経産省、6~9月は“室温28℃の徹底”を呼びかけ

~住宅やビル、交通機関など。政府も自ら実施

 経産省は、6月から9月までの期間における節電対策をまとめた「夏季のエネルギー対策について」を発表。住宅やビルの冷房温度について、原則28℃を徹底することを訴えた。

 業務、家庭関係に向けた対策では、室温28℃を徹底すること、28℃でも快適に過ごせるよう、クールビズを励行し、同時に熱中症を予防することを呼びかけている。また、エアコンの省エネ効果を高めるため、こまめにエアコンのフィルターを掃除すること、室外機周辺の障害物を取り除いで直射日光を避けることも呼びかけている。

 冷房以外の省エネ対策としては、冷蔵庫の設定を「強」から「中」に変えること、テレビを省エネモードに設定し、画面の輝度を下げること、電気ポットや温水洗浄便座といった常時保温電力を消費する機器は保温機能をオフにすることなどを挙げている。また、家電製品を購入する際には、機器の省エネ性能を表示する「統一省エネラベル」に注目し、省エネ製品の高い製品を選択することを勧めている。

 室温28℃については、鉄道やバス、飛行機や船、自動車(自家用/業務用)などの運輸部門にも徹底することが明記されている。また政府でも、室温28℃を徹底し、庁舎で使用している白熱電球など旧型の照明を全廃して、LED電球や蛍光灯といった省エネ光源に切り替えていくなどの対策を行なうとしている。

 同対策では、節電対策を実施することで、年間の電気代がどれだけ削減できるかを記した「省エネチェック表」も含まれている。チェック表によると、室温を27℃から28℃にすることで、1年間で670円の節約、冷房時間を1時間短縮することで年間410円の節約、白熱電球を電球型蛍光灯に交換することで年間13,850円の節約になるという。






(正藤 慶一)

2011年5月31日 17:00