フランスほのぼの暮らし
フランスママに学ぶ「高校生までお小遣いナシ!」子どものお小遣い事情
2017年 1月 9日 19:00
フランスの子どものお小遣い事情は、なかなかシビアで、誕生日とクリスマス以外に現金をもらえることはありません。今回は、そんなフランスの子どもたちのお小遣い事情をご紹介します。1年間のお小遣いは、この2回にもらったお金を上手にやりくりしています。
フランスには「日本のお年玉」のようなものがない
フランスなどのキリスト教圏では、元旦は祝日でお休みですが、2日から通常通りの生活が始まります。特に何かを祝うという感覚がなく、元旦だからとお年玉をもらうこともありません。日本のような初売りもなく、元旦は全てのお店が閉まっていて、特別なイベントや正月料理などもなく、家でゴロゴロして過ごします。
フランスでお小遣いをもらうのは、高校生から
フランスで親から定期的に「お小遣い」としてお金をもらうようになるのは、高校生からが一般的です。まれに中学生でもらい始める子もいますが、多くはありません。フランスでは学校での勉強時間が長いため、日本のような高校生アルバイトはなく、親からもらったお小遣いのみで毎月を過ごしています。1カ月に20ユ-ロ(2,600円ほど)が相場で、足りない場合は、クリスマスと誕生日にもらったお金でやりくりします。
お小遣いでの「買い食い」はせず、小学生のお小遣いもなし
フランスでは、子ども同士で連れ立って商店などへ出掛けたり買い食したりと、お金のかかる場所へ出掛けることがないので、お小遣いをあげる習慣もありません。フランスでは、学校の文房具などは、年度始めに学校からくる学用品リストに応じて1年分をまとめて購入し、学校へ持参します。そのため年度途中で購入することもなく、こまごまとお金を使うこともないのです。子どもたちが欲しいものは、誕生日やクリスマスにもらえることもあり、小学生にお金を使わせる必要性がないのです。
高校生になると、クリスマスプレゼントが物から現金へ
中学生までの子どもがクリスマスプレゼントとしてもらう物は、オモチャや家電製品などで、現金をプレゼントされることはありません。自転車など大きなものも、この機会にもらえます。親戚一同からももらえるので、高額な商品の場合は、みんなが共同で支払って購入します。相場的には小中学生で5万円分ぐらいの量のオモチャがプレゼントされます。高校生ぐらいになると、物がお金に変わり、親戚の人数にもよりますが5~10万円ほどの現金や銀行小切手がもらえるようになります。
フランスの親戚は、久し振りに会ってもお小遣いをくれない
フランスでは久し振りに訪ねて来た親戚や、会いに行った親戚が、子どもたちにお小遣いをあげることはありません。お土産として、食べ物やその土地の名物などを持って来ることはありますが、自由に使えるお小遣いとしてお金を渡す習慣がないのです。ただしクリスマスには、遠方に住んでいても海外に住んでいても、必ずクリスマス前に到着するようにプレゼントを贈ってくれます。
お誕生日は、クリスマスよりも重要度が低い
これも日本と違うところかもしれませんが、フランスの年間のメインイベントはクリスマスで、お誕生日ではありません。1歳や10歳などの節目のお誕生日は派手に祝いますが、それ以外はプレゼントに掛けるお金がクリスマスよりも少なめです。クリスマスは数万円する物でも欲しがればもらえますが、お誕生日は数千円が限度です。どうしても高額なものが欲しい場合にはクリスマスのときに一緒に購入するのが一般的です。なかには、誕生日に特別なお祝いやプレゼントをしない家庭もあります。
フランスの子どもは、お金を持ち歩かない
日本よりも盗難事件の多いフランスでは、子どもに限らず大人でもお金を使う用事がなければ、むやみに現金を持ち歩きません。子どもでも持ち歩いていれば盗られる可能性があることは常識なので、お店で飲食することもなく、気軽にサンドイッチを持ち歩き、学生は外でお金を使わないのがフランス流です。