【年末特別企画】番外編「無印良品の掃除グッズ」

~無印の掃除用品システムでナチュラルクリーニングに挑戦
by 小林 樹
無印良品「掃除用品システム」

 月曜日から、キッチン、窓回り、風呂、リビングなど、空間ごとに大掃除アイテムを試してきた。最終日の今日は、番外編として無印良品の「掃除用品システム」を特集する。


無印良品の「掃除用品システム」の基本はコレ!

~無印良品「アルミ伸縮式ポール」(販売価格:400円)

 無印良品には、掃除グッズも豊富に揃っている。なかでも、今回ご紹介する無印良品の「掃除用品システム」は、床、窓、キッチン周りなど、使う場所に合わせてヘッドを取り替えて使えるシリーズだ。

無印良品「アルミ伸縮式ポール」伸ばした状態

 全てのヘッドを取り付ける基本となるのが、この「アルミ伸縮式ポール」だ。直径は2.5cm程度で、長さはもっとも縮めた状態で68cm、最長で116cmまで伸ばせる。アルミ製なので軽く、手の届かない高いところや、しゃがむのが面倒な床の掃除に適している。長さは調整がきくので、掃除する場所によって自在に伸縮させることができる。

 アルミ伸縮式ポールに併せて、用意したヘッド類は以下のとおり。いずれもポールに取り付けたり、壁に掛けたりできる。また、単体でも使用できる。ごちゃごちゃしがちな掃除グッズでも、無印良品で揃えると色合いに統一感が出て、部屋に置いてあってもうるさくない。

カーペットクリーナー(販売価格:499円)フローリングモップ(販売価格:400円)マイクロファイバーハンディモップ(販売価格:1,200円)
タイル目地ブラシ(販売価格:250円)ほうき&ちりとり(各販売価格:280円、260円)
ガラスワイパー(販売価格:579円)マイクロファイバークロス5枚組(販売価格:500円)

 なお、ガラスワイパーについては、やじうま大掃除ウィーク:窓掃除編で大活躍しているので、こちらをご参考にしていただければと思う。

 掃除の際に使用する洗剤としては、同じ無印良品の「ナチュラルクリーニングセット」を用意した。ナチュラルクリーニングとは、洗剤の代わりに、人体や環境に害の少ない重曹やクエン酸、石けんを用いて、家の中のほとんどの汚れに対応する掃除のこと。このナチュラルクリーニングセットには、初心者の人が始めやすいように、重曹、クエン酸、スプレーボトルと丁寧な説明書が一式になっている。

ナチュラルクリーニングセットクエン酸小さじ1と2分の1を水300ccに溶かし、クエン酸水を作っておく

デリケートな家具家電のホコリ取りに使える! ふわふわモップ

~マイクロファイバーモップ (販売価格:1,200円)

無印良品「マイクロファイバーモップ」

 寝床のある部屋のテレビは、あっという間にホコリが積もる。精密機器なだけに、こまめに拭かなければいけないのだが、これまで使っていたクリーニングシートだと使い捨てで、ガンコな汚れでもないのになんだかもったいないなぁと感じていた。

 この「マイクロファイバーモップ」は、極細繊維のマイクロファイバーを使用し、車内や家具家電などに付いたホコリを拭くだけで取れるというものだ。

 実物は、長さが45cmほど。太めの毛足が5cm程度の長さで、持ってみると、重くはないが結構ボリュームがあって、ふわふわというか、モジャモジャしている。さっそく、テレビの上をサッと横に滑らせてみた。すると、ひと拭きでホコリが取れて、本来のテレビのツヤが戻った。

テレビの上。だいぶホコリが溜まっているサッと横に滑らせるように拭くご覧のとおり、ひと拭きでホコリを取り除けた

 意外とホコリが積もっていたのが、スピーカーの上だ。モップの繊維がふわふわしていて柔らかく、乾いた状態で使用するので、写真立てにも気兼ねなく使えた。

繊維が乾いていてふわふわだから写真立てなどデリケートなものにも使える拭く前はホコリがつもっていたが…ひと拭きでツルッとした

 洗剤も水もいらないので、ササッと取り出して気軽に使える。アルミ伸縮式ポールと繋げて使えば、高いところでも、難なく拭けるので、用途は幅広い。洗って干せばまた使えるので、手入れもたいして面倒ではない。単品で1,200円という価格は、掃除システムの中でも高額の部類に入るが、それだけ便利なアイテムだと実感できた。

横にすれば細い隙間にも入るアルミ伸縮式ポールと併用すれば部屋の高い場所にも使える

床に吸い付いて汚れを落とす! フローリング用モップ

~フローリングモップ(販売価格:400円)×マイクロファイバークロス(販売価格:500円)×クエン酸水

無印良品「フローリングモップ」に「マイクロファイバークロス」を取り付けたところ

 目ではわかりにくいのだが、床には足裏の皮脂汚れが付いている。ナチュラルクリーニングセットに同包されていた手引書によると、このような床の皮脂汚れには、週一くらいの頻度でクエン酸水を吹きかけたクロスで床を拭くのが良いのだそうだ。

 これまでうちの床掃除といえば、クリーニングシートによる乾拭き掃除がメインで、たまに雑巾がけしたり、フローリングにワックスがけをする程度だった。いつもどおりの掃除に、クエン酸水をプラスするだけで良いとは、楽である。試してみないわけにはいかない。さっそく、マイクロファイバークロスにクエン酸水を吹き付けてみた。

クロスは約270×270mmの正方形クエン酸水を吹きかけるクロスが床に吸い付いて滑ってゆく

 フローリングモップのサイズは、260×105mm(幅×奥行)。マイクロファイバークロスが約270×270mm(幅×奥行)なので、ちょうどモップを覆うようにクロスが取り付けられた。クロスは極薄のハンドタオルのようなもので、伸縮性がある。

 クエン酸水を吹きかけたモップを床に滑らせていくと、クロスが床に吸い付くように密着し、ググッと力を入れて押さないとスムーズに滑らなかった。この密着感は、濡れ雑巾をセットしたときとも、クリーニングシートをセットしたときとも違う、マイクロファイバークロス独特の感触だ。

使用後。ワックスがけした時のようだクロスの細かい繊維にホコリが絡み取られている拡大図

 磨いたあとの床は、ワックスがけした時のようにピカピカになった。クエン酸水で床を磨いたといっても、異臭がするわけではないので、気休め程度に換気扇を回すだけで大丈夫だった。いつもどおり床を拭くだけでここまできれいにできるのは驚き。今後ぜひ習慣化していきたいと思った。

掃除前クロスで拭いた掃除後

 ちなみに、このマイクロファイバークロス、先に挙げたマイクロファイバーモップ同様に、ホコリを取るのにも優れている。マイクロファイバークロスでテレビ台を拭いたところ、とてもきれいにすることができた。5枚組みで500円という価格は、洗って何度も使えることを考えると、お買い得ではないだろうか。

カーペットの上をコロコロするだけ! お掃除グッズの定番

~カーペットクリーナー(販売価格:499円)×重曹×液体せっけん

無印良品「カーペットクリーナー」横から見た図取り出してみたところ

 これまで色々なメーカーのカーペットクリーナーを使ってきたが、今の我が家では無印良品の「カーペットクリーナー」が定番だ。この「カーペットクリーナー」の良いところは、まず粘着力が絶妙な点。粘着テープは、粘着力が強すぎても弱すぎても使いにくい。この「カーペットクリーナー」だと、カーペットの上のゴミやホコリ、髪の毛だけをクルクルと巻き取ってくれる。

 そして、自立できるところも良い。写真のように、収納ケースの底面が平らで、サイズは183×75×275mm(幅×奥行き×高さ)程度なので、部屋の隅にちょこんと置いておけて、いざ使おうと思ったときにも、すぐ手に取れて使いやすい。

部屋の隅に置いていても目立たないデザインだテレビの裏にこっそり置いておくことも可能アルミ伸縮式ポールをつけておいて立てておいても使いやすい

 カーペットのゴミやホコリ、髪の毛汚れが一挙に取れたのは良いが、そこで目立ってきたのがカーペットのシミ。ちょうど、ナチュラルクリーニングの手引書に「目立つシミが合ったら、重曹と液体せっけんのペーストでこすりとってみましょう」とあったので、液体石鹸に重曹を混ぜたペーストをシミに塗りつけてみた。ペーストがホイップされた泡のようになったので、これを布で拭ったところ………シミが消えている! このシミを取るために今まで色々な洗剤を試してきたが、とれなかったのだ。思わず、「おぉぉ…」と声を漏らしてしまった。

汚れの多いカーペットの上を転がして数往復させるホコリ、ゴミ、髪の毛…全部巻き取ってくれた
塗料か何かで付いたシミ。水性か油性かは謎ペーストをシップした部分泡を拭き取る
シミがなくなっている!掃除前掃除後

お風呂のタイルの目地を真っ白にする専用ブラシ

~タイル目地ブラシ(販売価格:250円)×重曹×液体せっけん

無印良品「タイル目地ブラシ」

 今度は、「タイル目地ブラシ」で浴室のタイルを掃除しよう。カーペットのシミ抜きに使った、液体せっけんに重曹を混ぜたペーストを、浴室のタイルの目地に塗布した。ナチュラルクリーニングの使い方の手引書に書いてあった使い方ではないが、湯あかのような酸性の汚れには重曹が良いと書いてあったのだ。

 ペーストを塗布して数分後、「タイル目地ブラシ」でこすりとる。このタイル目地ブラシは、ブラシの先端の毛の長さに段が入っているので、細い目地もキュキュッと磨くことができる。サイズは30×190×95mm(幅×奥行き×高さ)と細長い形で、溝の奥にも届く。1本1本の毛がしっかりしているから、そんなに力を入れなくても、ガシガシ汚れが落とせた。

目地にペーストを塗って、数分後にブラシでこする風呂場の排水溝に溜まりがちな髪の毛も、ブラシの先で絡み取ってくれていた使い終わった後は、クエン酸水を湿布しておけば衛生的なのだそうだ

掃除前掃除後

 使い終わった後は、クエン酸水をブラシにもかけておく。こうしておけば、雑菌の繁殖を抑えられるという。先ほどのカーペットのシミに続いて、たったこれだけの道具なのに、ものの3、4分程度で、こんなにきれいになるとは思わなかった。刺激臭も発生しないので、お風呂の窓を全開にする必要もない。これなら自分が入浴したあとにちゃちゃっと磨いておけるし、次の人も待たずに入浴できるだろう。

重曹とクエン酸で排水溝の汚れを浮かす! もはや理科の実験

~マイクロファイバークロス×重曹×クエン酸水

 マイクロファイバークロスにクエン酸水を吹きかけたときの効果は、床拭きの時にわかったが、ステンレス素材にも同様の効果を発揮した。

 ステンレス素材は錆に強いので、水周りに多く使われている。その反面、すぐに水垢で曇ってしまって、こまめに磨くしかないのが面倒なところだ。

 さっそくクエン酸水を吹きかけたマイクロファイバークロスで流しの脇を拭いてみよう。薄汚れていたところがあっという間に輝きを取り戻した。洗面台の蛇口も同様だった。

水垢の多い流し周り掃除前掃除後
蛇口掃除前掃除後

 今度は、手引書にあった排水溝の掃除を試してみることにした。やり方は理科の実験みたいで、重曹を2分の1カップほど排水溝に振りいれる。そこに、クエン酸小さじ1を溶かした40~50℃のお湯200mlを注ぐと、ぶくぶくと二酸化炭素が発生して排水溝の奥の汚れが浮き上がるのだという。

重曹を2分の1カップほどまぶしておくクエン酸小さじ1を溶かしたお湯を注ぐと、ジュワーッと泡が立つ泡がひいたので、汚れを軽くこすった

 さっそく重曹をまぶして、クエン酸を溶かしたお湯を注いだ。とたんに、ジュワーッ!!
と結構大きめな音と蒸気が立った。しばらくすると泡立ちが落ち着いたが、排水溝を見てみると、汚れがまだ残っている。本当にこれで汚れが落ちているといえるのだろうかと、半信半疑でブラシでこすってみたら、汚れがポロポロと落ち、そのまま水を流したらあっという間にきれいになった。

掃除前掃除後

 色々試してみて、汚れにも酸性やアルカリ性といったものがあるんだと意識するようになり、以前はただ面倒なだけだった掃除が、理科の実験気分で楽しくできた気がする。これからも、重曹やクエン酸の色々な使い方を学んでいきたいと思っている。

掃除の締めくくりに! 掃除グッズの王道コンビ

~ほうき(販売価格:280円)×ちりとり(販売価格:260円)

 最後に紹介するのは、もっともスタンダードな掃除グッズのほうきとちりとり。無印良品の「ほうき」は、サイズが約210×25×230mm(幅×奥行き×高さ)。大きすぎず小さすぎず使いやすい。ポリエステル毛が使用されており、毛の密度が濃く、よくしなるので、チリやゴミを掃くときに重宝している。我が家ではもっぱら下駄箱周りで使っているが、アルミ伸縮式ポールを付けて庭の落ち葉掃きにも良さそうだ。

 ちりとりは、傾斜がほうきで掃いたゴミを受け止めるのにはちょうど良く、ゴミの取りこぼしが他のちりとりに比べて少ない。こちらのサイズは250×340×105mm(幅×奥行き×高さ)で、ほうきと併せて収納できるのも嬉しい。

無印良品「ほうき」ポールを伸ばしても使いやすいちりとりの傾斜角度がちょうど良く、ゴミの取りこぼしが少ない形をしている

 無印良品の掃除システムは、どちらかというと、大掃除の際にガンコな汚れを一気にきれいにしてしまおう! というよりも、日常の中で、コツコツキレイにしていこう! という方向性のシリーズだと思う。とはいえ、この無印良品の掃除システムとナチュラルクリーニングセットだけで、かなり幅広い汚れに対応でき、家の中を磨けることがわかった。ヘッドを変えるだけで、いろいろな場所、素材の掃除ができるので、収納するときにも場所を取らないのが良い。消耗したら、そのタイプのヘッドを買ってくればいいだけだ。一度揃えれば、長く使えそうなシリーズである。


  「やじうま大掃除ウィーク」と題して、編集部で独自に掃除グッズを購入、ごく個人的な目線からおすすめグッズを紹介してきたわけだが、いかがだったろうか。何かと慌ただしいこの季節、掃除グッズを上手に使って、効率的な掃除をしたいもの。やじうま大掃除ウィークが少しでも参考になれば幸いだ。




2010年12月10日 00:00