フランスほのぼの暮らし

フランスママに学ぶ、ゲ-ム機に依存しない「子どもの余暇の過ごし方」

フランスは日本より家庭用ゲ-ム機のある家庭が少なく、学校で子ども同士がゲ-ムの話題で盛り上がることもほとんどありません。今回は、そんなフランスの子どもの遊びや余暇の過ごし方をご紹介します。フランスでは老若男女を問わず、昔からあるトランプやUNO、チェスやボードゲームなど、卓上で手軽に遊べるものが今でも好まれています。

 

ゲ-ム機のない家庭がたくさんある

前回、フランスにはお小遣いがないというお話をしましたが、高額なゲ-ム機やゲームソフトを買い与える親も少なく、小学校3年生以下の子どもで、ニンテンドーDSを持っていない子もいます。ですので、学校のお友だちとの話題がゲ-ムの話ばかりになることもありませんし、ゲ-ムを持っていなくても仲間外れになったり、話の輪に入れないということもありません。平日は、学校が終わるのが夕方の5時近くという事情もあり、ゲ-ムに熱中する時間もないのです。

 

マニアのお父さんがハマると、子どもを道連れにすることも

家庭によっては、子どもよりもお父さんがゲ-ム好きで、ゲームの情報や発売日に詳しく、率先してゲ-ムを買いに行くことがあります。1人でハマっているとパ-トナ-に叱られるので、子どもを仲間に引き込んで楽しむパタ-ンが少なくないのです。ただし、ゲーム内容が16歳以上や18歳以上と設定されているものありますし、逆に低年齢を対象にしたゲ-ムは少なめなので、小学生では日本よりゲームをしている子が少ないです。

 

食事後のボ-ドゲ-ムやカ-ドゲ-ムに向け、普段から腕磨き

小学生なら、トランプの神経衰弱、「UNO」、「人生ゲ-ム」、ばらけた竹ひごを引いて点数を競う「ミカド」と呼ばれるテーブルゲーム、ポケモンカ-ド、妖怪メダルなどが人気のある遊びです。勉強系が好きな子や大人には、フランス語の語彙力を競うボードゲーム「スクランブル」や、三角形のドミノ牌を並べて計算力を競う「トリオミノ」も人気があります。フランス家庭では、食事会や休日の食事のあと、家族や友だちとみんあでカ-ドゲ-ムやボ-ドゲ-ムを楽しむ習慣があるので、普段から腕を磨いています。

 

天気の良い時期や晴れている時には庭や公園でペタンクをする

フランス人に、外で遊ぶときに大人気なのが「ペタンク」です。どこの家庭にも必ずペタンクボ-ルがあるぐらい人気で、悪天候の日を除いて1年中、庭や公園、駐車場など、どこでも好んで遊ばれています。家族対抗や親子で分かれてなど、最低2人から大人数でも遊べるのが特長です。各市町村が競技会を開催することもあり、子どもから大人まで腕を磨くのに普段から一生懸命です。 

 

フランスの子どもの放課後の過ごし方

フランスでは3歳児から小・中学生まで全ての子どもの学校終了時間が夕方5時近くのため、平日にお互いの家を行き来して遊ぶことがありません。また、日本のように子ども同士で気楽にお互いの家を行き来するという習慣もありません。帰宅後はおやつを食べてから宿題をして、お風呂に入って夕食を食べ、家族団らん後に就寝と、寝るまでの時間が短いので忙しいです。習いごとはしていない子の方が多く、あっても週に1~2回程度が一般的です。

 

シッタ-さんのお家で何をして過ごす?

幼稚園や学校後にシッタ-さんのお家でお世話をしてもらう子どもは、シッタ-さんと一緒に宿題をしたり勉強を教わったり、ほかの子と室内や庭で遊んだりして過ごします。習いごとへ行く子は送迎もしてもらえます。シッタ-さんは子どもにとっての第2の母なので、その日に学校や幼稚園であった出来事や悩みごとなども、すべて報告するんですよ。

 

週末は家族と過ごし、子どもの友だち同士で過ごすことがない

週末には家族みんなで食事や買い物に出掛けたり、近くに親戚や祖父母の家があれば遊びに行ったりして過ごします。日曜日には自宅で家族とゆっくり過ごしながら、ゲ-ムや散歩をしたりします。子どもが友だち同士で週末の自由な時間を過ごすようになるのは、成人年齢を超えて1人暮らしをするようになってからがほとんどです。

 

フランス人は特に遊ぶものがなくても大丈夫

フランスの子どもは好みがハッキリしているので、どんなに勧められても、自分の興味のないものでは遊びません。ゲームでもオモチャでも興味がなければおしゃべりしていた方が楽しく、年令を問わず何に対してでも議論をしたがります。遊ぶものがなければ、ひたすら喋る。これがフランスのお国柄なのかも知れません。

 

 

クレモンママ

在仏20年、田舎暮らしを満喫中の小・中・高校生の4児の母。趣味はお花を育てること&散歩。人生は楽しく生きたいタイプ。