やじうまミニレビュー
サンワサプライ「便利タップ TAP-B40W」
サンワサプライ「便利タップ TAP-B40W」 |
本体の小型化とか、国際対応の簡単さから、ACアダプタを使う電気製品が増えている。しかし、ACアダプタには、いくつかの欠点がある。
なかでも一番困るのは、ACアダプタが通常のACプラグよりも大きく、コンセントやテーブルタップの隣の差込口をふさいでしまうことだ。これを解決するために、ACアダプタは徐々に小さくなってきているが、それも限界はある。
一方で、テーブルタップの側でもACアダプタをうまく活用することを目的とした製品がいくつか登場している。今回紹介するサンワサプライ「TAP-B40W」は、その流れに沿った最新の製品だ。
メーカー | サンワサプライ |
製品名 | 便利タップ TAP-B40W |
希望小売価格 | 2,625円 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 1,823円 |
パッケージはブリスタータイプで、本体に比べて大きめだ。パッケージの表面には大きな文字で「ACアダプタ取付術」、裏面には「ACアダプタの利用に最適です」と書かれている。ACアダプタを活用するためのテーブルタップであることが間違いなくわかるようになっている。
本体パッケージ。「ACアダプタ取付術」と大きく書かれている | パッケージ裏面。「ACアダプタの仕様に最適です」などACアダプタを意識した文章が多い | 本体全景。左右上と3つの差込口が、3セット用意されている |
パッケージから取り出した本体は、想像していたよりも短く、26cmほどだ。差込口は9個ある。差込口は、3個が1セットになっており、本体の同じ位置の3面(左右と上)に並んでいる。本体の断面は台形で安定感がある。
本体の中央には、タンブラー型の一括スイッチがある。9つの差込口のうち、3つは常時給電されるが、残りの6つは一括スイッチでON/OFFできる。電気機器の消し忘れ防止や待機電流対策に使えるだろう。
定格容量は、15A/125V(合計1,500Wまで)だ。接続している機器の消費電力の合計が1,500Wを超えると、内蔵のサーキットブレーカーが作動して電源が切れる。サーキットブレーカーが働いたときに、回復させるためのリセットスイッチも用意されている。
全長は約26cm。下に置いた30cm定規よりも短い | 本体の断面は台形になっている。3方向からプラグが差し込める | スイッチ連動エリアの6個口は、中央に見えるスイッチでまとめてオン/オフできる |
右側面の黒い丸は、サーキットブレーカーが働いた後に押すリセットスイッチ | プラグの刃の根本にある黒い部分は、トラッキング火災予防のために、ホコリの進入を防ぐ絶縁キャップ | プラグは回転タイプで、狭い場所でも使いやすい |
さっそく、各種のACアダプタや充電器を集め、いろいろな差し方を試してみた。とくに、ニッケル水素充電池の充電器は幅が6cm以上もあり、しかもプラグが端に寄っているので、テーブルタップにとってACアダプタ以上にやっかいな存在だった。
パッケージに明記されているだけのことはあって、ACアダプタも使いやすい。具体的には、差込口の間隔が広く、かなり大きなACアダプタでも2つ並んで差せる。製品情報によれば、幅が47mmまでのACアダプタまで対応しているという。
9個口を全部使った例。充電器1個、ACアダプタ5個。通常ケーブル3本を差している。大型のACアダプタを並べて差しても大丈夫 | 別の角度から見た状態。断面が台形なので、側面にACプラグ、上面にACアダプタを差すと、干渉してしまう |
9個口を全部使った例、その2。充電器4個、ACアダプタ2個、通常のケーブル3個を差している | 別の角度から見た状態 |
実用性の高い良い製品だが、残念な点がある。
それは、9個の口をすべて使うのが難しいことだ。これは、本体の断面が台形であるためだ。左右の面に差し込んだACプラグが斜めになってしまい、上の口に差したACアダプタと干渉することがある。また、斜めになったACアダプタに挟まれて、上の口にACプラグを差すのが難しいこともある。
現状では左右上の3つの口のうち、2つまでは楽に使えるが、9個口を全部使おうとすると難しい。特に、単三充電池4本を充電できる大型の充電器が混ざっているときは、頭をひねることになる。
単三充電池用の充電器は幅があるので、2個並べて差し込むことはできなかった | 断面が台形なので、充電器を両側に差すと、上でぶつかってしまう。左の充電器が微妙に浮いているのがわかる |
9個口を活用するためには、本体の断面を台形ではなく四角形にするだけで、機器間の干渉が減ると思う。上面の幅を下面と同じぐらいに広げればなお良いだろう。しかし、そうすると、テーブルタップは、大きく重くなってしまうだろうし、そこまで必要な人も少ないだろう。現在のデザインが、程の良い落としどころなのかもしれない。
2010年 4月 22日 00:00
やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです