家電製品ミニレビュー

無印良品「コンパクトセラミックヒーター ECF-MJ12A」

~小さくても意外にパワフル! 持ち運びも簡単なセラミックヒーター
by 阿部 夏子
無印良品「コンパクトセラミックヒーター ECF-MJ12A」

 11月に入ったというのに、東京では20℃を超える日が続いている。元々寒いのは苦手な方なので暖かいのは歓迎だが、ちょっと厚手のジャケットを着ていると汗ばむような陽気には、さすがに違和感を覚える。

 そんな暖かい陽気も手伝って、我が家ではこの冬、まだ一度も暖房器具の出番がない。ただ、さすがに朝、夜は足下が冷え込むようになってきたので、とりあえず……と、導入したのが今回紹介する無印良品の「コンパクトセラミックヒーター ECF-MJ12A」だ。


メーカー無印良品
製品名コンパクトセラミックヒーター ECF-MJ12A
購入場所無印良品ネットストア
購入価格7,900円


 とりあえず、足下だけを暖めてくれればいいや、というわけで選んだのはかなりコンパクトサイズのもの。本体サイズは、270×120×310mm(幅×奥行き×高さ)で、我が家の空気清浄機と比べても一回り以上、小さいサイズだ。本体は角がなく、凹凸も少ないごくシンプルなデザイン。このサイズで、この見た目だとリビングに置いてあっても正体がわからないくらいで、暖房器具っぽくないところが気に入っている。
本体正面。角部分は丸く加工されている本体側面本体裏面

 操作パネルは本体上部に設置されている。用意されているボタンは、電源ボタン、温風切り換えボタン、切タイマーボタンの3つだけで操作に迷うようなことはなさそう。温風は弱と強の2段階切り換えでタイマーは3時間、1時間が用意されている。

本体上部操作は3つのボタンで行なう。強・弱の切り換えや、タイマーの状態はLEDで表示される

 使い始めるまでの準備は、フィルターをフィルターカバーにセットして、本体背面にはめ込むだけ。買ってきてすぐに使える手軽さが嬉しい。ちなみにフィルターは2週間に一度程度掃除機で、ホコリを吸い取るようにとある。また、別売りで交換用のフィルターも800円で用意されている。

付属のフィルターとフィルターカバー。フィルターは消耗品のため、別売り800円でも用意されているフィルターをフィルターカバーにセットして、本体裏側にはめ込む。フィルターは2週間に一度程度のお手入れが必要

 コンパクトな見た目の割に、消費電力は1,180Wで意外にパワフル。暖房器具なのだから当たり前だが、スイッチを入れると30秒ほどでちゃんと温かい風が出てくる。10畳以上の広い部屋をこれ一台で温めるというとちょっと無理かもしれないが、6~8畳ほどの部屋ならメインの暖房器具としても充分使えそうだ。

 温風の向きは、吹き出し口のルーバーで多少調節できる。ただ、可動範囲が少ないので、風をちょっと上向きにできるくらいに考えておいたほうがいいだろう。ルーバーは手動で調節するため運転前にあらかじめ調節しておく。

本体前面の吹き出し口ルーバーの向きは手動で調節するルーバーの向きを上向きに変更したところ。可動幅は狭い

 気に入っているのは、何よりそのコンパクトさ。本体背面には持ち運び用の取っ手が付いているので、持ち運びも手軽にできる。

本体と2Lのペットボトルを並べたところ本体裏側の上部には持ち運び用の取っ手が設けられている本体重量は3kgなので、片手でも軽々移動できる

 暖房器具はこれ一台という状態の我が家では、とにかく人がいる場所に持ち歩いて使っている。食事時や、くつろぐ時につかうのはもちろん、たとえば、足下が冷える朝のキッチンや、シャワーを使った後の寒さが染みる洗面所など、色々な場所に本体を移動して使っている。手軽に持ち運びできる本体の重量や構造もそうだが、狭いキッチンや台所にも置けるのは、場所を取らない手頃なサイズ感ゆえだ。

リビングでくつろぎたい時はソファーのそばに置いて使用している食事の時は足下に設置。本体サイズがコンパクトなため、テーブルの下にも無理なく設置できる
日の当たらない場所にあるキッチンは特に朝の冷え込みが厳しい。このサイズならキッチンにも楽々持ち込めるスペースが限られている洗面所にも設置可能。メイクするときや、シャワーを浴びた後など寒さを感じる場所だ

 まだ寒さが本格的でないから、朝夕の冷えには小型の暖房器具で対応しているという人は多いと思うが、ハロゲンヒーターや電気ストーブに比べて、セラミックヒーターは温かさを感じるスピードが断然速い。電源を入れてからすぐに温風が吹き出してくるので、寒さがすぐに解消できる。

 今回は本体カラーはホワイトを選択したが、この製品では暖房器具には珍しいブラウンも用意されている。“暖房器具っぽくない”製品を探している人にはこちらの色がおすすめだ。

 速暖性を求める急場しのぎの暖房としてはもちろん、一人暮らしのメイン暖房としてもオススメできる製品。この冬はどうやら暖冬らしい。エアコンで室内全体を温めるよりも、朝夕の冷え込みや、足下用の暖房として小型の暖房器具を選択するのは案外正解かもしれない。





2009年11月12日 00:00