には、自治体から既定のゴミ箱が配布されます。ゴミ箱には、生ゴミなどの生活ゴミ用の「Poubelle Noi(プベル・ノワール)」と、リサイクル可能なゴミ用の「Poubelle Jaune(プベル・ジョーヌ)」とがあります。各家庭の居住人数によって、大きさが異なる点が特徴です。このゴミ箱は、大規模でなければ集合住宅でも配布されます。

 ゴミ箱は各自が敷地内で管理することになっていて、指定日に家の前に置いておくと、ゴミ回収車が来て中身を回収してくれます。ゴミ箱が汚れたら、各自がそれぞれ掃除するルールです。賃貸住宅の場合には、引っ越し前に必ずゴミ箱をきれいに掃除してから、引き渡す決まりがあります。

自治体から配布されるゴミ箱は、家族の人数によって大きさが変わります

ルールが厳しい週に1回のゴミ出し

 ゴミ出しは、自治体規定のゴミ箱へゴミ袋に詰めたゴミを入れ、週に1度の収集日に家の前に出して行ないます。このときフタは、キッチリと閉めるのがルール。うっかりしてフタが半開きだったとか、ゴミ箱の許容量を超えてゴミを突っ込んだ場合には、ゴミ回収人はあっさりシカトして通り過ぎてしまいます。

 私の居住地域では、ゴミ回収車が自宅の前を通り過ぎてしまったら、それ以降の時間はゴミ出しを回収してもらえません。翌週の回収日を待つしか方法がないのです。ゴミを回収してもらうには、回収車が来る前にゴミ箱を自宅前に出しておかなければなりません。回収サイクルも、生ゴミなどの一般ゴミが週1回、缶や紙などのリサイクルゴミは2週間に1度しかないので、何らかの理由で回収してもらえないと、それだけで一大事です。

ゴミ箱はフタが完全に閉まっていないと回収してもらえないので注意

リサイクルゴミは、洗わず捨てられる

 リサイクルゴミ用のゴミ箱は黄色をしています。ここへ捨てるのは、牛乳パックやお菓子の空き箱、空のペットボトル、ケチャップやシャンプーなどのボトルや、空き缶、新聞やチラシなどの紙類で、全部を一緒に入れられます。しかも、空き容器や空き缶、ペットボトルなどは洗わずそのままでOK。でも、自分のゴミ箱が汚れるのがイヤな人は、きれいに洗浄してから捨てています。

ゴミ箱のフタが閉まらないと困るので潰せるものはすべて潰してからゴミ箱へ入れます

空きビンの回収はない

 日本ではリサイクルゴミとしてお馴染みの「空きビン」ですが、こちらは回収してもらえません。自治体が指定した場所にある、空きビン専用ゴミ箱まで自分で捨てに行かないといけないのです。

 大きなグレーのゴミ箱ですが、ビンを入れるための口が付いているために、1つずつ捨てなくてはならないところが地味にツライ。でも、1つ入れるたびに派手に割れる音がするので、子どもが喜んで捨ててくれるんです。ビンは、無色でも色付きでも、何でも一緒に捨てることができます。

 リサイクルゴミ同様に洗わずに捨てられますが、そのせいでゴミ箱の周囲がベタベタに汚れているのがイマイチなところです。

空きビンは1つずつ入れねばならないところが地味にツライ

洋服や靴を捨てられる専用のゴミ箱がある

 さらに、不要になった洋服や靴、カバンなどを捨てられるゴミ箱もあります。ゴミ箱へ入れられた服や靴のなかでも、状態の良いものは、これらを必要としている人々のもとへ届けられます。ゴミ箱と言っても、実際は回収ボックスなので、捨てるというよりも寄付をするという感じですね。

 直接入れるのではなく、ゴミ袋のようなビニール袋などに入れてから、回収ボックスへ入れるルールです。遺品整理などで大量に出る洋服類や、靴などの身の回りの品々を入れる人もいます。大きなショッピングモールや、スーパー、教会の付近などに設置されていることが多いです。

捨てるときは袋に入れて、バラバラにならないようにします

粗大ゴミも自分でゴミ集積場へ持ち込む

 粗大ゴミも、居住地域ごとに決められたゴミ集積場に、自分で持ち込みます。大型家電製品や材木、庭の草木、古くなった衣類など、ゴミ回収車が持って行ってくれないものは、自力で処分しなくてはなりません。

 このゴミ集積場は、1年間に持ち込める回数が決められており、自治体から配布された集積場の入場券を持って、捨てに行くルールです。指定の場所まで自分で運び込まなくてはならないので、大型の家具や家電製品の場合には友人や知人に頼んで協力してもらうこともあります。

持ち込める回数が制限されているので、不要なものは溜め込んでから一気に処分します

巨大な集合住宅は、ゴミを管理する清掃人がいて、ゴミ捨てが簡単

 一軒家と違って、数十世帯が住む大規模な集合住宅では、入り口や地下にゴミ捨て場があるのが一般的です。一軒家のようにゴミの規制が厳しくないので、なんでも一緒に捨てられることもあります。

 粗大ゴミも一緒に置いておけば、まだ使えそうなものなら、住人が持ち去ったりするので、気付くとなくなっていることも多いんです。集合住宅の場合には、ゴミを管理する清掃人がいて掃除や片付けもしてくれるのでラクちんなんですよ。

集合住宅では管理会社がゴミをまとめてくれます

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クレモンママ

在仏20年、田舎暮らしを満喫中の小・中・高校生の4児の母。趣味はお花を育てること&散歩。人生は楽しく生きたいタイプ。