東芝、使い勝手を追求したコンパクトなサイクロン式掃除機「TORNEO V」

TORNEO V(トルネオ ヴイ) VC-SG512

 東芝ホームアプライアンスは、使い勝手を追求したコンパクトなサイクロン式掃除機「TORNEO V(トルネオ ヴイ) VC-SG512」を9月10日より発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は8万円前後。

 東芝のサイクロン式掃除機は、フィルターを使用しない“本格サイクロン”が特徴で、独自の遠心分離機構により、ミクロサイズのゴミまで分離するため、吸引力が持続する点が特徴。新モデルのTORNEO Vは、ハイエンドモデルのTORNEO Wの次に位置する高級モデルで、使い勝手を追求して、今回フルモデルチェンジした。

 東芝では、新モデル開発にあたり、サイクロン式掃除機を購入する時に重視する点を調査。その結果、使い勝手やコンパクトさ、吸引力を重視する人が多かったという。TORNEO Vでは、これらのニーズに対応するため、吸引力と使い勝手の良さを重視した。

東芝の調査ではサイクロン式掃除機を購入する際に、使い勝手やサイズを重視する人が多かった本体側面本体上部
本体背面ダストボックス操作部

 まず、吸引力については、大きなゴミと小さなゴミを分離する2つの機構を一体化した12気筒のサイクロン「バーティカルトルネードシステム」を新たに搭載。強力な遠心分離力によって、ミクロサイズのゴミを99.9%分離し、吸引力も99%以上持続するという。

12気筒サイクロンで、大きなゴミを小さなゴミをそれぞれ分離するミクロサイズのゴミまで分離する12気筒サイクロンを搭載バーティカルトルネードシステムの構造。12気筒サイクロンがダストボックス上に配置されていて、本体サイズはコンパクト

 使い勝手に関しては、本体重量を徹底的に見直した。ヘッドや延長管、本体には丈夫で軽いカーボン素材を使用し、ホースや延長管の直径を従来より小さくした。これにより、本体重量は4.7kgで、従来機種から30%以上の軽量化に成功したという。本体が小型・軽量化したことで、掃除の時の取り回しや持ち運びの負担が少なくなるほか、ヘッドの自走性能も向上。床に対する抵抗が少ないので、操作時の手への負担が軽減されるという。

延長管カットモデル。従来機種(左)に比べると新モデルは(右)はかなり細くなっているホースのカットモデル。ホースの直径は従来より6mm細くしている本体重量は3.3kgで、ヘッド・ホース・延長管は1.4kg。従来機種に比べると約30%軽くなっている

 ヘッド部は高さ6cmの薄型設計を採用したほか、ブラシを本体上部から取り外しできる機構とし、手入れしやすくなったという。また、グリップ部分は人間工学に基づいて、握りやすい形を採用した「新らくわざグリップ」を採用する。

ヘッド部裏側ブラシはヘッドの上部から取り出せる。ヘッドを裏返す必要がなく、手入れしやすいという

 省エネ性能については、消費電力を最大で52%まで削減できる「ecoモード」を搭載。ヘッドを浮かせると自動で1秒後にパワーが低減し、6秒後に電源が切れる「節電アイドリング機能」、ゴミセンサーでゴミを検知し、自動でパワーを制御する「ゴミ残しまセンサー」、床面によって自動でパワーを制御する「床面認識」機能を組み合わせて、無駄な消費電力を削減する。

 そのほか、布団用ブラシ、洋服布用ブラシ、すき間ノズル、ロングブラシ、伸縮ロングノズル、付属品用ホースなどのアタッチメントが付属。アタッチメント収納用の専用バッグもついている。

エアコンの上まで掃除できるブラシなど豊富なアタッチメントが付属するアタッチメントは数が多いため、専用の収納バッグが付属する

 本体サイズは220×322×267mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は4.7kg。消費電力は850W。集塵容量は0.4L。本体カラーはグランレッド、ピンクゴールド。

 そのほかラインナップとして、布団用ブラシ、洋服布用ブラシ、ロングブラシ、伸縮ロングノズル、付属品用ホースなどのアタッチメントが付属しない「VC-SG412」、ゴミ残しまセンサーを省略した「VC-S312」も同時発売する。本体サイズや重量はVG-SG512と同等。価格はオープンプライス。店頭予想価格は順に7万円前後、6万円前後。

「VC-SG412」左からメタリックオレンジ、シャンパンゴールド「VC-S312」左からメタリックピンク、シルバー

 ハイエンドモデルの「TORNEO W(トルネオ ダブル) VC-SG712」も同時発売する。より細かなゴミまでキャッチして吸引力を持続できるよう、2段階でゴミと排気に遠心分離する機構「ダブル分離サイクロン」を搭載した最上位機種で、ヘッドやホース、延長管などの素材にカーボンを使用し、軽量化している。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は9万円前後。本体カラーはグランレッド、メタリックブラウン。

「TORNEO W(トルネオ ダブル) VC-SG712」メタリックブラウングランレッド
東芝ホームアプライアンス 取締役 石渡敏郎氏

 東芝ホームアプライアンス 取締役 石渡敏郎氏は、東芝が国産掃除機を初めて発売したメーカーとして掃除機への思い入れが強いことを紹介。また、今回製品名に「V」という文字を入れたことに関しては「お客様にとって価値のある製品という意味で“Value”、メーカーとして他社との競争に打ち勝っていくという意味で“Victory”、さらに新モデルのサイクロン機構『バーティカルトルネードシステム』の“Vertical”の3つの意味がある」と話した。






(阿部 夏子)

2012年8月8日 16:28