トピック

電球を灯すって実は大変? 「電育」で電気の仕組みを楽しく知る

Jackery Japanが12月13日に開催した「Jackeryと学ぶ、電気の楽しさ! 発電してクリスマスツリーを灯そう!」の会場の様子

私たちの身近にあって、なくてはならない電気。当たり前のように使っていますが、実は知らないことも多いものです。

電気を扱うプロであるポータブル電源メーカーのJackery Japan(ジャクリ)は、電気の仕組みなどについて学ぶ“電育”をテーマにしたイベント「Jackeryと学ぶ、電気の楽しさ! 発電してクリスマスツリーを灯そう!」を12月13日に実施。

首都圏に住むJackeryのポータブル電源購入者を対象に募集し、約50件の応募者の中から9家族が参加しました。

親と子で一緒に電気の不思議や面白さについて学べる場に
会場にはさまざまなJackery製品も展示されていました

豆電球やモーター、手回し発電機などを用いて、電気の仕組みを楽しく学ぶこのイベントで講師を務めたのは、IMAGINUS(イマジナス) プランニング&デベロップメントグループ デベロップメントチームの「スエちゃん」こと末安史尚さん。親しみやすいキャラクターと関西弁で、楽しくプログラムを進めていきます。

講師を務めたのはIMAGINUS プランニング&デベロップメントグループ デベロップメントチームの「スエちゃん」こと末安史尚さん

手回し発電機でモーターを動かしてみる

まずは手回し発電機とモーターをつないで電気を発生させる実験です。モーターの前方にはプロペラが取り付けられており、ハンドルの回転を少しずつ速めながら回してみると、プロペラが回り始めて子供たちから歓声が上がりました。

勢いよく回転したプロペラが飛んでしまう一場面も。それくらい強力な回転だったようです

手回し発電機でモーターを動かすことで「電気を作れる」ことを目の当たりにした子供たち。そこからスエちゃんの「次はハンドルを逆回ししてみて!」というかけ声とともに、続いては「電気の流れ」を体験するパートに移ります。

モーターの横には吹き流しのようなものが用意されており、プロペラが生み出す風の向きを可視化できるようになっています。ハンドルを時計回りに回すとプロペラが順回転して前方に風が進み、反時計回りに回すと逆回転して後方に風が進むといったように、回転方向によってモーターの動きも反対になるのを確認できる実験です。

風が前方に吹いている様子
ハンドルを逆回転させると風が後方に

「ちょっと難しい話だけど『回路』といって、回路の向きが変わるからこういうふうに電気の流れが変わるんだよ」とスエちゃん。

さまざまな家電の名前とイラストを画面に表示させ、「このモーターって、どの家電に使われてると思う? 掃除機やと思う人? 手を挙げて」とクイズを出題。実はこれらすべての家電にモーターが使われていることを説明しました。

2つ目の実験は、手回し発電機を2台つないで、片方を回してみたらどうなるのか? というものでした。手回し発電機のハンドルを回してみると、もう一方の手回し発電機のハンドルが回り始めます。

別のテーブル同士でペアを組み、手回し発電機を2台接続。片方のハンドルを回すと、もう片方のハンドルが回っていました

「今みんなが手回ししてたのは発電所やで。ハンドルを回してたら発電所で電気が作られて、つながってたハンドルのモーターに電気がいって動き出して、こういう現象が起きてんねん」(スエちゃん)

豆電球を手回し発電機で点灯できる?

「ちょっとレベルの上がった実験をします」というスエちゃんの声とともに続いて行なったのが、手回し発電機で豆電球をつけてみるという実験です。手回し発電機と5つある豆電球のソケットをケーブルでつなぎ、1個ずつ豆電球を増やしながら手回しで点灯できるかチャレンジしていきます。

5つあるソケットに豆電球を増やしていくとどうなるかの実験

1個目は小さな子供でも簡単に点灯できますが、2個目、3個目と増えていくと「(ハンドルが)重い~」という声が出てきました。

電球が3個目にもなると、かなり速く回さないと明るくなりませんでした

「ハンドルの重さはどうなった? 重くなったよね。パワーが必要になってきたよね。ハンドルの重さは1個目の時は軽かったけど、2個目、3個目、4個目となると『消費電力』っていうのが上がってくんねん」(スエちゃん)

ハンドルを速く回さないと点灯できないのは、電球が増えるほど消費電力が上がり、よりパワーが必要になるということを意味します。

続いてスエちゃんはE26口金の一般的な電球を取り出して、手回し発電機で点灯できるかの実験に。しかし、参加者のうち2人がチャレンジしてみたものの、いくら必死に回しても点灯することはありませんでした。

一般的な電球が手回し発電機で点灯することはありませんでした

するとスエちゃんは、多数の電球が連なったストリングライトを取り出して首にかけ、手回し発電機に接続しました。電球4個でも手回しで点灯させるのは大変だったのに、まさか点灯できるはずがない……と思いきや、すんなりと点灯します。

数十個もの電球が手回し発電機で簡単に点灯しました

読者の皆さんはお気づきかと思いますが、これまで体験した豆電球が「白熱電球」だったのに対し、最後に見せたのは「LED電球」だった……というわけです。

LED電球の省電力性を実感

続いてテーブルにはLED電球の元になるLED素子が配られ、手回し発電機で点灯させる実験に。先ほどの豆電球ではかなり難儀していましたが、LED素子はいとも簡単に点灯しました。

豆電球の光が弱々しかったのに対し、LED素子は煌々と光りました

「この電球の正体はLED電球やね。実はLED電球ってすごく消費電力が少ない。だからこれだけのパワーでこれだけ明るくなる。電力が少ないからお金も全然かからなくて、LEDってすごく節電になるんだよ。だからといってみんな、つけっぱなしはよくないからな」(スエちゃん)

最後は、さきほどの手回し発電機では一度も点灯しなかった白熱電球を、今度はJackeryのポータブル電源に接続。いとも簡単に点灯する様子を参加者に見せていました。

電球をJackeryのポータブル電源に接続すると、いとも簡単に点灯しました

「電気がなくなってどうしようっていうときに手回し発電するのは大変やろ。そんなときにつなげるだけであっという間に電気が使えたりするのもポータブル電源のすごくいいところやな」(スエちゃん)

今回のプログラムを実施した、イマジナス(東京都杉並区高円寺)は、廃校をリノベーションして生まれた「科学体験施設」だそうです。

スエちゃんに話を聞くと「子供にとって自分で体験することはすごく大きなことで、自分で体験して『こうなんだ』って気づけばもっと好きになるんですよ」と教えてくれました。

“電育”のワークショップは通常約1時間のプログラムになっており、今回は初心者向けにやさしくアレンジしたとのことです。イマジナスは小学生向けの会員制理科実験教室「e-RIKA(イーリカ)」も運営しているそうなので、興味のある方はそちらもチェックしてみてもよさそうです。

LEDイルミでクリスマスツリーを照らす

いよいよ本イベントの大きな目的の一つである、クリスマスツリーを組み立ててのLEDイルミネーション体験に。Jackeryのポータブル電源を使ってイルミネーションを点灯させるというものです。

クリスマスツリーを組み立てているところ
きれいに点灯しました

今回使われたクリスマスツリーは、イマジナスに常設されている3Dプリンターとレーザーカッターを使って作られたものだそうです。モミの木にあたる部分は、レーザーカッターでカットされたもので、複雑な植木鉢の部分は3Dプリンターで作られていました。さらにツリーには「Jackery」のロゴマークがレーザーカッターで刻印されているほど、細かいところまで手が込んでいます。筆者が小学生の子育てをしていた10年以上前と比べると、教育プログラムの進化に驚きを禁じえませんでした。

Jackeryのロゴがレーザーカッターで刻印

最後は軽食とドリンクを楽しみながら、参加者全員でビンゴ大会を行ない、1位の参加者には「Jackery ポータブル電源 300D」、2位は「Jackery SolarSaga 40 Mini ソーラーパネル」などの賞品が贈られました。

軽食やドリンクのほか、Jackeryロゴがあしらわれたカップケーキも
ビンゴ大会の様子
ビンゴを引き当てた人に贈られた、ポータブル電源やソーラーパネルなどのプレゼント

Jackery Japan マーケティング本部 マーケティング第一部 鈴木達也さんによると、今回のイベントは、子供向けの“電育”をやりたいと考えて開催したとのことです。

「ユーザー向けに開催するイベントは今回で2回目です。1回目は当社まで来ていただき、使い勝手や不満点、要望などをうかがう座談会を実施しました。ユーザー層のすそ野が広がったことから、ファミリー向けのイベントをと考えて今回のイベントに至りました。次回もぜひ開催したいと考えております」(鈴木さん)

(提供:Jackery Japan)