シャープ、家庭の発電/消費電力量が手軽に確認できる
「電力見える化システム」

~専用タブレット端末を使用。住友林業より9月5日に発売

 シャープは、太陽光発電システムの発電量/売電電力量や家電の消費電力量が、専用タブレット端末で一括確認できるHEMS(ホームエナジーマネジメントシステム)「電力見える化システム」を開発したことを発表した。商品化の第一弾として、まず住友林業に納入する。

「電力見える化システム」

 電力見える化システムとは、シャープ製の太陽光発電システムの発電量や売電電力量から、個別の家電の消費電力量まで家電の電力に関する情報データを「専用タブレット端末」で一括で確認できるシステム。同社によると、一般的なHEMSでは、複数の機器の消費電力をブレーカ単位で合計して表示していたため、見にくく、取り付けも難しかったという。また、表示端末がパソコンの場合、設置場所や起動時間の制約があったという。そこで同社の電力見える化システムでは、表示端末には専用のタブレット端末を使うなど、使いやすさを向上させた。

 システムは、電力計測タップ、中継機、専用タブレット端末で構成される。使用するには、家庭内のコンセント口に電力計測タップを取り付け、エアコンや冷蔵庫など家電機器のプラグを差し込む。1台ごとの消費電力量の情報は、電力計測タップから中継機を介して専用タブレット端末に送信される。

 タブレット端末の画面には、太陽光発電システムの稼働状況のほか、タップに接続した機器の消費電力量がリアルタイムで表示される。消費電力は、個別の機器ごと、または部屋単位でも表示できる。タブレット端末本体は軽量で薄く、リビングや寝室、キッチンなど、家庭内の様々な場所で活用できるという。

太陽光発電システムと連携させることで、発電量や売電電力量のほか、個別の家電の消費電力量を「専用タブレット端末」で一括して確認できる
専用タブレット端末で表示するイメージ

 同社によると、国内の全電気エネルギーの中で、家庭用の消費の占める割合は約3割にのぼり、そのうちエアコン、照明、冷蔵庫、テレビの電気使用量は約7割になるという。電力見える化システムを導入することで、家庭での節電をサポートするとしている。

 このシステムの第1弾として、住友林業は、電力の見える化システムを「Smart NAVI(スマートナビ)」という名前で9月5日から、沖縄を除く全国で発売する。価格は、床面積3.3平方メートルあたり58万円から。






(小林 樹)

2011年9月2日 14:34