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リストバンド型活動量計「Fitbit Flex」を量販店ルートでも販売

リストバンド型の活動量計「Fitbit Flex」

 米国のウェアラブル活動量計メーカーFitbit社は、リストバンド型の活動量計「Fitbit Flex」について、現在はソフトバンクに限定している販路を、今後は家電量販店やAmazon.co.jpなどに拡大すると明らかにした。Fitbitのジェームス・パークCEOが来日し、記者発表会で語った。

 Fitbit Flexは、リストバンド型の活動量計。身に付けるだけで歩数や移動距離、消費カロリーや睡眠サイクルを計測できる点が特徴で、測定データはパソコンやスマートフォンにBluetoothで転送し、グラフ化して記録できる。

Fitbit社の活動量計は、Bluetooth機能を搭載し、ワイヤレスでスマートフォンやタブレット、パソコンと連携する
Fitbit Flexのセンサー部。液晶画面は搭載しない
ベルトの内側にセンサー部をはめ込んで使う。ベルトは交換可能
Fitbitのヨランダ・チャン アジア太平洋地域副社長兼本部長

 Fitbit Flexのこだわったポイントはデザインだ。Fitbitのヨランダ・チャン アジア太平洋地域副社長兼本部長は、「アメリカには“One Size Fits All”という言葉があるが、私たちはそう思わない。例えばfitbit flexには8種類のバンドカラーを用意し、バンドの太さも交換できる。身に付けるものだから、ユーザーが好みや気分で使い分けられるように配慮している」と語る。今後は米国のファッションブランド「トリー・バーチ」とコラボした、ブレスレットやネックレス型のFitbitを発売するという。

手に持っている「Fitbit Zip」はエントリーモデルの活動量計。右側の「Fitbit One」は睡眠計を備えた活動量計で、階段を何段上ったか記録する機能や有機EL液晶を搭載する

 Fitbit社の製品のうち、現在日本国内で展開しているのは、リストバンド型のFitbit Flexのほかに、クリップ式の「Fitbit One」と「Fitbit Zip」の2製品。「Fitbit One」は活動量計と睡眠計の機能を備えた上位モデル。「Fitbit Zip」は、睡眠機能を省略し、シンプルで使いやすさにこだわった活動量計。いずれも昨年発売し、現在は量販店でも発売されている。

 Fitbitシリーズに共通しているのは、専用アプリやソフトと連携して、1日の活動のほか、睡眠や食事など、生活をトータルで記録する点だ。

 今後の取り組みについては、アプリの機能改良を予定している。現在はiPhone 5sにのみで可能な、歩数や距離、消費カロリーをFitbitの製品と連携させなくても記録できる機能を、Android端末にも対応させるという。

 さらにFitbitのアプリおよびソフトウェアには、食事を記録する機能があるが、より簡単に食品名を記録できるよう、食品データベース企業と連携を進める。

デジタルフィットネス機器の市場は急成長

 健康をデータで管理する活動量計などの機器は、全世界で市場を拡大している。

 同時に、Fitbit社の売上も急成長している。2013年は、Fitbit社の製品は、2013年に米国の活動量計市場で7割近いシェアを占めたという。

デジタルフィットネス機器の市場は拡大している
発売以来、Fitbitシリーズの販売台数は急成長している
2013年は、米国の活動量計市場で7割近いシェアを占めたという
Fitbit社が提供する無料アプリは米国内のアプリランキングで1位になったという
Fitbitのジェームス・パークCEO 共同創業者

 Fitbitのジェームス・パークCEO 共同創業者は、「日本は健康意識の高い国」として、潜在的な需要を見込む。同社の調べでは、日本の消費者の8割が「健康は自分の生活で一番大切」とするが、健康や運動のための商品やサービスを利用している人は2割に留まっているという。

 なお、米国などで発売されている同社の体組成計「Fitbit aria Wi-Fi Smart Scale」は、日本での発売時期は未定。ジェームス・パークCEOは、「なるべく早く日本でも発売したい」とコメントした。

タブレット端末で「ダッシュボード」というfitbitの記録画面を立ち上げた様子
食事も記入できる
活動をグラフでわかりやすく表示する
アプリには仲間と競い合う機能も搭載する

小林 樹